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#16【いま沼にいます】3 歌舞伎の魅力

【いま沼にいます】とは?―「好き」の理由を分析する

何かを好きになったりハマったりしたときに、どこが好きなのか、どうしてこんなに好きなのか、理由を分析してみたくなりませんか?
くらたが、沼にハマっていることを、分析がてら楽しく語るシリーズです。


祝・中村米吉さんご結婚!

本日、若手歌舞伎俳優の中村米吉(なかむら・よねきち。播磨屋)さんがご自身のインスタグラムで入籍のご報告をなさいました。米吉さんと言えば、かわいすぎる・しゃべりすぎる女形(おんながた)として知られています。
めでたい!ということで今日はくらたがハマる歌舞伎の魅力のうち、女形について書きたいと思います。
百聞は一見に如かず、米吉さんがいかにかわいすぎるか、結婚報告のポストをご覧ください。

昨年行われた新作歌舞伎「ファイナルファンタジーX」でヒロイン・ユウナ役を勤めた際の、花嫁衣裳の写真を使って入籍のご報告をされています。かわいい!美しい!
これは伝統的な歌舞伎ではなく、人気ゲームとコラボした新作歌舞伎。ゲームとコラボしてしまう懐の深さも、歌舞伎の魅力です。

ゲームをプレイされた方はご存じ、ユウナの異界送りのシーンを舞踊で表現した動画をYoutubeで見ることができます。

再現度高すぎ!くらたはユウナを米吉さんが演じると知った時点で一番高いSS席+記念品付チケットを即買いし、結局会期中に4回行きました。その後半年ほど有料配信もされていたので、絶対円盤化すると思ったのに、現時点ではまだその情報はありません。円盤化してほしい民ぜったいたくさんいるのに……くらたもそのひとり。
なお、「FFX歌舞伎」と検索すると「ひどい」という検索ワードがサジェストされますが、「『FFX歌舞伎』が閉幕してしまってロスが『ひどい』」という記事がほとんどですので安心してください。

歌舞伎と女形について

くらたが大好きニッコクこと日本国語大辞典に、歌舞伎と女形について簡潔にわかりやすくまとまっていたので引用します。

かぶき【歌舞伎・歌舞妓】
≪名詞≫(動詞「かぶく(傾)」の連用形の名詞化)
近世初期に発生、発達した日本固有の演劇。慶長八(1603)年頃、出雲大社の巫女阿国が京都で念仏踊りを興行したのが初めといわれ、人気を集めたが、風俗を乱すとして禁止になった。代わって美少年中心の若衆歌舞伎や野郎歌舞伎が出現し、次第に技芸本位のものとなり、元禄(1688-1704)以後多数の盟友を輩出した。舞踊、科白、音楽を混交させた伝統演劇として完成し、現在に及ぶ。

『精選版 日本国語大辞典』(小学館)

この、出雲阿国と歌舞伎の発祥を描いた演目『猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら)』が、明日2月2日(金)から東京歌舞伎座で上演されます。歌舞伎のゆかりを知ることができ、歌舞伎を初めてご覧になる方にもお勧めできる演目です。
この演目は、中村勘九郎さん・七之助さんご兄弟の中村屋ゆかりの演目。以前はご兄弟で演じたこの演目の主役猿若を、勘九郎さんの長男勘太郎さんが今回初役で勤められます。そして阿国はもちろん七之助さん。七之助さんは、たおやかな姫から切った張ったの女傑まで美しく演じる当代きっての名女形です。楽しみ~!
余談ですが、歌舞伎座でご覧になる場合は月の後半をお勧めします。歌舞伎座の演目は月替わりですが、後半になると筋書(すじがき。パンフレットのこと)に舞台写真が入ります。また、初役の演目は月の前半と後半で複数回観に行くと、役者の成長を感じる楽しみも味わえます。

歌舞伎ではありませんが、野田秀樹さんの劇団NODA・MAPでも、出雲阿国に関する演目を上演されています。野田秀樹さんが深い親交のあった故・中村勘三郎さんに手向けるために制作された舞台です。ここでは阿国を宮沢りえさんが演じました。

くらたのおすすめ

くらたの推し

くらたが大好きな歌舞伎俳優さんは、

  • 坂東玉三郎さん(人間国宝)

  • 中村屋(中村勘九郎さん・七之助さん・鶴松さんほか)

  • 澤瀉屋(市川猿之助さん・團子さんほか)

  • 中村米吉さん(播磨屋)

  • 中村芝のぶさん(成駒屋。歌舞伎の家柄の方ではなく、先代七代目中村芝翫さんのお弟子さん)

です。いずれまた詳しく書く機会があればと思います。

テレビで入門!

NHK『芸能きわみ堂』
NHKで放送中の『芸能きわみ堂』では、高橋英樹さん、大久保佳代子さんが日本の伝統芸能を体験しながら紹介していく番組です。この番組の公式Youtubeでは、米吉さんも出演されていて、しゃべりすぎる女形と言われるゆえんが垣間見られますので、ぜひご覧ください。

NHKプラスで見られる『俳優祭』
テレビ放映は終わってしまいましたが、まだNHKプラスで配信中なのが『俳優祭』。『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』で伝統的な演目を、『戯場八景名残隼(ゆめのくにへようこそありがとうこくりつ)』で歌舞伎ならではの笑いと技芸を楽しむことができます。

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