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コーチング導入で見えた組織変革の本質:荒川化学工業人事部長が語る3年間の軌跡

▼この記事はこんな方にオススメです
・組織変革を推進する立場の方
・自社にコーチングを導入したいと考えている方
・組織開発や人材育成に課題を感じている企業の担当者
・自社の組織文化の向上やリーダーシップの強化を図りたい経営者やリーダー層
▼この記事を読むとこんなことがわかります
組織変革やコーチング導入の具体的なステップや、その過程での工夫をご紹介します。

こんにちは、コーチェットの田中です!
先日、コーチェットでコーチングを導入している企業様向けに「コーチング導入事例勉強会」をオンラインにて実施いたしました。

当日は、コーチェットとも約3年のお付き合いである荒川化学工業株式会社の人事部長である高橋仁美さんにご登壇をいただき、組織変革とコーチング導入についての貴重な経験を共有いただきました。

実際コーチングを企業に導入する際のプロセスやぶつかってくる障壁など、担当者様の生の声を聴く機会は、本当に中々ないですよね。
今回は、組織を変えていきたいけれども障壁を感じていらっしゃる推進担当の皆様にご参加いただき、高橋さんの事例を伺いながら、全員でディスカッションをさせて頂きました。
今日は当日のご様子を交えてレポートをしていきます。


勉強会概要

当日の勉強会は主に以下の内容で、高橋さんから発表を頂き、参加者の皆様とディスカッション形式で進めました。

  1. 荒川化学工業の皆様でこれまで取り組まれてきた、コーチング導入のプロセスと、その他組織開発の取り組みと具体的な効果について

  2. 取り組みの中で、高橋様が推進者として起こしたアクション、乗り越えてきたこと、困難を感じたこと

ご登壇者紹介

荒川化学工業株式会社様のご紹介

荒川化学工業会部式会社は1876年(明治9年)の創業以来、145年以上にわたって化学技術の発展と革新に貢献してきた老舗企業です。松やにを原料とした製品の製造からスタートし、現在では幅広い分野で高機能な化学製品を提供する化学メーカーへと成長を遂げられています。

経営理念


ご登壇者 高橋さんご紹介



高橋さんは、2022年5月に荒川化学工業株式会社に入社。人事部長として組織変革に取り組まれています。高橋さんはとっても笑顔が素敵な柔らかな女性です。

勉強会中、高橋さんの温かい笑顔でとっても和やかなムードで勉強会はスタートいたしました。

コーチング導入のプロセス

まずは、高橋さんにコーチング導入にあたって背景にあった課題感を共有いただきました。

コーチングの導入背景にあった課題感

荒川化学工業株式会社は、化学メーカーということもあり、研究所に勤務する従業員が多くいらっしゃいます。

研究所に200名ほどの従業員がいる中で、「個性を伸ばし技術とサービスでみんなの夢を実現する」という経営理念を掲げているものの、育成に対する課題感があったそうです。

前提として、荒川化学工業株式会社の人事制度は、成果よりも育成重視型で、メンバークラスは「成長」する必要があること、マネジメントには「育成」責任があると定義づけをされておりました。

しかし、面談の中でメンバーから上がってくる「具体的にどんな風に成長をしていけばいいのかが見えていない」という声に対し、面談を実施するマネジメントをするリーダーも「どこに導いていけばいいのかわからない」という思いもあったとのことです。

ヒアリングの結果、課題感を把握した高橋さんは、「自己成長改革チーム」という育成の課題解決に取り組むチームに参画。

まずは、各々のリーダーが試行錯誤されて実施している面談の質の向上の必要性を感じられ、高橋さんのご提案により、コーチングの研修の実施を決定されました。

高橋さんは、トレーニングを実施するだけはなく、トレーニング対象となったメンバーへのヒアリングも同時に実施することで、自己成長改革チーム内で課題感を共有し、その後の現場浸透へのサポートもされました。

コーチング研修の実施と効果

コーチング研修は、主にグループリーダー(課長相当)を対象に実施されました。研修の特徴と効果は以下の通りです

特徴

  • グループでのトレーニング形式

  • 毎年1チーム(9名程度)ずつ受講(今年で3年目)

研修全体ロードマップ

実施しての変化

実際のコーチング研修導入後に起きた変化としては以下のようなものがあげられました。

コーチング研修は、やって終わってしまうことも少なくありません。

しかし、荒川化学工業株式会社様は、研修をして終わりではなく、コーチェットと継続的にお付き合いいただくことで、実際に社内に浸透させるための動きが自主的に発生し始めていることが大きな特徴になっておられると感じました。

今年で3年目、荒川化学工業株式会社様のカルチャーにあった面談シートの作成や継続で受講いただいているメンバーが一部いらっしゃることがコーチング浸透のカギになっていらっしゃるのかなと感じます。

組織変革の推進者としての取り組み

高橋さんは、働く人がより良く働けるように、コーチング導入以外でも組織変革の推進者としてご活躍されております。
勉強会の中では、その他の取り組みについてもご紹介いただきました。

まず、高橋さんが取り組まれたのは「オフィスカジュアル」の導入です。

要望が多かったものの、老舗企業ということもあり、変革には労力と対話が必要になってくることが想定され、提案を先送りにされていたようです。
そのお話しを聞いた高橋さんは、「変革ができない会社ではない」と信じ、「オフィスカジュアル」の提案を進めることに。

提案時には反対意見が多かったものの、粘り強く交渉を続け、3回目の提案で、トライアルから始めることで合意を得ることができました。
また、所属部門以外のメンバーにもヒアリングを実施して賛成意見や課題を共有してもらい、仲間や味方を増やしていきました。

  • 変革には粘り強さが必要

  • 一度NGをもらっても諦めないこと

  • 味方を作り、周りを巻き込むことの重要性

ということを感じられたとのことでした。
他の参加者の皆様も、高橋さんの粘り強さと提案力、マインドセットに対するご質問が飛び交い、とっても充実した場になりました。

組織の変革を行う推進者に重要なポイント

高橋さんの取り組みから、コーチェットも、以下のような重要なポイントを学ばせていただきました。

  • 組織の変革には時間がかかる。粘り強く継続的に取り組むことの重要性

  • 単独で行動するのではなく、味方を作り、周りを巻き込んでいくこと 

  • 自分自身の状態を良くすること 変革を推進する立場の人間が燃え尽きないよう、自分自身の状態を良好に保つこと

  • 第三者のサポートを得て、小さな変化を積み重ねることで、徐々に大きな波を作り出していくこと

ぜひ、社内で組織を変革していきたいと思われている推進者の方にも参考にしていただけると嬉しいなと感じます。

まとめ

組織変革とコーチング導入が単なるスキルや技術の問題ではなく、組織文化や個人の姿勢、そして人間関係の質に深く関わる問題であると感じます。
組織変革は決して容易なプロセスではありませんが、粘り強さ、周囲との協力、自己管理、そしてポジティブな姿勢を持って取り組むことで、確実に前進することができます。
高橋さんから勉強会中にいただいた「仕事を通して豊かでシアワセな人生を実現する」、この言葉こそが、私たちが組織変革に取り組む理由なのかもしれません。

コーチェットでは、荒川化学工業会社様のような事例や、あなたの組織に最適な変革プランを一緒に考えていくことが可能です。
組織を変えたい。でも、どうすればいいかわからない。そんなあなたのために、コーチェットは常にサポートを提供しています。一緒に、あなたの組織の未来を創っていきませんか?
ご連絡を心よりお待ちしています。

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