日本語教師・コトハジメ

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日本語教師・コトハジメ

コトハジメは英語圏(英語話者)向けのオンライン日本語レッスン、日本居住者&ビジネスパーソン向けの日本語学校Coto Japanese Academyの日本語教師によるブログ。日本語教育に関する記事、イベント、求人情報などを随時配信。https://cotohajime.net/

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日本語教師募集@Coto World 株式会社

1.Coto World 株式会社の日本語教師登録に登録する 日本語教師応援サイト コトハジメの運営会社であるCoto World 株式会社の日本語教師登録制度をご案内します。 ご登録いただいた方には、オンラインレッスン、企業派遣を中心にお仕事の案件をご案内します。お仕事は首都圏を中心に日本全国、またはオンラインですので、お住まいの場所に関わらずご登録いただけます。応募条件などの詳細はこちらをご覧ください。 ※ 教師登録される方は登録フォームにお進みください。 2.Co

    • 動画メディアによって見えてきた、日本語文型「~ていく」の機能!?

      いま使われている言葉を注視する 私は言葉の移り変わりを観察するのが好きです。いいとか悪いとか、正しいとか正しくないとかを見るのではなく、語彙にしても文法、文型にしても、「お、なんだこの使い方、新しい~☆彡」と気づくことに喜びを見出しています。そのような意味でも、YoutubeやInstagramは、新しい表現の宝庫です(今のところ、私にとっては)。 以前、コトハジメの記事でも、終助詞「よ」の機能について、SNS内のインフルエンサーと呼ばれる人たちが盛んに「よ」を使う現象の

      • 日本語学習における母語の影響を考える~中国語母語話者編~

        1.1同じ母語の学習者の共通の間違いってあるよね? 「有名の人」 「ほうかの人に聞いてみます。」 「とでもありがとうございます。」 これは私の学生さんたちの発言例です。 皆さんの学生さんにも、こういった誤用をする学生さんはいませんか? 誤用の中には、「あれ、前にも同じ母語の学習者さんが間違えてたな…」というような、特定の言語の母語話者に共通してみられるものがあります。 そういった、母語の影響を受けて起きてしまう誤用を「母語干渉」といいます。 上記で挙げた例は、

        • オンライン日本語教師は「孤独」なのか?【Cotoの取り組み】

          反響があったとあるSNSの投稿 先日、SNSをなんとなく眺めておりましたら、「いいね」数が大量についている投稿を見つけました。その投稿の内容を要約するとこんな感じです。 ほほーーん。まあ…一理あるわなぁ… 個人的な事で恐縮ですが、私がCotoでオンライン日本語教師をはじめてから1年半ほど経ちました。Cotoに入った時、ビックリすることがいくつかありました。そのひとつはサポートの厚さです。詳しくはコチラの記事にありますので、よろしければご覧ください。 日本語教師1年生に

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        日本語教師募集@Coto World 株式会社

          Podcast版「コトハジメ」、配信開始!

          2020年より「日本語教師コトハジメ」では、現役日本語教師の方々、日本語教師を目指している人たち、また広く「日本語」という言語に興味をお持ちのみなさまに向けて、日本語教育業界のトレンド情報や、教師スキルのブラッシュアップ方法、キャリアプランに関することなど、ブログ記事形式で様々な情報を発信してきました。そしてウェブ開設から4年を経た今年、2024年、Podcast版の「コトハジメ」の配信をスタートします。 Spotify ⇒ここから聞く🎧 Apple Podcast ⇒ここ

          Podcast版「コトハジメ」、配信開始!

          【検証】ChatGPTを使って教案を作ってみた

          AIよ…私の代わりに教案作ってくれんか… 先日「ChatGPT-4o、語学の先生になれるか使ってみた」と題して、Cotoフォーラム主催の勉強会が開催されました。私からは以前書かせていただいたコチラの記事(【検証】Chat GPTで会話練習できるんなら、先生いらない?? – 日本語教師応援サイト コトハジメcotohajime )を踏まえ、ChatGPT-4oの使用感や私の体験談をシェアさせていただきました。勉強会の後半では、AIが今後どう使えるか、どう助けになるか、クラス運

          【検証】ChatGPTを使って教案を作ってみた

          聞かれたらこう答える:「は」と「が」の違い

          ■突然くるから怖い質問 学生に「突然聞かれたら困る質問」第一位(coto調べ)に君臨する「は」と「が」の違い。とりわけこの質問は初級の学習者から聞かれることが多いのではないでしょうか。授業の流れを止めず、初級レベルでも、媒介語なしでも、わかりやすく簡潔に答えられる方法(first-aid)について考えてみました。 ■まずはこれだけ 「は」も「が」も、それぞれ助詞としていろいろな機能がありますが、初級学習者の場合、名詞文「~は~です」「~が~です」だけにフォーカスして教え

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          日本語教師のアンガーマネジメント ~「言い過ぎた…」を防ぐために~

          日本語教師に必要な資質は「忍耐」!? 以前、私は尊敬する日本語教師の先輩に「良い日本語教師の資質って何だと思いますか?」と質問をしたことがあります。即答されました。「忍耐ですね」と。 忍耐…patience…。たしかに日本語教師には粘り強さ・我慢強さが求められるかもしれません。 「何度も同じことを説明しているのに、なかなか理解してくれない」「また同じところで間違えている。これで何度目!?」「毎回遅刻してくる。なんでそんなにルーズなの?」「しょっちゅう直前キャンセルされる

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          終助詞「よ」が気になる「よ」!

