学校現場のワクワク感を取り戻す

学校現場で日々忙しく働く教員たちが、「よし、ちょっと新しいことを試してみようかな」「なんだか面白そうだから参加してみたい！」と自然に思える場をつくるには、どのような工夫が必要でしょうか。

今日は、学校現場で働く教師の学びに対するワクワク感を取り戻す方法を考えてみます。

そもそも主体的な行動は、

“これなら楽しそうだ”

“ワクワクしそうだ”

という直感的な魅力が大きく作用しています。

教師もまた人間であり、好奇心や新しい発見への興味から行動を起こす瞬間があるのです。その“きっかけ”をどう仕掛けるかが、校内研修や学び合いの文化づくりの大きなカギとなると考えています。

「ワクワク感」を取り戻す。

ひとつの真理として、人は“楽しそうだ”と思えると自然と足が向き、行動意欲が高まります。

そこをうまく活かすことで、新たな取り組みや学びの場を効果的にスタートさせられるのです。

たとえば、教師向けの校内研修会でも「堅苦しい勉強会」というイメージを払拭し、「そういう研修なら参加したいかも」と思ってもらえる魅力を打ち出したいです。


「参加したい」と感じられる魅力をつくる。

「あの先生の実践が聞ける」「意外な組み合わせでワークショップがある」というように、“何が得られるか”を明確に示します。

得られるものが具体的に見えると、「これを逃すと、ほかでは得られないかもしれない」という気持ちが高まり、“参加しないと損だ”という感情につながります。


「楽しさ」を全面に打ち出して人を誘う。

“研修”という響きが持つ堅さを超えて、「こんなアイデアを持ち寄ってワイワイやろう！」「面白い仲間が集まって刺激的な時間を過ごせるはず」といった切り口で告知するだけでも、気持ちは前向きに変わります。

教師は日々忙しく時間に追われがちですが、“楽しい場が待っている”と分かると予定のやりくりも頑張りたくなるものです。

小さな一歩が学びの扉を開く。

「楽しそう」という感覚は、大きなハードルを一気に飛び越える力を持っています。

どんなに素晴らしい内容の研究会や研修でも、「義務感しかない」「どうせ形式的」と思われては、参加するまでのハードルは高くなりがちです。

逆に、“ちょっと面白いかも”“新しい刺激が得られそう”というイメージがあれば、参加すること自体が一種の冒険やワクワクに変わります。

たとえば、学校全体で取り組む教材研究も、ただの“持ち寄り発表”ではなく、ゲーム感覚を取り入れたり、成果を競い合う企画に変えたりすることで、教師たちに「あ、これならやってみようかな」と思わせるきっかけになります。

そこに“楽しそう”という要素が加わるだけで、行動のスイッチが自然とオンになるのです。

その先に広がる“深い学び”の世界は？

楽しさの追求は、決して浅い学びばかりを狙うものではありません。ワクワクしながら取り組んでいると、意外な発想や積極的な姿勢が引き出され、結果として深い学びや意義のある成果につながることが少なくありません。

校内研修であれ外部セミナーであれ、参加した教師が「楽しかった」だけで終わらず、「もっと探求してみたい！」「他の方法も試してみよう」と前向きな連鎖を生み出すことこそ、本当の意味での学び合いの文化といえるでしょう。

おわりに

教師として日々教壇に立つ身でも、新しい刺激や学びの喜びを感じる瞬間があるからこそ、さらに良い授業づくりや子どもたちの成長に貢献できます。

その“やってみたい！”という好奇心をくすぐる最初の鍵は、実はとてもシンプルで、「面白そう」「ワクワクする」という感覚です。

校内でも、もっと柔らかい企画や予測不能なワークショップを取り入れてみるだけで、いつもより先生たちが笑顔で集まり、活発に意見を交換し始めるかもしれません。

ぜひ、“楽しそうだからやってみたい！”というスイッチを押す仕掛けを、学校現場に取り入れてみてください。

そこから生まれる学びの連鎖は、きっと教員同士の絆を深め、学校全体のエネルギーを高めてくれるはずです。