光森ちづこ@茶道家/仏語翻訳家

京都生まれ/ 表千家教授(茶道歴30年以上・表千家最高位のお免状「盆点」保有)/ フラ…

光森ちづこ@茶道家/仏語翻訳家

京都生まれ/ 表千家教授(茶道歴30年以上・表千家最高位のお免状「盆点」保有)/ フランス語翻訳家・通訳(訳書M.ルブラン『とある紳士の話』他)/ 同志社大院博前修了(心理学) / https://lit.link/cchizuko /

マガジン

  • 和菓子のはなし

    和菓子のことをあれやこれやいろんな角度から。見るだけでお菓子から季節を感じられるようになります!ときには洋菓子の話も。

  • 読むだけお茶のお稽古

    読んでいるだけでお茶のことあれこれわかるように! スキマ時間に読むだけでOKのお茶のお稽古^^

  • おうちで気軽に抹茶時間

    おうちで気軽に抹茶を点てて楽しむ抹茶時間。ここを見るだけで便利なもの、好きなものを使って、家で好きなように抹茶を楽しめるようになります。少しだけ手もとに集中して自分を大事に扱う時間。さああなたも今日から気楽にご一緒に^^

  • 茶道雑誌

    茶道講座・京都発季節の言葉・茶会記…お茶のこと満載でお茶のバイブルともいえるような茶道雑誌から、毎月、心に響いたところを御紹介。ここを見るとその月の茶道雑誌の響きが感じられます❗️

  • 表千家同門会 『同門』

    表千家同門会が毎月発行している『同門』からお家元宗匠や、先代お家元宗旦宗匠のことばをはじめ、心に残ったところを御紹介。ここを見るとお茶のこころの旬が感じられます❗️

最近の記事

【菓銘】ってなに?

今年の中秋の名月は9月17日でしたが、このお菓子はその中秋の名月にちなんだもので、銘(めい)は「月うさぎ」。この銘というのは「菓銘(かめい)」、つまりお菓子の名前のことをいうのです。 【団子】とか【きんとん】というように和菓子にはカテゴリーがありますが、その中でも独特の名前がついているものがあり、この独特の名前が「菓銘」なのです。つまりカテゴリーではなく、その意匠についた名前ということになります。 菓銘は歴史上の出来事や和歌、その土地の風物にちなんだものが多く、見た目が似

    • 麩焼煎餅

      毎年10月になると、ハロウィンのデコレーションをあちこちで見かけるようになりました。ハロウィンといえばテーマパークでしっかり本気の仮装をした人たちが怖がらせにやってくるというイメージがあるのですが、私なんかは小さい頃に行った遊園地のお化け屋敷のイメージと直結してしまうので、楽しむというよりは本気で怖いと思ってしまいます。 私の場合はお化けに遭遇すると大声で叫ぶだけじゃなくて、しゃがみ込んで動けなくなったり、涙が出てきたり……。こうして書いていると、そんなオーバーなと自分でも

      • 形のない贈り物

        「BONSAI LIFE」と名付けられた盆栽展に行ってきました。昔、祖父母の家の庭にはたくさんの盆栽が並べてあり、そこは鉢が落ちたら危ないという理由で子どもが遊んではいけないエリアになっていました。  お正月には祖父母の家へ行くと白梅か紅梅の盆栽が日本間に置いてありました。おせちを頂いた後にその説明を聞く……というのが定番だったのです。 といっても、私自身は盆栽をそれほど好きだと思っていたわけではなく、ただ毎年それが当たり前になっていたという感じでした。 が、長年の間に

        • 20文字小説

          やまとたけるさんの記事で20文字小説という企画を知りました。俳句で17文字というのは経験しましたが、20文字の小説というのは初めてです。楽しそうで、いろんな場面が思い浮かんだので、早速書いてみました。 *   *   * 『エンジントラブル』 *   *   * 『体育館』 *   *   * 『お昼ご飯』 今日もお読みくださりありがとうございました。スキやフォローが励みになります❗️ #小牧幸助文学賞 ◇関連記事◇

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        • 和菓子のはなし
          8本
        • 読むだけお茶のお稽古
          62本
        • おうちで気軽に抹茶時間
          13本
        • 茶道雑誌
          33本
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          33本

