ノーベル文学賞受賞作家の翻訳1作目「楽園 (グルナ・コレクション) 」
<文学(137歩目)>
ノーベル文学賞作家のアブドゥルラザク・グルナさんの素晴らしい寓話。
楽園 (グルナ・コレクション)
アブドゥルラザク・グルナ (著), 粟飯原 文子 (翻訳)
白水社
「137歩目」は、ノーベル文学賞受賞者のアブドゥルラザク・グルナさんの翻訳第一作です。
不幸な境遇の少年の成長と冒険譚。と書くと、とても陳腐ですが、素晴らしい文体でしばしトリップしました。
知らなかった東アフリカ沿岸地方の歴史の転換に影響される普通の人々の苦難と成長が、奴隷として成長していく少年の目から描かれています。
勿論、善悪は単純ではなく、植民地支配を強いたヨーロッパの人たちが絶対悪でもない。
表題の「楽園」が大きな意味を持つ言葉であることがどんどん明らかになる中で、「奴隷」というものの意味も見えてくる。
私も「奴隷」、あなたも「奴隷」、何かに隷属する関係こそが真実であり、克服すべきことであることを伝えている。
アブドゥルラザク・グルナさんの他の作品も読みたくなりました。
今日で273日目、私の朝のルーティーンです。
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