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知らないと一生損する!漢方で冷えの原因と改善する10個の方法



漢方茶cham chaの美華です!

今回は、よく聞くお悩み、「冷え性」について漢方視点で徹底解説していきます。
本気で冷え性改善したい!という方、かなり長いですが、中医学での冷え性について【徹底解説】しているのでぜひ読んでみてほしいです。

私が普段やっているカウンセリングでも、 「冷え性」だという方とてもおいです。
多分、多くの人は 「世間で言われているとにかくたくさん着る、温活食材やグッズを取り入れれば良い」 と思っているんじゃないかと思います。


たしかに、普通に考えたら、 寒いんだから、暖房をつけて洋服を着込んであったかくしよう、 生姜とか暖まりそうなものを食べよう、サウナで汗をかくまで温まれば大丈夫って思いますよね。
確かにそれは間違いではないのですが、実際のところ、それだけでは冷え症が改善されていない 方も多くいらっしゃるんです。


みなさんも経験ありますか?
冷え改善に良さそうなことをやっているのに 温活に成功するどころか、 冷え症は改善されない、ひどい人は夏の時期まで冷えているなんていうこともありますよね 。
私も過去、実は小学生の頃から冷え性に悩まされていました。
平熱は35°C代で小さい頃から病気がちで体が弱く、季節ごとに風邪を引くし、腹痛・肩こり・婦人科系にも影響して、いつもどこかしら調子が悪かったんです。
厚着をして、サウナに汗を流しに行ったり色々対策していましたが 結局一時的な解決にしかならなかったんです。


ただその「やり方」そのものが冷えが改善されない要因の一つだったんですね。 もしこの方法を私がやめなかったら、 一生、冷えに悩まされていたと思います。
「冷えは万病のもと」という有名な言葉があるように、冷えをそのままにしていると内臓に影響がでて胃腸が弱くなったり、生殖器系に影響が出たり腎不全などの重大な病気のリスクが高まってしまうと言われています。


ただ今回、紹介することを徹底するだけで、何をしてもよくならなかった冷えが改善され、
それどころか、
低体温でお悩みの方は体温もアップするかもしれません…!


​​実際に私も、 今日紹介する方法を実践したことで、 冷えが改善されただけでなく、
小さい頃から35℃代で諦めていた体温が36℃代まで上がったんです。
私だけではく、私のお客様で季節問わず慢性的に手足の冷えにお悩みだった方も、今回お伝えすることを長期的に取り入れていただき手足の冷えがよくなったんです。
ぜひ今回の記事で漢方的な視点と対策を自分のものにして、冷えを解消していきましょう。


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冷え性を緩和するには?

それでは、まずいきなり結論なんですけど、 なかなか良くならなかった冷えを改善するためには、ただ温めればいいわけじゃないんです。では、何をすれば良いのかというと「なぜ冷えているのか」原因がわからないといけない。のです。


まず、漢方の考え方では、不調というのは体や自然との調和の乱れから起こると考えられ、例えば弱っている部分には補い、過剰な部分は排除して、バランスを整えることで不調が治るという風に考えます。
なので、不調に対して直にアプローチというよりは、こうなった根本的な原因となる今現在のあなたの体質を変えていきましょうという考え方になります。
そこで、冷えに話を戻すと、実は、漢方の考え方では、「冷え」と一言に言っても原因となる体質のタイプが色々あるんです。
なので、今まで頑張って対策しているのに冷えが改善されないという方は、もしかするとあなたの体質に合っていない対策を今までされていたり、または、日々の生活で気付かぬうちに冷え対策に逆効果なことをしてしまっている可能性もあるということなのです。


