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詩「彩」


次々と
世界が音を立てて崩壊して行く
(世に末期の風が吹く。)
私に光を与えてくれた人は
楽園へと足早に旅立つ
欲がないから
この世に数々の宝物を残して…

自分のことばかり考えていたら
体内の水の半分が黒く濁って揺れた
小さい頃
お腹が痛くなるまで
両手で食べた泡は
もう この目では探せない
(きっと 誰かが持って行ったんだわ。)
もう 身体の底から無くしてしまったんだわ

血が滲んだ薄紫の唇
そっと隠すの小指で
そこだけ
花が咲いたみたいに光ってみえるから
嘘を吐いたみたいで悲しくなる

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