【富裕層向け好調】ブックオフ
今回は「ブックオフ」をリサーチしました。
街で見かける中古品買い取り・販売の最大手ですね。引っ越しの際にはよくお世話になりました。
それでは、さっそく見ていきましょう〜
①概要
基本データ
企業理念:多くの人に楽しく豊かな生活を提供する
事業内容:書籍・パッケージメディア、アパレル等の総合リユース事業の運営
設立:1991年
上場市場:東京プライム市場
時価総額:230億円
従業員数:連結1572名 単体49名(平均年齢46.8歳)※
平均年収:712万円※
※会社四季報 2023年4集 秋号より
事業内容
プレミアムサービス事業:富裕層向けブランド品買い取りや貴金属等のオーダー&リフォームサービス
国内のブックオフ事業がほぼ9割を占める一方、富裕層向けのプレミアムサービス事業と、米国とマレーシアを中心とした海外事業が好調です。特にプレミアムサービス事業の成長が加速しており、今後に期待が持てそうです。
②業績
直近の決算
営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益
コロナ禍の影響で赤字だった2020年から利益は黒字転換しています。2022年の業績が特によく、2023年足元では昨年比には達していないのが現状です。全体として、この4年間で大きく売上高を伸ばしています。
貸借対照表(B/S)
続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。
流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。
自己資本比率が36%となっています。おそらく、コロナ禍を乗り越えるための借入金など負債が大きいのだと推測しますが、危険なほど低いわけではなさそうです。また、流動資産を十分に保有しているので、財務的には大きな問題はないと思います。
損益計算書(P/L)
続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。
売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。
営業利益率が非常に低いです。ブックオフのビジネスモデルは、言わば「安く仕入れて高く売る」モデルですが、中古品やリユース品なので付加価値が少なく、薄利多売のモデルなのではないでしょうか。故に、高単価の富裕層向けやトレーディングカードに注力し、利益率の改善を図っているのかもしれません。
株価の動向
次に、直近5年間の株価推移です。
コロナ禍以降徐々に株価を上げており、2023年半ばには高値をつけていましたが、現在は大きく下落しています。おそらく2024年度第1四半期の業績が、昨年比で芳しくなかった点が要因としてあげられます。今後の推移は、既存店の収益力向上と新規店舗の展開、富裕層ビジネスの成否に左右されそうです。
③社員の口コミ
最後に、社員クチコミサイト「openwork」より、社員評価を見てみましょう。回答者数が少ない場合がありますので、あくまで参考としてご覧ください。
「20代成長環境」や「社員の相互尊重」は高い一方、「待遇面」や「人材の長期育成」では低い数値になっています。働く環境としてはいいが、待遇や教育制度がそこまで充実していない、ということなのかもしれません。
④まとめ
以上、「ブックオフ」についてリサーチした結果、
・総合リユース業の最大手
・最近は富裕層向けビジネスにも参入し好調
・利益率の低いビジネスでありながらも財務は問題なさそう
・従業員教育制度や待遇面で改善の余地が大きいか
でした。
今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。
参考資料
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