例えば、後ほど詳しくお話しますが、足が冷えている方は、血行不良が原因で冷えてしまっている場合が多いです。
単に外から温めるだけではなく血流をよくしないと改善しません。
また、サウナなどで汗をかくという行為は、汗をかくことで体を温めるエネルギーまでも消費してしまうので体質によっては逆効果な場合もあります。
サウナがよくないというわけではなく、漢方的によくない体質の人もいるということです。
これらはみなさんに気づきを得てもらうための例であり、漢方の考え方では人それぞれ冷えの原因は違うんです。
つまり「自分の冷えはどの体質からなのか」という根本的な原因を知った上で対策する必要があるのです。



冷えのタイプは何か


では、その冷えの原因となってしまっている体質のタイプについて、解説していきます。
漢方の考え方では、体質は十人十色で実際にお一人お一人詳しく話を聞かないとそれぞれぴったりの改善策も変わってくるので一概には言えないのですが、今回ざっくり分けると4つのタイプの体質があるというところをご紹介できればと思います。
一つだけでなくいくつか当てはまる場合もあるので、今、特にどこが冷えているのか、考えながら聞いてみてください。

漢方の考え方

まず初めに、漢方では気血水という生きるために重要な三つの基本要素があり、この三つのどれか不足したり滞ったりすると不調を引き起こすと考えます。

体を作る重要な要素である「気血水」


この気血水の三つ素要素のうち“気”というのは、元気の気、やる気の気、のように普段何気なく使う“気”のことで目に見えないエネルギーのことです。人体の全ての臓腑、器官に栄養を与えて、臓腑や器官の活動するエネルギーの源がこの“気”になります。
目に見えないものなので分かりにくいかもしれませんが、森や山など自然のある空気のいい場所に行くとリフレッシュして元気になることありますよね、“気”というのはそういった感覚のエネルギーのことです。
そして、気血水の“血”は、そのまま血液のことです。血液なのでサラサラで体の隅々まで行き届くことがいいですね。漢方ではこの血液は飲食物から作られると考えます。
そして“水”、みずと書いてスイと読みます。これは体の中の水液のことで、体液や鼻水、涙や胃液などのことを指します。
この三つの要素がどれか不足したり滞ると身体に不調を引き起こすと考えるのですが、
こちらの前提を頭に入れていただいて、それぞれ冷えのタイプのご紹介をしていきます。

気虚タイプ


一つ目は「全体的に冷えている」、というタイプで、これは「気虚タイプ」になります。胃腸が弱いタイプの方もいらっしゃいます。

この「気虚」は、気血水の気の要素が不足していることをいい、気というのは元気とかやる気とかエネルギー的なものですので、エネルギーが不足している状態ということです。
どんな人が気虚タイプかというと、
疲れやすい・やる気がない・声が小さい・風邪をひきやすい・汗をかきやすい・胃腸が弱い・あまり食べない・朝が弱い・女性であれば不正出血や月経前に出血がある方 になります。
毎日忙しくてお疲れ気味だなという方はこのタイプの方も多いのではないでしょうか?
この気虚になってしまう要因は、過労・睡眠不足・生まれつき虚弱なかたや人に気を使いすぎてしまうなどがあります。

また、自分が持って生まれた「気」以上の気を使ってしまうと気虚になってしまいますし、歳を重ねるにつれて持って生まれた「気」が減っていくので高齢になるにつれ気虚にもなりやすいです。
十分に休めていない方は気虚になりやすいので要注意です。


