「運動嫌い」ではなくて「食わず嫌い」だったのかもしれない
なにを隠そう、私は運動というものが大嫌いだ。
走るのだけはそこそこ速かったので恥ずかしい思いをしたことはないが、球技やダンス系に関しては全くセンスなし、周囲に「本当に苦手なんだね」と同情されるほどひどい。
だから近年趣味として始めたウォーキング&ネイチャーフォト以外には運動らしい運動をしたことはない。
ところが、最近ちょっと重いカメラ機材を持ってのウォーキング中にある異変に気づいた。長く歩いていると右の股関節がひどく痛いのだ。
実は私の親族は股関節が弱い傾向があり変形性股関節症の人も多い。もしかすると私もそれではないかと思い当たり、慌てて近所の整形外科で股関節のチェックとレントゲンの検査を受けた。
すると医師が渋い顔をして「変形性股関節症ではないけど股関節の骨が少しずれているね。普段運動してないでしょ?」と言う。
「ウォーキングは定期的に行っています」と答えたら、「有酸素運動をやっているだけじゃ股関節は良くならないの!ストレッチや筋トレもやらないと本当に変形性股関節症になって歩けなくなるよ!」と言われてしまった。
そこで渋々ようやく重い腰を上げて近所にある公営ジムに行ってみようという気持ちになった。
実際に行ってみると初日からはまった。トレーニングが終わった後異様なほどに身体が軽くなり、大変気持ちがよかったからだ。
……なんだ。意外と楽しいじゃん。なんでもっと早くやらなかったのだろう?
思えば、もともと身体を動かすこと自体は嫌いではない。でなければ身近なネイチャーフォトを撮りに行くのに週末ごとに各地を歩き回ったりはしない。ただ、超ニガテな球技やダンスのイメージが強い運動に対して「食わず嫌い」になっていただけだ。
ジムで行うトレーニングやカメラを持ってのウォーキングだって立派な運動だ。わざわざ苦手な種目を無理して行う必要などない。自分が苦にならない運動ならなんでもいいのだ。いまさら改めてそう気づかされた。
そんなわけで、今後は運動嫌いを返上し、定期的にジムとウォーキングを楽しむことにしようと思う。苦手なことを無理してやるのではなく、自分がやりたいこと、無理なくできることを積極的に行うだけで健康を維持できるならそれで十分だ。