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読めてよかった「文化の脱走兵」、「理不尽ゲーム」「赤い十字」「手紙」の背景を知ることできました

<文学(185歩目)>
「理不尽ゲーム」「赤い十字」「手紙」を読んだ時から、翻訳者の奈倉有理さんが翻訳に取り組まれる時に感じたことが知りたかった。
読めてとてもよかったです。

文化の脱走兵
奈倉 有里 (著)
講談社

「185歩目」は、翻訳者の奈倉有理さんのエッセイ。

「留学中のガリーナ先生の、「〇〇人」でないところに、その人の本質がある。」との見方。とても同意できる。

「留学中の同部屋の友人の恋人から、好きなものが同じだと顔が似てくる」との見方にも、とても同意できる。

「留学中の詩の先生から、詩を読むのは、時間軸を変えることだ。」との見方。初めて感じた新しい視点で、とてもうれしかった。

「詩人アサードフさんが、目が見えないにもかかわらず、心でとらえた情景を描く」には感銘した。読んでみたい。

「サーシャ・フィリペンコさんが受賞したトロフィーをオークションにかけて、反戦運動で逮捕された人を助けようとしている」にも感銘を受けた。奈倉さんのおかげで、フィリペンコさんの二作品が読めた。フィリペンコさんを動かした気持ちが知れてよかった。

「どんな勇気が必要なのか。学ぶために本を読まなければいけないのだ」との見方は刺さった。

そして驚いたのは、奈倉さんと同じ風景を見ていたこと。
時間は異なるので、出会ったことはないが、同じ風景を見て同じように感じていたことを知った。

「同じ風景が好き、あるいは感じたことが一緒」だと、何になるのだろう。もちろん、私は柏崎に滞在したことはない。

だけど、奈倉さんが選ばれた本の翻訳は読んでいきたいと思った。
少し、翻訳の仕事をされているときに、何を伝えたいか?
もちろん、作家のオリジナルがあるからだが、少なくとも「理不尽ゲーム」「赤い十字」「手紙」の選択は、翻訳者の奈倉さんの考えていることが入っていると感じています。

また翻訳出たら、読みます。
また、「エカテリーナ・シュリマンさんの発信」も読んでみたい。

社会の「理不尽」に耐えるには「理不尽ゲーム」

事実は小説より奇なり「赤い十字」

何があっても君を守りたい「手紙」

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