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イントネーションは同じじゃなきゃダメ?

最近、イントネーションの違いを訂正している場面を見ます。

私自身、地元のイントネーションで話しているため、他県の人と話すと、多少の違いを指摘されることもありますが、

「何がダメなの?」
「それって訂正するほど重要なことなの?」
「意味が伝われば良くないの?」

って思います。

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視野を広げて見てみると「イントネーション=方言」でもあると思います。

昔は、関西弁も訂正されていたようですが、今は、関西弁の人には訂正しませんよね。

むしろ、言葉の表現として使いやすいので、関西人じゃなくても関西弁を取り入れて話すことは多くなっています。

そこから色んな角度で見ていくと、
広島弁は「可愛い」と言われることが多いです。

東北の「ズーズー弁」は、どうしても田舎っぽさを強く感じられてしまいます。

芸能人で、青森県のなまりで話している人がいますね。
最初は、すごく特徴的な部分になっていましたが、何度も聞くうちに、その人の個性が活かされているようで「可愛い」と思えている人は少なくないと思います。

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となると?

イントネーションや方言に違和感を感じるのは、
「自分が慣れていないだけ?」
「自分が触れている世界が狭かった?」
「自分と違うモノに自分の価値観を押し付けていたことになる?」

など、相手の持っているモノを変えようとしている自分を客観視することで、自分でも気づいていなかった「自分の一面」に気づけることもあります。

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私は、海外は日本の常識が一切通用しない場所だと思っているので、海外に行く時には、その国その国の文化や習慣を知ることも楽しみの一つだと思っています。

が、
それは、日本国内でも同じことだったんです。

日本国内は、言葉も通じるし、パスポートなども必要なく、簡単に県をまたぐことができるため、無意識に他人を身近に感じすぎていたのかもしれません。

そのため、言葉以外にも、喜怒哀楽のツボが違ったり、行動パターンが自分と違うというだけで、相手を否定している場面もあります。

でも、それは「自分が、自分と違う価値観を受け入れられないでいた」という視点で見ることもできるということです。

もし、自分の考えを貫いて相手を否定していたとしたら、海外に行っても同じことをするはずです。国が違うだけで相手は同じ人間ですからね。
でも、海外に行った時に日本の常識を海外の人に押し付けることはありません。
むしろ「日本ではこうだけど、この国はこういうやり方なんだな」と、自分の価値観と相手の価値観を照らし合わせたりもします。

これが、本来の協調性ではないのでしょうか?

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相手は同じ人間なのに、国が違うだけで自分の受け止め方や接し方が変わるということは、自分の考えを貫いて言っていたのではなく、相手に自分を投影して、自分の価値観を押し付けていたと考える方が自然です。

ただ、
これをやっている人が良いとか悪いとかの話ではなく、
客観的に見てみると「人間なんだから気づかないでそうなっている時もあるよね」ってことです。

そういった視点で自分を客観的に見てみると、
「自分にもそういう一面がある」ということに気付くことできて、次に、自分と違う価値観を持った人に対して、自分がどう感じるかを観察することもできます。

自分と違う価値観に対して、
「面白い」と思うのか「可愛い」と思うのか、もしかしたら「腹が立つ」と思うかもしれません。

人間なんだから、喜怒哀楽を感じることは大切なことです。

もし、他人に腹が立った場合には、
「なんで、自分はそれが嫌だと感じたのか」
「相手のどの部分に自分の感情が揺さぶられたのか」
「過去に、同じように嫌だと感じて蘇ってきた気持ちがあるんじゃないか」

など、自分の感情をもとに自己洞察、自己観察を行うことで、セルフカウンセリングにも活用できます。

不快な気持ちは排除されることが多いけど、上手く活用できると不快な気持ちの大切さに気づけるんです。
そうなると、自分を「良い」「悪い」で判断せずに「どんな自分も全てが自分らしさ」と受け入れられることにも繋がります。

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もし、
不快に思う理由に「自分が慣れていなくて抵抗を感じる」というのであれば、自分を慣れさせるための段階を考えることもできます。
  

慣れるためには、県外など、今まで行ったことのない場所に行って、その土地のモノや人に触れに行くこともできます。
  

先に行く場所を決める時には、事前に行きたい場所や観光地を知るために、ネットや本などで調べようとします。
  

自分が行きたい場所や観光地を知るためには「その土地にはどんなモノがあるのか」に興味を持ちます。(興味がないと行きたいと思いませんからね)
  

色んなことへ興味を持つことが増えてくると、自分とは違うモノに対して「否定する」よりも「知りたい」が増えるかもしれません。

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一人ひとりが持っている「自分らしい世界」を知ることで、自然と、相手を「尊重すること」や「お互いの違いを照らし合わせて協調性を高めること」そして「自他を分けること」などに繋がっていくと思います。

本当は、イントネーションや方言も、それぞれ個性的で素敵なモノです。

自分とは違うモノの魅力を知ると、日々の生活の見え方も変わるかもしれませんね。

旭心理コンサルタント

代表 旭 美由紀


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