朝んぽで、リセット

運動は、「運を動かす」というけれど、私はこれは本当だと思っている。

私たちは、自分で思っているより「動物的」な部分があって。頭でこねくり回しても脱出できないネガティブな気持ちから、少し運動するだけでさらりと抜け出せたりする。

私は「朝の散歩」を日課にしている。
朝んぽは、どんな選択肢の天秤にもかからない。私の一日の絶対的なイベント。

とにかく、起きたら朝んぽに出る。

これが出不精極まりない私の習慣になっているのには、それなりに理由がある。

シンプルに、朝の優しい陽ざしを浴びて、静かな夜に浄化されて澄んだままの空気を胸いっぱいに吸い込んだら、爽やかな気持ちになるに決まっているのだ。

街頭に立ち並ぶ木々の葉の色が、しっかりと今どの季節にいるのかを教えてくれる。自然は、ただ受容してくれる感じがして、心がホッとする。

そして、頭上に果てしなく広がる空で視界をいっぱいにしたら、もう嫌な気持ちでいる事なんてできないのだ。

大切なことは、意外とシンプルで簡単だったりする。

どんなにどんよりした気持ちで目覚めても、
「これだけはやってね。」と約束したことをやっていない夫にイラっとしても（笑）、コロラドの激しい気候の上下に振り回されても、スマホ画面にあらわれた不条理な仕事のメールにやられても、

とにかく、私は愛犬と家をあとにする。

朝の世界を颯爽と歩いて、玄関の前に戻った私は、もう新しい自分になっている。モヤモヤは吹き飛び、少し温まった体とともに、不思議と前向きになっている。

「なんとかなる。」

そう私を前向きにしてくれるリセットボタン。
それが、私にとっての朝んぽ。