＃今日の短歌／星降りて決定的な夜が来た響く爆音やみますようにと

こんにちは！　生きづらい社会の中で、心がスッとラクになる「言葉のお守り」をお届けするつくだ＠書籍編集×作家です。今日の短歌は、こちらです。

♪１いただきました。
ありがとうございます！

星降りて決定的な夜が来た響く爆音やみますようにと
『 的 』 つくだとしお #うたの日 #tanka https://t.co/NghX8OkKo5

— つくだとしお＠書籍編集×短歌 (@toto_books) October 24, 2024

「うたの日」の歌会（投票で一番いい短歌を決めるイベント）に「的」のテーマで投稿しました。

結果は、♪が1つ。これで5日連続得票し、自己最高記録となりました！

投票してくださった塵さん、本当にありがとうございます🙇

今回の振り返り

「的」というお題から一番はじめに浮かんだ言葉は、「決定的」でした。で、「決定的」から何が浮かんでくるかを書き出していきます。そのなかでいくつかの路線が出てきて、結局2つの路線に固まってきました。

1つは恋愛路線でもうひとつは社会派路線です。
どちらにするか悩んで、結局社会派路線をとりました。

その理由は、社会派的なものはやったことがなかったから。それだけではなく、この機会に戦争について考えてみようと思ったんですね。そして生まれたのが、今回の短歌です。

個人的にはもう少し、票が伸びるかなと思ったのですが、結果は先に述べたような結果でした。そこで悔しいなと思って、今回首席をとった方の短歌から学びを得て、「読まれる短歌」を目指そうと思ったんです。

首席をとったアスさんの作品がこちらです。

的確な助言ではない返答が
ストーブよりも暖かい夜

私見ですが、この作品の魅力は「的確な助言ではない返答」と「ストーブよりも暖かい夜」という、一見矛盾する言葉の組み合わせです。この言葉の組み合わせの意外性が、作品に奥行きを生み出し、深い読みのできるものにしたと考えています。

普通は「的確な助言ではない返答」に対応するのは「失望」だったり「怒り」だったりしますよね。ところが、この作品では「ストーブより暖かい夜」という明るい言葉が組み合わさっています。

ここでまず読み手の中に謎が生まれます。「なぜ的確な助言ではない返答を受けて、ストーブのように暖かい夜になるのだろう」そして自分なりの答えが見つかったとき、「そういうことか！」というパズルを解いたときのようなカタルシスがその人を包みます。

それを作り出しているのが、「的確ではない助言」と「ストーブよりも暖かい夜」という一見矛盾する言葉の組み合わせなのです。

その作品に読者の心をつかむ
フックはあるか？

「うたの日」の歌会には、1つのお題につき20～60人の投稿者がいます。すべての短歌の中から首席が選ばれるわけですが、そこに残るためには投票者の心に残る「フック」のようなものが必要です。今回のアスさんの作品には、それがあったというわけです。

この作品から私が学んだのは、一見矛盾する言葉の組み合わせは読者の興味を惹くということです。そこでさっそくその公式に基づいて歌を詠んでみました。それがこの歌です。

（修正前）

星降りて決定的な夜が来た
響く爆音やみますようにと

平和への祈りを込めて読んでみました。

（修正後）

決定的に言えばすべては暫定的
一握の砂に思いを託して

矛盾する言葉として私が選んだのは「決定的」と「暫定的」。そこに「一握の砂」という石川啄木で有名な言葉を組み合わせてみました。

一握の砂とは一握りの砂です。人生は一握の砂のように儚く、大切にしていたものもやがてこぼれ落ちてしまう。でもその一握りの砂に未来を託して前に進んでいく。そこに人生の味わいがあります。

修正前の歌も好きですが、修正後の歌も深みがあって私は好きです。

私は、短歌を通して、日常の些細な出来事の中に、喜びや癒しを見つけること、そしてどんな人もその人なりのしあわせを掴むことができ、人生は何度でも新しくはじめられることを、伝えていきたいと思っています。

同時にこのnoteでは、私の歌詠みとしての成長の記録を赤裸々に描いていきます。

これからも、短歌を詠み続けるなかで、皆さんと繋がり、心を分かち合っていきたいと考えています。

この歌が、あなたにとって一つのお守りになってくれますように。

そして、みなさんにとって明日がよい日でありますように✨

ーーーーーーーーーーーーー

（おはよう短歌、はじめました）

私は人生の記憶や一瞬を、ショート・ムービーのように３１文字の中に収めることが面白くてほぼ毎日短歌を詠んでいます。きれいな花や風景をみたらスマホで撮るようなものですね。

そして、短歌好きの皆さんともっとコミュニケーションを図りたく、X（旧Twitter）で「#おはよう短歌」という活動を始めました！

毎日「#おはよう短歌」のハッシュタグとともに、朝にちなんだ短歌を投稿しています。例えば、こんな歌です。

川べりの道を歩けば朝風に
金木犀の香り響いて

最近では「おつかれ短歌」と題して、夜に「おはよう短歌」と対になる歌を詠んで楽しんでいます。例えばこんな歌です。

川べりの道を帰りつ夕焼けが
金木犀と奏でる歌聞く

「おはよう短歌」と言いつつも私も遅くなることがありますし、投稿する時間は特に決めていません。

朝、昼、晩、いつでもOKです！

短歌を通して、一日を気持ちよくスタートしたり、心をリフレッシュしたりしませんか？😊

ご興味のある方は、ぜひXで「#おはよう短歌」「＃おつかれ短歌」と検索してみてください。

フォローもお待ちしています！ https://x.com/toto_books

皆さんのスキやフォローには、いつも励まされています。
本当にありがとうございます！

皆様にとって、「誰もが心の疲れを癒やし、そして再出発に向けて力を蓄えるための場所」と、このnoteがなりますようにこれからも尽力していきます。どうぞよろしくお願いします🙇

最後まで読んでくださりありがとうございました。