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気づきの支援日誌ーコーチングサービス提供実務者の記録ー

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産業コーチングの普及啓発活動の一環として、職業としてコーチングサービスを提供する実務者が、日々どのようなことを考えて実践に取り組んでいるのかを発信していきます。
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記事一覧

気づきの支援日誌7/23

気づきの支援日誌7/23

肌が焼けつくような暑さが続いている。ぼうっとまどろみやすい感覚が増えた。

これは、身体が追いついていないのかも。暑いと昼寝しやすくなる生理的反応に近いような。

室内のエアコンと外気とのギャップの強さで、自律神経が乱れているような感じが若干ある。

セッションで、まとまりの弱い発言内容になったりと、何らかの影響があるだろうから、オンラインセッション中はその都度の身体の感覚を軸に、エアコンを調整し

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気づきの支援日誌7/21

気づきの支援日誌7/21

最近、対人支援サービスの起業に関するご相談も、結構いただくようになった。人と人が丁寧に関わる機会が、今の社会に増えていくのはとても素敵なこと。
こうした起業に関するお話も、支援者支援としてご対応することに意義を感じている。
支援実践としては、支援者支援の側面もあるけれど、どちらかというと社会課題を扱うブランディング支援や、ソーシャル・マーケティングに近い。

ソーシャル・マーケティングと言えば、

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気づきの支援日誌7/20

気づきの支援日誌7/20

近頃、ご利用される方々から、他のコーチングサービスの話を聞く機会が増えた。

伺っていて、最近のコーチングサービス提供者さんたちは、本当によく考えていらっしゃるんだなと、素敵な刺激になった。

モラルが問われやすい社会になったということと、純粋にサービスを利用される方が増えたことで考える機会も増えたということなのかもしれない。

具体的に刺激になったのは、倫理的側面や「コーチングを通して社会に提供

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気づきの支援日誌7/19

気づきの支援日誌7/19

対面でご提供していた頃と比べて、実際にお会いしていない分「何か緊急事態があったら、訪ねにいきたい」という想いが出やすくなっているように思う。

ご利用される方の生活に介入しないからこそ、何でもお話しいただきやすいというのもあるから、あまりしないことではあるけれど......

さすがに住んでいらっしゃる地域が震災にあわれたら、傾聴ボランティアさんより信頼関係あるから、震災時支援としての心のケア活動

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気づきの支援日誌7/17

気づきの支援日誌7/17

コーチングサービスの実務を仕事として7年以上やってきたけれど、ロールモデルなんてなかったから、常にご利用くださる方々との関わりの中で、試行錯誤で実感を伴った意味形成をやらせてもらっていた。

でも、試行錯誤なしでは、自分という一貫性を欠いた、わりきったものになっていたかもしれない。
そもそもこの仕事でわりきることは、あまり良しとされていないし、そういう分裂を選択していたら、身がもたなかっただろう。

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気づきの支援日誌7/16

気づきの支援日誌7/16

「クライエント」という用語を、あまり使いたがらない自分がいる。
なぜだろう。
近ごろ「サービスをご利用くださる方」というひらたい表現を、内言としても外言としても使う傾向がある。
「クライエント」という言葉を禁句にしているわけではない。
ただ、最初は、禁句にしていたところもあったかもしれない。

どこかの国の障害学の院生が書いた論文だったか、クライエントという用語の使い方には「クライエントにはこうい

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気づきの支援日誌7/14 -コーチングセッションで起きていること-

気づきの支援日誌7/14 -コーチングセッションで起きていること-

コーチングサービスをご利用くださる方々のセッション展開の傾向を、ざっくりまとめてみようと思った。

あくまで、支援に活かす狙いではなく、支援現場という対人交流の現象について「どのようなことが起きていると言えるのか」の説明を試みるものとして整理したい。

そして、ご利用くださる方の傾向ではなく、セッションプロセスの傾向を概念化する。

セッション記録をもとに整理した結果、以下の3つの指向パターンに分

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気づきの支援日誌7/13

気づきの支援日誌7/13

「目的」「習慣」「危険性」「意思決定」といった目に見えない概念を頻繁に活用する人間にとって、個々が意味を生成する営みは本当に尊い。また、その生成が起きる対話も美しい。それは、コーチングセッションの参加者としても感じるし、こういう会話があったというお話を伺って、傍目にみても美しいと感じられる。

そして、意味の生成のエネルギー源である感情のうつろいも、また尊いものに思える。

ここまでを概観している

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気づきの支援日誌7/12

気づきの支援日誌7/12

「よくないところ」「悪いところ」と社会的に評価されるような要素を、どのような人間でも持っている。
それは、そうした社会的評価含め、完璧とは程遠い社会のさまざまな矛盾を学ぶようにして、幼い頃から現在に至るまで適応しながら生きてきたのだから、当然と言えるのかもしれない。

社会の中でさまざまな要素を学び、それが生きるための適応パターンとして内在化される。それらのパターンの集合が性格となる。
こうした生

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気づきの支援日誌7/10

気づきの支援日誌7/10

大変ありがたいことに、数年続けてサービスをご利用される方々も結構いらっしゃる。
そうした方々との最初の1-2年を振り返ると、クライエントさんのかけがえのない人生で培ってきた経験・感じ方・信念や価値観などについて、試行錯誤で理解を形成し、その都度、いろいろなことを教わってきた。

よくサービスマーケティングの文脈で、特に心理カウンセリングやコーチングなどの対人サービスの領域の商品は無形であり、事前に

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気づきの支援日誌7/9

気づきの支援日誌7/9

コーチングサービスをご利用いただいている方々のお話を伺っていると、不思議な体験をすることが多々ある。

そのうちの1つが、突然ひっぱられる感覚に襲われるというもの。
ちなみに、スピリチュアルな話ではない。

お話を伺っていて、このお話はいろいろな観点から受け取ることができそうだけれど、どの観点から理解を進めていこうかと、少し迷うことがある。

試しにひとつの観点を選び、理解を進めていくと、たいてい

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気づきの支援日誌7/7

気づきの支援日誌7/7

内面に関わるコーチングのことをBeing Coaching と呼ばれている。それに対して、目標達成やアクションの選択などについて扱うコーチングをPerformance Coaching という。

クライエントの人生に関わる上で、この2つの側面を扱えることが大切とされている。

自分の中では、これはあくまで分類をしようとした時に使える用語であって、「ここからはBeing Coachingに切り替え

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気づきの支援日誌7/6

気づきの支援日誌7/6

質問技法は、最初の2年間は内面を扱わないパフォーマンスコーチングに限って使ってたけど、次第に使わなくなった。

質問技法は、クライエントの視点をこちらが意図した方向に変えたり、「AとBを分けて考えてみませんか?」と、こちらが意図したような基準で分類することを促すような方法。

コーチ養成機関によっては、コーチングスキルと言われている。

そういう意味では、僕は「スキル」は使わなくなったといえそう。

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気づきの支援日誌7/5

気づきの支援日誌7/5

深い他者理解を試みる時に働く脳のネットワークをキープするためには、きびきび判断する時のような覚醒状態(興奮)になってはいけない、とされている。

それは体感的によくわかる。やる気や気合いには頼れない働き方が求められるんだなぁ、とよく思う。

仕事中の覚醒水準は、脳波でいうところのα波(安静)~Θ波(まどろみ状態)の間を、セッションの展開に合わせて行ったり来たりすることになる。
そのために受けた自律

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