        記事

          お菓子の秋が深まってきましたー前回のお稽古のお菓子ー

          今日は先日のお稽古のお菓子を御紹介しましょう。 上の右手:紅葉(もみじ)(ねりきり) 上の中央:寒菊(かんぎく)(外側はういろう、中は黄味餡) 上の左手:草もち(こし餡) 下の右手:草もち(粒あん) 下の左手:公孫樹(いちょう)(きんとん) いつまでも暑かったので、秋の訪れが待ち遠しく感じられていましたが、ひと雨ごとに秋が深まってきたようです。 お茶って本当にいろんな角度から季節を感じることができますね。 お稽古に参加してくださった方から「お菓子からも秋を感じられ

          お菓子の秋が深まってきましたー前回のお稽古のお菓子ー

          9月30日は世界翻訳の日

          9月も残り少なくなり、季節が秋へと変わろうとしているのを感じるようになりました。今日は『世界翻訳の日』についてお話ししましょう。 この『世界翻訳の日』は翻訳家の国際的な団体であり、翻訳家の権利と表現の自由を維持するために活動を行う国際翻訳家連盟(International Federation of Translators:FIT)が制定したもので、英語表記は「International Translation Day」だそうです。 この世界翻訳の日は9月30日と決められ

          9月30日は世界翻訳の日

          お菓子の秋が始まりましたー前回のお稽古のお菓子ー

          今日は先日のお稽古のお菓子を御紹介しましょう。 上右手の抹茶:萍(うきくさ) 上の中央の梅:水牡丹(みずぼたん) 上の左手のあずき:氷室(ひむろ) 下の右手:つつじ(きんとん) 下の左手:桔梗(ききょう)(外側はういろう、中は黄味餡) 随分と暑さが厳しかったので夏を長く感じましたが、季節が巡り秋の到来です。 お茶っていろんな角度から季節を感じることができますね。 先日体験レッスンに参加してくださった方から「感性が養われますね」とご感想をいただき、本当にそうだなあと

          お菓子の秋が始まりましたー前回のお稽古のお菓子ー

          葛まんじゅうが夏の風物詩な理由は「カラダへの優しさ」だった

          今日は葛(くず)まんじゅうのお話をしましょう。 夏の間、あちこちの和菓子屋さんで「くず」という張り紙や案内を目にされている方、多いかも知れませんね。半透明でぷるんとした感じの見た目にも涼やかで人気のある葛まんじゅう。 「くず」と名前がついている通り、葛(くず)が入っていて、葛練(くずねり)であんこを包んで丸めて蒸したものです。 確かに涼やかな見た目なのですが、この葛が夏の風物詩な理由は見た目だけではなく、原料のくずの性質によるのだそうです。葛は、東洋医学の考え方「五味五

          葛まんじゅうが夏の風物詩な理由は「カラダへの優しさ」だった

          アマン京都で盆景(ぼんけい)作りに行ってきました!

          今日は盆景作りに行った時のお話をしましょう。 盆景というのは盆栽で作られた景色のことで、つまり盆景作りというのは盆栽を寄せ植えして盆栽のある景色をつくるもの、というとわかりやすいかも知れません。 京都・鷹峯(たかがみね)にあるアマン京都の広いお庭に置かれたテーブルの上で鉢を選んで、植栽を選んでそれを自分の思うように鉢に置き入れ、景色を作っていくという感じです。 まずはこんな感じで…と先生が簡単な景色を作って見せてくださいました。 その手際の良さに、簡単そうに見えたので

          アマン京都で盆景(ぼんけい)作りに行ってきました!

          京都人でも知らない「ちまきには2種類ある」

          今日は7月31日。7月、1ヶ月に渡って行われてきた祇園祭の最終日です。今日は祇園祭のちまきのお話をしましょう。 ちまきというと何を思い浮かべられるでしょうか。 もち米で作られて笹の葉に巻いてある中華のちまきでしょうか? それとも和菓子のちまきでしょうか? 実はそれ以外にも食べられないちまきというものがあるのです。毎年7月に1ヶ月にわたって行われる祇園祭りは八坂神社の祭礼なのですが、この祇園祭の名物の一つが粽(ちまき)なのです。 「ちまき」と聞くと食べ物のちまきを思い浮

