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本棚本ラジオ

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【本棚にある本を片っ端から紹介するラジオ】はじまります! 略して「本棚本ラジオ」 noteで連載中の「本棚にある本を片っ端から紹介する」のラジオ版です。 あなたのほんのちょっと…
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#英文学

【本棚本ラジオ第58回】主人公としてのホビットたち

【本棚本ラジオ第58回】主人公としてのホビットたち

*今回の本*
J.R.R.トールキン著、瀬田貞二・田中明子訳『指輪物語 王の帰還(下)』(評論社、2002年)
(本棚本Season1 No.87)

*主人公としてのホビットたち*
すみません、前半半分は今度行くスペイン巡礼の話をしています。
本の話は後半になります。
さて、『指輪物語』最終巻ですが、これまでずっと一緒に旅をしてきたホビット4人の、「物語における役割」が非常に興味深いのがこの最終

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【本棚本ラジオ第55回】英仏のいざこざっておいしいよね

【本棚本ラジオ第55回】英仏のいざこざっておいしいよね

*今回の本*
ウィリアム・シェイクスピア著、小田島雄史訳『ヘンリー五世』(白水社、2003年)
(本棚本Season1 No.50)

*みんな大好き英仏戦争*
noteにも書いていますが、思えばこれが私にとっても初シェイクスピア(ちゃんと読んだやつ)ですね。
いまだに舞台で見れていないのが残念ですが、まあオリヴィエ版の映画がとてもよいので。
フランスの領地を主張するヘンリー五世、ヘンリーを嘲笑す

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【本棚本ラジオ第49回】指輪物語のよさを語ろうとしたのに何も言えない

【本棚本ラジオ第49回】指輪物語のよさを語ろうとしたのに何も言えない

*今回の本*
J.R.R.トールキン著、瀬田貞二、田中明子訳『指輪物語 旅の仲間(上)』(評論社、1992年)
(本棚本Season1 No.24)

*ハイ・ファンタジーのトップ*
といえば『指輪物語』なんですが、全然語れなくてびっくりしました。
大好きな物語なのに。
多分、1冊ごとじゃなくてテーマごとで話したほうがいいやつです、これ。
(今回、途中でピンマイクの調子がおかしくて、音が少しブレま

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【本棚本ラジオ第42回】カスピアン王子と翻訳話

【本棚本ラジオ第42回】カスピアン王子と翻訳話

*今回の本*
C.S.ルイス作、瀬田貞二訳『カスピアン王子のつのぶえ』(岩波書店、1996年)
(本棚本Season1 No.66)

*翻訳って大事だと思うんですよって話*
いくつか翻訳が出ている本を選ぶとき、どうするか。
という話なんですが、安定の瀬田信者による瀬田推しの話でもあります。
でもだいぶ冷静です。
冷静すぎて、本来すべき物語の内容についてはぺらっぺらになりました。

*このラジオは

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【本棚本ラジオ第41回】トールキンと緑の騎士

【本棚本ラジオ第41回】トールキンと緑の騎士

*今回の本*
J.R.R.トールキン、山本史郎訳『サー・ガウェインと緑の騎士』(原書房、2003年)
(本棚本Season1 No.77)

*中世英語とかアーサー王とかの話*
久しぶりすぎでものすごく解説&昔語り回になってしまいました。
中世英文学のひとつ、「サー・ガウェインと緑の騎士」です。
他国の古典て、なかなか触れる機会がないですよね。
わたしは授業でできてよかったなと思います。

*この

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*今回の本*
テランス・ディックス著、尾崎 寔訳『とびきりお茶目な英文学入門』(筑摩書房、2001)
(本棚本 Season1 No.76)

*入り口はできるだけ広い方がいい*
だれでも、どんな分野でも、「初心者」だったことがあるのだから、初心者向けの本は「そこそこ正しく、普通におもしろい」がとても大事だと思います。
一度はまってしまえば、「より正確に」「より詳しく」勝手になっていきますからね。

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【本棚本ラジオ第15回】とびきりふまじめな入門書

【本棚本ラジオ第15回】とびきりふまじめな入門書

*今回の本*
テランス・ディックス著、尾崎 寔訳『とびきりお茶目な英文学入門』(筑摩書房、2001)
(本棚本 Season1 No.76)

*入り口はできるだけ広い方がいい*
だれでも、どんな分野でも、「初心者」だったことがあるのだから、初心者向けの本は「そこそこ正しく、普通におもしろい」がとても大事だと思います。
一度はまってしまえば、「より正確に」「より詳しく」勝手になっていきますからね。

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*今回の本*
シェイクスピア著 河合祥一郎訳 『ヴェニスの商人』(角川書店、2005年)
(noteの本棚本ナンバー: Season1 #15

*ただ笑えるだけだったら、どれほどよかったことか*
いや、よかったのかな?
それすらもわからない。
シェイクスピアの喜劇は超一流、最高におもしろいのに、おもしろいだけではすませてくれない複雑さがあります。
これは見ないとわからないですね。
シェイクスピ

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【本棚本ラジオ第13回】時代の波に翻弄されるシェイクスピア

【本棚本ラジオ第13回】時代の波に翻弄されるシェイクスピア

*今回の本*
シェイクスピア著 河合祥一郎訳 『ヴェニスの商人』(角川書店、2005年)
(noteの本棚本ナンバー: Season1 #15

*ただ笑えるだけだったら、どれほどよかったことか*
いや、よかったのかな?
それすらもわからない。
シェイクスピアの喜劇は超一流、最高におもしろいのに、おもしろいだけではすませてくれない複雑さがあります。
これは見ないとわからないですね。
シェイクスピ

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