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怒る女

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この世の中、やっぱりおかしい。怒る女は嫌われがちだけど、もう別に嫌われてもいいやと思って書いた諸々です。
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記事一覧

同じ日本人として誇らしくは…ない。

同じ日本人として誇らしくは…ない。

大谷翔平選手の快挙は
同じ日本人として誇らしいです!

という物言いに、疑問を持っています。

だってどう考えても
おこがましい。

多くの「誇らしい」らしい人たちと同様、わたしは大谷翔平選手に何の貢献も寄与もしていない、ばかりか会ったことも見たこともありません。
それをただ「日本人である」という薄ーい共通点で一緒くたにし、誇りに思ってもよいものでしょうか。

同じ男性/女性として誇らしいです!

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かわいそう、かどうかは自分で決める

かわいそう、かどうかは自分で決める

コロナ禍に学生だったり就職活動していた若者はかわいそうだ、と誰かが言っていました。

かわいそう。

そうでしょうか。

いや、大変だっただろうなとは思います。
きっとわたしの知らない、味わったことのない困難があっただろうなと。

でも「かわいそう」ではないかもしれないと思うのです。

***

かく言うわたしは「あなたは素敵なお母さんを持って幸せね、感謝しないとね」と色々な人に言われながら育って

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はやく負けろ、と思っていた

はやく負けろ、と思っていた

野球部だった人、
または野球部関係者の皆さま、ごめんなさい。

わたしは、野球部がきらいでした。

あの、自分たちと他生徒を分け隔てる感じ
大勢で群れて内輪ネタで盛り上がっている感じ
弱小のくせに、なぜか尊大な感じ
周りには文句を言うくせに、自分たちの落ち度は認めず改善に向かわない感じ
卒業してもその嫌な感じは後輩たちに受け継がれ、何も変わっていないように見える感じ…

わたしは学生時代、吹奏楽部

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彼らを羨ましいとは思わない、断じて。

彼らを羨ましいとは思わない、断じて。

「あなたはいいよね」

という、怒りと落胆と嫉妬が綯い交ぜになったような思いがよぎることがあります。

それはたとえば、屈強な体と磊落さを備え、同じ価値観の人たちばかりを従えた、コミュニケーション能力と統率力と自己肯定感の異様に高い人。

あるいは、エリートの家系で跡継ぎとして育てられ、エスカレータ式の一流大学を卒業した後、親の会社に入り着々と出世している人。

彼らのような人、つまり今までの人生

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寛容になりましょう、でいいのか/不適切にもほどがある!

寛容になりましょう、でいいのか/不適切にもほどがある!

如何ともしがたいモヤモヤを抱え、ときに我慢しきれずそれを放ちつつも、最終話まで何とか観たドラマ「不適切にもほどがある!」について。

…とは言えドラマ鑑賞中ずっと不愉快だったわけでもなく、人生の最終回が決まっていることの切なさに感じ入ったり、昭和/令和あるあるにクスリとなったり、令和にタイムスリップしていた主人公が元の時代に戻り、かつて昭和に生きていた頃には当たり前だった当時の常識に疑問を呈する場

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ふてほどは多数派の物語、だからモヤモヤするのかも

ふてほどは多数派の物語、だからモヤモヤするのかも

不適切にもほどがある!(通称:ふてほど)というドラマについて、先日「中2男子には昭和がよく見えるのかもしれないけど、わたしは絶対戻りたくないし、まじで無理」という記事を書きました。

若い頃から、数々の宮藤官九郎作品で励まされてきたわたしは、このドラマに第1話からずっと大いなるモヤモヤを抱きながらも視聴し続けてしまい、でも夫以外の周りの人々は大体「クドカン面白い!」「最高!」論者で、わたしの感じた

