アマン京都で盆景(ぼんけい)作りに行ってきました!
今日は盆景作りに行った時のお話をしましょう。
盆景というのは盆栽で作られた景色のことで、つまり盆景作りというのは盆栽を寄せ植えして盆栽のある景色をつくるもの、というとわかりやすいかも知れません。
京都・鷹峯(たかがみね)にあるアマン京都の広いお庭に置かれたテーブルの上で鉢を選んで、植栽を選んでそれを自分の思うように鉢に置き入れ、景色を作っていくという感じです。
まずはこんな感じで…と先生が簡単な景色を作って見せてくださいました。
その手際の良さに、簡単そうに見えたのですが、実際やってみるとそうではなく…。
「庭づくりのイメージで」と言われましたが、庭園を見て素敵だなぁと思っても、自分ならどうするか、なんて考えたこともありませんでしたし、木や石の場所をもしも入れ替えたらどうなるか…なんて想像もできず。
まずはメインのものを選び、その次を選び、さらに石を選んで(庭石のような感じです)。石を置いてみたところで先生から「石は置き方によって景色が変わるので、石の据わりや向き、高さを変えて、少し離れて見てみてください」と。
そう言われても、一旦置いて、まぁ、これでも悪くはないかなぁなんて一応、本人は思っているので、動かすのは何だかためらわれます。でも、これが本当にベリーベストなのか? というと、ちょっと自信がない。
どうしようかなぁと思いながら鉢から離れてみたり、近づいてみたり。でも近づいてもなんだか手が出せない…。
そんな私に先生は「いつでも戻せるので大丈夫です。一度、退けてみましょうか」と言ってくださり、思い切って退けてみることができました。
退けるとやっぱり物足りない。向きを変えてみて。やっぱりなんだか違う。そこへ先生が「高さですね。もう少し土を盛りましょう」と。
同じ石ですが、少し高さを変えると景色の見え方が大きく変わりました。今思うと視界に入る石の分量がかわるので見え方が変わるのは当たり前のことなのですが、その時には全く想像もできませんでした。
植栽と石が決まったら今度は苔。苔もたくさんの種類の中から選ぶのですが、思っていたよりも薄くてちょっと意外でした。
最後に少しずつ、周囲に流れないように注意深く狙ったところに白砂を入れると景色が出来上がってきます。植栽に石、苔…と景色はできてきたのですが、白い砂が入ると景色が締まるというのでしょうか。景色が刻々と変わるワクワク感と、あるべきところにものが収まっていくような、徐々に満たされていく心地よさを感じました。
全体のバランスを見ながら少し枝を切ったりして、最後に霧吹きをかけます。この霧吹きで濡れた石はとても美しく、水を打った路地の景色を思い出しました。
併せて亡くなった祖父が盆栽や苔を随分と大事にしていたことを思い出しました。当時、周囲に坂が多いところに住んでいて、日常的に自転車に乗ることは難しかったので、夏の間に祖父母の家にいる間だけ自転車を借りて遊ぶ時間を楽しんでいました。
祖父母の家の周囲は地道で、小石が多く、そんな道も非日常感が楽しかったのですが、車が来ることもあるので、やはり庭を走りたくなり… とはいえ、そこは苔庭です。どうかなぁと様子をうかがっていたら、祖父が自転車で走ってもいいいと言ってくれたのです。
緩やかな勾配があったその庭、苔の上でブレーキをかけないという約束なら、と。庭の中央は車が通れるように砂利道になっていたので、ブレーキはそこまで降りてきてからいうことで、途中はノーブレーキのスリルも楽しみながら走りまわる… そんな風に過ごしていた子どもの頃のことをふと思い出したりしながらの盆景づくりでした。
祖父のことを思い出したこともあり、出来上がったものを嬉しく持ち帰りましたが、鉢が大きいのでなかなかの重さがあり。しかも寄せ植えになっているので、植え替えも私にはむずかしく、いまの自分には一種ずつ植えてある小さな盆栽の方が合っていることもわかりました。次回からは持ち帰らず、その場でおもいきり楽しもうと思います。
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