          京都人でも知らない「ちまきには2種類ある」

          御紹介いただきました❗️

           オンラインお茶のお稽古の体験レッスンにご参加くださった様子を取材率アップコンサルタントのヴィアナ沙織さんにご紹介いただきました。 お茶のお稽古の御経験はないとのことでしたが、楽しんでくださったようで嬉しいです。 少しでも気になられた方、どうぞお気軽にお問い合わせを。 お待ちしています^ ^。 今日もお読みくださりありがとうございました。 スキやフォローが励みになります❗️ *  *  *  * インスタグラムのアカウント お茶くらぶ @c.greenteaclub

          御紹介いただきました❗️

          床の間でのお辞儀、何にお辞儀しているの❓

          今日は床の間でお辞儀をする時、一体何にお辞儀をしているのか、先生にうかがたった日のことをお話ししましょう。 お稽古場ではお客さんの役割をする時にはお茶室に入るとそのまま床の間の前へ進み拝見をしていました。 床の間の前でお辞儀をして掛け物を拝見。次にお花の方を向いて拝見して、再び掛け物の方を向いてお辞儀。 まだ中学生だったワタシにこの手順は「お床の拝見」としてセットになって刷り込まれました。 ある時、お稽古でお席入している時に一緒に入っていたお稽古仲間とこれは何にお辞儀

          床の間でのお辞儀、何にお辞儀しているの❓

          佐川美術館での樂直入展で感じたこと ー茶道雑誌三月号を見ながらー

          「不白は茶の湯における守破離を、 守 下手 破 上手 離 名人 のように下手・上手・名人の三段階に比定し、さらに守破離のそれぞれの要地を諺や経文で示しています。(中略)さらに最後に「夫茶道在心不在術、在術不在心、心術双忘、一味常顕、是茶道之妙道也」と書き加えていますが、その意味は「茶の湯というのは心の中に術があるのではなく、また術の中に心があるのでもない。心と術をともに忘れ去ったところにこそ茶の湯の真実が現れ出るのであり、これこそ茶の湯の至上の境地である」といった意味にな

          佐川美術館での樂直入展で感じたこと ー茶道雑誌三月号を見ながらー

          鴨川の景色に思うこと ー茶道雑誌三月号を読みながら ー

          《遠景に桜近景に抱擁す 鈴木六林男(むりお)〉 「はんなりという新季語 この句から連想するのは、鴨川の上流、植物園のあるあたり。その西岸では包容しているカップルがいて、川を隔てた東岸(植物園側)には桜が咲いている。この風景、明るくてはなやか。空気も桜の淡いピンク色になっている。 「はんなり」という語がある。「と」をともなって「はんなりと」と使われることが多く、京阪地方の代表的な方言だ。牧村史陽編『大阪ことば辞典』(講談社学術文庫)には、「はなやか・はればれ・明朗・陽気・くすん

          鴨川の景色に思うこと ー茶道雑誌三月号を読みながら ー

          今年の桜を見送って思うこと ー茶道雑誌 3月号の表紙を見ながらー

          今年は随分とはやい時期に桜が開花して、一体どうなることかと思った。といっても、仲間内のお花見の責任者をしているわけでもないし、何がどうなるというわけでもない。それでも何となく一体どうなるのだろうかと思ったのだ。 結果的に何がどうということもなく、温かい日が続いた後、寒い日が来て、桜はゆっくりとその気温差を凌いで、結構長い期間、見る人を楽しませてくれた。私が心配するようなことは何もなかった。 というか、一体何を心配していたのか、今となってはわからない(苦笑)。恐らく『こんな

          今年の桜を見送って思うこと ー茶道雑誌 3月号の表紙を見ながらー

          オンラインお茶のお稽古体験レッスン募集始めました❗️

          オンラインのお茶のお稽古の体験レッスン募集を始めました。 詳細はこちら↓↓↓ お茶のお稽古が気になっていた方、 いつかやってみたいと思っていたけれど、なかなか機会のなかった方 一度はやってみたけれど、色々あって離れてしまった方 少しでも気になられたら、 ぜひ一度覗いてみてください。 どうぞお気軽に。 体験レッスンでご一緒するのを楽しみにしています。 お申し込みはこちらから 今日もお読みくださりありがとうございました。 スキとフォローが励みになります❗️ *  

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