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死にたいと思った夜

布団に入る前は、うっすらとしかないその気持ちは、布団に入るとなぜか溢れてくる。気持ちと涙が私の袋を破ってぶわぁっと。何が私をそうさせるのか。
暗い部屋か、時間帯か、布団の温かみか、隙間なく閉じられたドアに覚えた守られている感じか。
悲しい、より不安。
体調が今一番良くなきゃいけない年齢のはずなのにそんな事ない。
誰かに今虐められている訳では無いのに辛い学校。
昔の辛い記憶が私の足首あたりをがっと掴んで離さない。
ここで1回立ち止まって休憩したら少しは良くなるのかもしれない。

でも、休む時間なんてあるのかなって考える。
頭悪いから勉強しないと大学に行けないし。
私がこうしている間にも勉強してる人がいる。
今休んだところできっと後ろで勉強の悪魔が囁くから、休んだにならない気がするな。

と考えると真の意味で休めるのは1年半後か…。
余計生きたく無くなってきた。
そんなこと考えてるから、胃かな…が痛くなってきた。
比喩で胃が痛いって私よく言うけど、本当に痛くなったなぁ。びっくり。
痛い胃を抱き抱えながら、いっそ次の金曜日に一発死んでみるか。って考える。
ここでは言わないけど、緻密な計画を練った。どこで何を買って、いつどうするか。

深く深く、詳しく詳しく、細かく細かく

鼻は依然として詰まっているのでちょっと口呼吸だが、気づいたら涙は枯れていて、目の近くがパリパリ…。
胃の痛みも軽くなってきた。
えへ。うれしい…。
虚ろな目ってこんな感じなんだろうなっていう目で、外の光を集めるレースカーテンを見つめる。暖かい手がキリキリとしたお腹を覆っていて、頑張ってしている鼻呼吸が、時々ピープーと音を鳴らす。
ああ、生きてるんだなぁ。
明日の朝、ころっと死んでますように。



死ぬことを考えたら、辛くなくなる体ってどうなのよ。

朝起きるとなぜか死にたい気持ちは薄れるもので、冷静な私に戻れます。でも、ちょっぴり消えちゃいたい。外の世界は怖いので、私は何かに傷つけられないように、イヤホンで耳を塞ぎます。なんの曲を聴いたかなんて明日にはとっくに忘れ去られる。吸って吐かれる酸素みたいに、自然と消費されていく音楽を、鼓膜に詰め込む。
自分が自分にくっついてると安心できるので、半年ぶりのブレザーに袖を通して、突っ込みやすいブレザーのポケットに手を詰め込む。入ったくしをぺぺぺぺと爪で楽器みたいに音を鳴らしながら、効果音をつけるなら、ちんたらと歩いて、ちんたらと学校に行きます。
ちんたらって何? 


今日、眠る時は涙が流れませんように。
明日、起きる時は息をしていませんように。




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