          「よ」「よ」「よ」って何回言うの~ 今日は、私が最近気になっている表現について、ちょっとお話ししたいと思います。それは終助詞の「よ」について。もともとはYoutube界隈の、Youtuber用語だと思うのですが、「新しい××食べるよ」「新しくできた××、行くよ」「いま注目の××するよ」etc…ビデオの中には「よ」「よ」「よ」のオンパレード。 例えば簡単・手抜き料理の作り方を説明する動画などでも「まずは××洗うよ」「短冊に切るよ」「レンジに入れるよ」って、数十秒のうちにどこ

          終助詞「よ」が気になる「よ」!

          「そうです!」って、いつどう使う?

          「な、なんか変なんだけど…???」クラスでのアイスブレーキングや、雑談の中で、学生がふと発した一言に違和感を覚えつつも、すぐに直せなかったことはありませんか。 なぜ直せないのか。主な理由は、以下のようなものでしょうか。 ・会話の流れを断ち切れなかった。 ・あくまでも雑談。それゆえ相手が気持ちよく話しているのを邪魔するのは気が引けた。 ・「訂正⇒説明」というフローには、ある程度まとまった時間が必要。だがそれが確保しにくい(とくにシラバスがあるグループレッスン時)。 ・訂正箇所

          「そうです!」って、いつどう使う?

          【異業界からの挑戦】日本語教師ファーストキャリアとしてのCoto

          今回インタビューさせていただいたのは、Coto渋谷校の教師であり、プロのフォトグラファーでもあるKokeiさんです。 Kokeiさんは、女性が多い日本語教育業界でちょっとレアキャラな男性の先生。 まったく異なる業界から日本語教師になったのは?女性が多い職場での苦労はある?そして、気になる収入面は?など、踏み込んだ質問をさせていただきました。 日本語教師の仕事をしようか迷っている方や、兼業で働きたい方にも参考になるお話だと思います。ぜひ最後までご覧ください。 インタビュ

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          「工夫」って…なに?

          「工夫」って…なに? 日本語と英語、1対1の対訳がつけにくい語彙はたくさんあるかと思いますが、その最たる例としてコトハジメでもしばしばとり挙げているのが「工夫」という言葉です。(⇒コチラ) たしかに、英語ネイティブの上級学習者に聞いても「そのものズバリ!という英訳はなさそうだ」という反応が多く、あえていうなら、ある人は「”well-prepared”, “well-considered”みたいなこと」、また最近担当したある学生からは「僕は”effort(s)”と、理解してい

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          「そう よう みたい らしい」ってどう違う?に簡潔に答える方法

          学生に聞かれて冷や汗をかく質問、第3位(coto調べ) 「そう よう みたい らしい」って何が違う?この質問にフリーズしたことのある先生はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。cotoで簡単なアンケートをとったときにも、「は・が」の違い、「と・ば・たら・なら」の違いに次いで、答えるのが難しい質問の第3位でした。 「そう よう みたい らしい」どれも推量、なにかの根拠をもって話者の主観で判断することなので、学生には違いが見えにくい。とくに英語で訳されるとit seems

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          ネガティブな評価や言葉が忘れられない

          ネガティブフィードバックをどう受け止めるか 先日、私は球場に出向きビール片手に野球観戦をしておりました。プロ野球を見る方ならご存じだと思いますが、どの球場にも大きなスクリーンがあり、選手の打率や投手の防御率が表示されています。 私、アレを見ると心がキュ~っとなってしまうんですよね。打率、防御率、エラー数、ヒット数…。常に成果が数字で評価されています。 そして、活躍すればヒーローインタビューを受け、逆にチームの足を引っ張れば叩かれる…そんな世界に生きている選手たちに、勝手

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          【検証】Chat GPTで会話練習できるんなら、先生いらない??

          まるで人間と会話しているかのような自然さ 私はとある英語勉強会のグループに属しているのですが、ある日の勉強会でメンバーの1人(60代・男性)がこんなことを教えてくれました。 「GPT-4oもう使った??英会話の練習ができて面白いよ!しかも無料でもけっこう使える!今回の神アプデで応答までの時間がさらに速くなって、もうほとんど人間の会話と同じ。本当に若い女の子と話しているみたいで、昨日は明け方までやっちゃった(笑)ワクワクがとまらん!」 それを聞いた私含め仲間たちは「ハマり

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          「と」「たら」「ば」「なら」どう違う、への応急対応

          短時間に網羅的な説明は難しい… 日本語の条件節は、初級で学ぶものでも「と」「たら」「ば」「なら」と多様で、その違いを説明しようとすればするほど、沼にはまった先生も学生も多いことでしょう。それぞれの文型の差異を明らかにするには、どのような状況の下でそれが成立するのか、その前提となる条件が微細になりがちで、たとえ理解したとしても、それを「使う」というレベルまで持ち上げるには、かなりハードルが高いと感じます。 今回は、学習者が恐れることなく「使える」という言語学習最大のゴールに

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