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おうちで中華 - 熗拌白菜絲(千切り白菜の辛味和え)
中華料理には野菜一種で簡単に作れる冷菜がたくさんあって、日々の食卓を彩ってくれる。あれこれ野菜を盛り合わせたサラダもそれはそれで美味しいものだが、野菜一種の味わいをシンプルに味わうのもいいものだ。
ということで、今日の料理は熗拌白菜絲(千切り白菜の辛味和え)だ。
炝拌白菜丝 熗拌白菜絲
qiàngbàn báicàisī
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「熗拌 qiàngbàn」は、日本だとあまり目にしない調理法だろう。いくつかの意味があるが、今回の用法は「唐辛子や花椒など刺激的な香辛料を油で熱して香りを移し、それを食材にかけて和える」ことを意味する。
この料理の場合、千切りにした白菜に唐辛子を入れて熱した油をジュワッとかけ、酢や砂糖で味を整えるわけだ。熱した油の香ばしさや唐辛子の香りと辛味が、単なる千切り白菜を気の利いたひと皿に変える。
シャキッとした白菜からじんわり広がる辛味。箸休めに向くのはもちろん、それ単体で食べても、気付くと箸が止まらなくなるような美味しさがある。
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油を回しかけるのはちょっとした手間ではあるが、その手間が手間以上の効果を生む。白菜以外にも応用できるので、覚えておきたい技法だ。
白菜さえあれば作れる点も、日々の料理として優秀。冬のお供にどうぞ。
因みに、中国だと娃娃菜という小型の白菜を使って作ることが多い。普通の白菜より葉が薄く、柔らかな食感を楽しめるのだ。似たニュアンスを求めるなら、葉の部分だけ使って作るのもありかもしれない。
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