見出し画像

“ミチ”を楽しむ京都散歩

京都の楽しみ方のひとつに、3つの“ミチ”があります。

① 未知

京都のまちをたくさん歩き回ってますが、同じエリアでも歩くたびに発見があります。
あれ?こんなお店あったっけ?とか。
古いもの新しいもの、その掛け合わせ。千年都市京都には未知に溢れています。

② 道

茶道、華道、香道など京都にはたくさんの伝統文化が息づいています。それらが敷居高くなく身近に体験できるのが、京都の大きな魅力です。

③ 通(みち)

まるたけえびすにおしおいけ〜♪
そんな「通り名歌」があるように、京都の中心部には碁盤の目に通りがあります。通りごとにとても個性があって、ただ歩くだけでかなり楽しめます。

どうですか?
ちょっと強引でした?(笑)


春を思わせるポカポカ陽気の午後
私の大好きな寺町通をお散歩します。

二条通から北を見た寺町通

寺町通は、北は鞍馬口から南は五条までの全長約4.6kmの道。
かつての平安京の東の端、東京極大路にあたります。
豊臣秀吉の京都大改造でこの通り沿いにお寺が集められたので「寺町通」になったとか。今も本能寺をはじめ、たくさんのお寺が軒を連ねます。

閑静な住宅地から観光客で賑わう「寺町京極商店街」まで、様々な表情がある寺町通ですが、私は二条通から京都御苑周辺がお気に入りです。

それでは、ご案内しましょう。


二條若狭屋

大正6(1917)年創業の和菓子店・二條若狭屋さん。
今でも手作りにこだわり京菓子を作られています。
この時期でも店頭には「氷」の幟が。1年中かき氷も楽しめるお店です。

1階がお店、2階は喫茶

創業当初からの代表銘菓「家喜芋やきいも」。
山芋の生地で餡を包み、ふっくらと蒸して、焼き上げた上用まんじゅうです。
こしあん、つぶあん、白あんの3種類。
温めるとさらに美味。

銘菓・家喜芋

Boulangerieリベルテ

以前、noteでご紹介した私のお気に入りNo. 1のパンのお店「Boulangerieリベルテ」さん。店構えも可愛い。
ここの“パン・ド・ミ”を超えるものを私はまだ知りません。
バケットもめちゃくちゃ美味しい。


村上開新堂

明治40(1907)年創業。
京都最古といわれる西洋菓子店・村上開新堂さん。
「ロシアケーキ」が有名です。
昭和初期に建てられた洋風建築が可愛くオシャレ。カフェもあるのですが、今は改装工事で休止中。クッキー缶は要予約で半年待ち?とか。

お隣の骨董品屋さんも風情がある
村上開新堂「ロシアケーキ」

一保堂茶舗

享保2(1717)年創業のお茶の老舗・一保堂茶舗さん。
最近、古き良き趣そのままに大規模な改装をされました。
私もここで抹茶を購入しています。最近は海外からのお客様が多いですね。

黒壁に店名、そして渋い暖簾がカッコ良い

京あめ処豊松堂

明治30(1897)年の創業の豊松堂さん。
ひとつひとつ職人さんが手作りされた透明感のある飴は、とっても上品な甘さで種類も豊富。日頃あまり飴を食べない私も、ここの飴は別物です。

多種多様な飴が並ぶ

お店の前が囲碁の本因坊発祥の地。
それにちなんだ碁石飴も売っています。

黒は黒糖味

下御霊神社

承和6(839)年から続く下御霊神社。
謀叛の罪で非業の死を遂げた伊予親王と母の藤原吉子の霊を慰めるために創建されました。
平安時代に冤罪で亡くなった早良さわら親王、吉備真備、藤原広嗣、橘逸勢、文屋宮田麿なども祀られています。
疫病災厄を退散し、朝廷と都をお守りする神社として信仰を集めています。

節分の準備が始まっていました

こちらの神社には門前に(通称)爆笑狛犬さんがいらっしゃいます。
煮えたぎる恨みを抱えた怨霊を鎮める神社の狛犬が爆笑…

こちらも思わず笑顔になってしまう狛犬さん
私のお気に入り

タンスの角に小指ぶつけて笑う的な?
苦しい時ほど笑っちゃお!的な教訓でしょうか。

深すぎて意図がよみきれない…


丸太町通に到着しました。左側に見えるのが京都御苑の南東角です。

京都御苑の端っこ

京都市立歴史資料館

昭和57(1982)年開館の京都市立歴史資料館。
主に古文書などを中心に展示が行われています。
京都の「歴史資料館」なのに、何でこんなに小さいの?と、いつも疑問に思っています。「市史編さん所」が前身だからかな?

本日休館日

新島旧邸

明治11(1878)年に建てられた同志社の創立者、新島襄と八重夫妻の私邸。
新島八重は2013年の大河ドラマ『八重の桜』で、綾瀬はるかさんが演じれていましたね。とってもカッコよかった。

この旧邸は木造2階建ての和風建築に洋風の手法を取り込んだ建物で、1985年に京都市の有形文化財に指定されています。明治近代化の息吹を感じます。

新島旧宅

京都御苑の9門のひとつ寺町御門が見えてきました。
何だか気品と威厳を感じる。

寺町御門

ここから京都御苑沿いに緑地が始まります。
趣ある築地塀沿いにサラサラと水が流れ、四季折々の花が咲く、私がお気に入りの散策路です。

冬はちょっと寂しい風景

梨木神社

明治18(1885)年に三條実万公を祭神として創建された梨木神社。
大正4年には三條実美公も合祀され、学問の神様として信仰されています。

石の鳥居に朱と金が鮮やかな額

木々に囲まれ、まちなかであることを忘れるような閑静な境内には、京都三名水のひとつ「染井の水」が湧き出ています。

京都三名水・染井の水
誰でも汲んで帰ることができる

Coffee Base NASHINOKI

梨木神社の境内には私のほっとスポットがあります。
こちらも以前、noteでご紹介した「Coffee Base NASHINOKI」さん。
神社の茶室をリノベーションしたお店では、名水・染井の水を使用した美味しいコーヒーとこだわりのスイーツが楽しめます。

境内にひっそりと

私はいつも縁側に腰掛けてお庭を眺めながら癒しのひと時を過ごします。
夏は暑いし真冬は寒いけど、小春日和の本日はベストコンディション。

空を見上げてみた

カフェラテと、「京豆腐の宇治抹茶ケーキ」をいただきました。
ネットリとしたケーキは、苦味をやや抑えた濃厚な抹茶の風味。
しっかりと満足感を感じながら、後味さっぱりでとても上品な味わいです。
一口食べたらスーッと肩の力が抜けて幸福感に満たされました。
あー来てよかった。

私のほっこりセット

いかがでしたでしょうか?

この間歩いて約20分ほど。
お菓子にパンに神社、そしてカフェまで。

そのほか、お香やお茶碗、骨董に画廊、お蕎麦屋さんに筆屋さんなどなど…

今回ご紹介できなかった素敵なお店もたくさんあります。
有名な観光地に行かずとも、ゆっくり京都のまちを楽しめます。

このまま映画でも撮影できそう

夷川通、御幸町通、堺町通など歩いて楽しい通りがいっぱい

通りを知る者、京都通。
なんちゃって。

次はどこの通りに行こうかな?

元写真館。ドラマを感じる

いいなと思ったら応援しよう!