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「つつ」と「一方」の使い分け
本日、なんと100本目のnote記事です!100本目に相応しい記事かどうかはさておき、継続は力なり。
さて、みなさん「1万時間の法則」を知っていますか。何かに習熟して一流になるのに、人は1万時間の練習が必要という法則です。この法則は『天才!成功する人々の法則』(2009)に書かれています。
今までどのくらいレッスンしてきたかな、コラムは何本書いてきたかな。この「教えつつコラムも書く」というのは非常にいい相関関係があります。思考が整理され理解が深まる上に、知識の定着率もぐんと上がるので学習効果&効率がよく、教える上でも役に立っています。でも、一人で書いていてもつまらない。だから、読み手がいるnoteはアウトプットに最適なプラットフォーム。私が言うのもなんですが、おすすめなのですよっ。
日本語を教えるのも、あれこれ考えながら書くのも私にとっては至福の時間。好きで続けていたら1万時間達成で、超一流の物書きになっていたら最高だなぁ。あれ、そっち?!(まえがき by K)
![](https://assets.st-note.com/img/1653049030578-SclvRWR7UU.png)
というわけで「教えつつコラムも書く」。本日のお題は「つつ」と「一方」です。どちらも二つの行為をしているという意味で、この文だけ見たら同じような気もしなくもないですが…。ここからはMr. Iwatsukiにバトンタッチ。
山田さんは会社で働きつつ、資格を取るために学校に通っている。
山田さんは会社で働く一方、資格を取るために学校に通っている。
同時進行の「つつ」vs「一方」
つつ
<例文>
山田さんは会社で働きつつ、資格を取るために学校に通っている。
電話で話しつつ、メモを取る。
酒を飲みつつ、語り合うじゃないか。
買い物に行きつつ、お茶でもどう?
「会社に通うという行為と同時に、学校にも通っている」ということで、「AをしながらBをする」「これもやるけど、同時進行であれもやる」という意味になります。
じゃあ、「ながら」と「つつ」の違いは何でしょう?どちらかというと、「ながら」は口語的な言い回しで、「つつ」は文語的な言い回しで文章などの書き言葉で多く用いられます。
そして、なんとなく前件がメインの行為、後件がサブの行為といった印象があります。でも、次の例文はどうでしょう。
こちらの計画も進めつつ、新しい企画に力を注いでいきましょう。
夏休みのホテル、Aホテルを予約しつつ、もっと希望の条件に近いホテルを探している。
同時行動ではあるけれど、前件は念のためでバックアップ。とりあえず予約できるホテルをとっておいて、もっといいホテルを探そう。仮にいいホテルがとれなくても、Aホテルを予約してあるから大丈夫といったニュアンス。
なるほど。先ほど「前件がメインの行為、後件がサブの行為」と書いたばかりだけれど、「念のため」の使い方だとむしろ後件がメインの印象がありますね。
一方
<例文>
山田さんは会社で働く一方、資格を取るために学校に通っている。
彼女は世界的に有名な歌手である一方、家では5人の母親でもある。
こちらも、「AをしながらBをする」で同時進行の時に使います。同時進行ではありますが、「会社で働くという行為」と「学校に行為」はまったくの別物。ここでは対立する行為にフォーカスしています。
対立している場合の「一方」vs 「つつ」
「一方」は「Aだ。反対に、他の面ではBだ。」という対比の意味で使う場合があります。
アニメで日本語を勉強するという学生がいる一方、アニメは勉強の役に立たないという学生がいます。
あれ?でも、「つつ」でも対立している行為を言えるんじゃない??
ヤバいと知りつつ、「簡単に稼げる仕事」に応募してしまった。
勉強しなきゃと思いつつ、遊んでしまった。
うーん、確かに対立はしているけど、「一方」に言い換えることはできませんね。どうして?? つづきはコトハジメのブログ記事をご覧ください!