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「女心が謎」とか言ってる時点で女心分かってない説

「女心が謎」とか言ってる時点で女心分かってない説

この話は一般的ではないかな
たぶん伝わらないよな
でも、もしかしたら…

と躊躇しながらも、一縷の望みをかけて、今までにモヤモヤした体験や、そのときの自分の心の動きについて説明してみるときがあります。

ピンと来なくても致し方ない
なるほどねーくらいの反応かなきっと
でも万が一、共感してくれたらうれしい

そんな気持ちで話してみたとき、
個人的に最もがっかりする答えがあります。

「女心、謎だわー

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不倫と、そうじゃないやつ

不倫と、そうじゃないやつ

不倫は、関わった人全員を不幸にする。
だから不倫をしてはダメ。
ダメ、ぜったい。

確かにそうです。
不倫は、大切な人を裏切る行為。

全てが詳らかになったとき、
少なくともパートナーを傷付けるのは自明です。

どうしてそれが分かっていて
行動してしまったのでしょう。



と言いつつも、わたしはわたしの夫以外の、知り合いなり有名人なりの不倫を知っても、またそれが如何にクリーンなイメージの人であ

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中2男子には昭和、いいのかも(だがわたしは無理)/不適切にもほどがある!

中2男子には昭和、いいのかも(だがわたしは無理)/不適切にもほどがある!

違和感。

このドラマを見ながら、あ、そういうことなの?そういう方向性なの?令和のコンプライアンスめんどくさい、昭和礼賛的な感じなの?

あー…

と思いました。

家でも学校でも公共交通機関でも
ところ構わず四六時中タバコをスパスパ吸い
セクハラやパワハラが横行し
(というかハラスメントという概念が無く)
抗議すると「愛のムチ」という言い逃れが通り
声を上げる側が煙たがられ疎まれ潰される

わた

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笑ってる≠楽しんでる

笑ってる≠楽しんでる

うっかり笑ってしまったけれど
本当は嫌だった
わたしはひどく傷付いていた

…ということに、その場では気付かなくても、後から思い返して確信する瞬間って、ありますよね。

ドラマ「SHUT UP」の中で、1人の大学生がかねてより憧れていた先輩に誘われるまま性行為をしたけれども、後から性的同意について知識を得て初めて「あれは不同意だった」ということに気付くシーンが描かれていました。

憧れていたのは本

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古き良き時代、なんて存在しない

古き良き時代、なんて存在しない

昭和末期に生まれ、平成、令和と生きてきて、つくづく「あの頃はよかった」なんてのは思い込みだなと感じます。

例えば
今はコンプライアンスばかりで面倒、と嘆く人。

あなたの、他者を慮ることのない好き勝手な言動で深く傷付いてきた人たちは、今の世の方がマシだと思っていることでしょう。

あるいは
昔は社員同士の絆が深かった、と懐かしむ人。

あなたの目には入らなかったのでしょうか。
給料天引きで積立さ

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「あなたには分からない」と言われても

「あなたには分からない」と言われても

「あなたには分からない」と
言われることがあります。

たとえば

現場の苦労は分からない、とか
年寄りの気持ちなんて分からない、とか
素敵なご主人がいる人には分からない、とか。



はい。
そうですね、分かりませんね。

としか言いようがありません。
(でも言うと怒られるから黙ってる)

分かるはず、ないとわたしは思います。

わたしは、
あなたではないから。

現場経験も無いし
後期高齢者

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常に被害者、なんてことは

常に被害者、なんてことは

「趣味は、被害者ポジションの確保です。」

面接や履歴書、あるいは自己紹介、もしくはサイン帳(懐かしい)でそう書いたり言ったりしても差し支えないのではないかと思う人が、います。

***

夫に浮気されているかもしれない
夜遅く帰ってきて、御飯を作らされる
わたしは早朝に起きるからいつも睡眠不足で
土曜日出社があることを夫に言ったら
「その会社選んだの自分でしょ」と言われたの
お前ってほんとバカだ

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笑えてほんとに「よかった」の?

笑えてほんとに「よかった」の?

「改心したのかな」が口癖の人がいます。

以前はひどく感じが悪かったけれど
最近受け答えがマシになった人がいたとき

常に仏頂面だったけれど、ここのところ
愛想笑いが出来るようになった人を見たとき

取引先や社内の人など、誰か周りの人が
「(自分から見て)以前より扱いやすくなった」
とき、その人はニヤニヤと「あいつもついに改心したのかな」などと言うのです。



改心。

改心って、今までの行い

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