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お茶
2021年1月28日 04:39
■■俺■「いらっしゃいませ」店の自動ドアが開く音がして、反射的に口が動く。もっと元気に爽やかに声を出せと何度店長に言われただろう。でも、何度言われても俺には「元気に」「爽やかに」がどんなもんなのか分からない。木曜、午後7時15分。普段は木曜の夜にはシフトに入らないけれど、元々シフトだったアンドウサンが当欠したらしく、店長から召喚のラインが入っていた。普段は仕事ができない俺をシフトに入れたが
うめがき たね
2021年1月14日 17:46
今日はあたたかだった。一歳半の次男あっちゃんと庭で遊んでいると、お隣のおばあちゃんがやってきた。以前別のnoteにも書いた90歳近いおばあちゃん、佐藤さん。4歳長男の発音だとシャトーさん。庭に来たシャトーさんに、あっちゃんは即座に抱きつく。遠方の祖父母とは会えないこのご時世、シャトーさんがあっちゃんにとってのおばあちゃんだ。シャトーさんも同じく、まだ一度も会えていないひ孫がいる。
2021年1月15日 04:45
冷たい夜だった。妙な時間のスマホの通知音に嫌な予感がする。「やり直せないかな。会って話がしたい」画面に表示されたメッセージをしばらく見つめているとだんだん苦しくなって、やっと自分が息を止めていたことに気付く。冷静になれ。心で小さく念じて私はそっとスマホをテーブルに置いた。◇◇◇やり直したい、だって。笑えるよ。敢えて口に出してみると、とても冷たい響きになった。話し合おう、そんなこと何十回も繰
片渕 ゆり(ぽんず)
2021年1月8日 17:28
だいすーけ
2021年1月7日 04:01
過去と地続きの現実のなかで淡々と日々を塗り替えていくなかで何度も絵の具をおとしてきた場所に触れるかさねつづけて盛り上がったそれはまるで瘡蓋のよう、幼い頃に転んで泣いて帰ったあの日のことは今では思い出すこともないのだけど確かにあの日もわたしは色を添えたいつも塗りかさねてきたその場所にずっと奥のほうに層をなす色たちの記憶を呼び起こせばそこに虹、昏く夢から祝福