séi - watcher 035 混じり合う虚構と事実
混じり合う虚構と事実
今朝、閑木さんから電話をもらった私は、今とある小さな神社に来ている。
閑木さんは、私の亡くなった夫の年の離れたお姉さんで、新潟に住んでいる。悠の妹が産まれて間もない頃に夫が亡くなり、事情を斟酌《しんしゃく》して里親となってくれた人だ。
閑木さんが言うには、昨日娘がこちらに向かった、との事だった。私を驚かせたくて連絡を入れなかったのは申し訳ないと謝っていた。出発してから何の音沙汰も無く、無事に着いたか気になり電話した…。
道に迷っているだけ