気虚の改善策


このような方は、
できるだけ早寝早起きをしてその日の疲れをその日のうちにとりましょう。そして朝早く起きて新鮮な空気を吸いましょう!
漢方では午前中の空気を「生きた気」午後の気を「死んだ気」といいますので、できるだけ生きた気をたくさん吸うのがおすすめです。
先ほども申し上げましたが、自然の綺麗な空気を吸うとリフレッシュした良い気分になると思いますがそのように綺麗な空気を吸うことも“気”を補うのにおすすめです。
そしてサウナ・岩盤浴や半身浴も一見良さそうなのですが、気虚タイプの人にとっては、汗を流すことで“気”も一緒に流れると考えるので、注意が必要です。
ですので、サウナだけでなく暖房や厚着をしすぎて逆に汗をかきすぎないようにも注意してください。
汗をかきすぎない程度に腹巻などで体は温めてください
そして、人への気の使いすぎにも注意です。
気を使うって、まさに“気を使う"と書きますよね。気を使うことはもちろん悪いことではありませんが、気の使い「すぎ」は心が疲れるだけでなく、漢方の考え方では、「心身一如」と言って、心と体は一体と考えます。
これは簡単にいうと一部分ではなく全体をみなければ本質はわからないよという意味です。
ですので、例えば、心のストレスと胃腸が弱くなることは関係していて、胃腸を丈夫にするためには心も健康にしていきましょうというような考え方になります。
気を使いやすい人にとって、気を使いすぎないって難しいことですし、それができたら苦労しないと思いますが、これからの自分の体を守るためと考えて少しずつ自分の気持ちも尊重して行けたら良いと思います。

おすすめの食べ物は、
山芋・にんじん・ジャガイモ・鶏肉・豚肉・お米などです
ご飯とお味噌汁という和食を意識してみたりご紹介した野菜たちはお味噌汁に入れるのが簡単なので気がついた時に試してみてください


胃腸が弱い人の改善策


しかし、気虚さんは胃腸が弱い方も多く、
胃腸の不調がある場合は、今ご紹介した“気”を補う食べ物をせっかく食べても栄養が吸収できないので、
気虚の方で胃腸の不調の自覚もある方はまずは胃腸をいたわることから意識してください。

そこで胃腸が弱い方は、腹八分目、生の食べ物、冷たいものを避けることを取り入れてみてください
生の食べ物で言うとサラダなど生野菜となるものはできるだけ、茹でる蒸すなどの加熱して食べてください。
また、以前は私もよくやってしまいましたが、ストレスで暴飲暴食してしまう方は特に気をつけてください
そしてみなさんが良かれと思ってよくやりがちなのが、水分の取りすぎです。水をたくさん飲むと美容に良いと言われているので意識してお水を取られる方も多いかと思いますが、このような胃腸が弱いタイプは水の飲み過ぎはあまりよくないです。
もちろんお水をたくさん飲むことは美容に良いことではありますが、
漢方の考え方では、これが全員に当てはまると言うわけではなく、
当てはまる人もいれば合わない人もいる、体質は人それぞれだと考えます。
ここでも自分の体質にあっているか気にしてみてください。
そして先ほど冷たいものは避けましょうとお伝えしましたが、冷たいものの概念は体温以下になります。常温の水だとしても体温以下になるので常温でも冷たい飲み物になります。
なるべく飲み物もホットを意識しましょう
細かくなってしまいますが、飲み物にも温める性質のものと冷やす性質のものがあるんです。
ホットの飲み物を選択できるようになったら、次は飲み物の種類にも気を配れるとさらに良いと思います!
温める性質の飲み物は、ほうじ茶や紅茶がおすすめです。
また、手に入ればなつめやよもぎなど、ハーブティーのように茶葉と一緒にお茶にして飲むのがおすすめです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、
なつめは、1日に3粒食べると一老いないと言われているくらい中国ではポピュラーで、中華街やアジアの食料品店で買えますし、最近ではネットでも買えるので手に入りそうな方はぜひ試してみてください。


気虚タイプの冷え改善策まとめ


気虚さんや胃腸が弱い方の改善法をまとめると、
早寝早起き
午前中の空気を吸う
ストレス発散
気を使いすぎない
腹八分目で加熱して
飲み物はホットを選択
なつめやよもぎもおすすめ


血虚タイプ


次のタイプは、手足に冷えを感じるタイプです。しもやけやアカギレができやすい人もこのタイプになります。
このタイプは漢方では血虚と言います。
血虚とは、最初にご紹介した、気血水という三つの要素のうち、血が不足しているタイプになります。
この血とは、飲食物から作られて、全身に栄養を与えて、精神にも影響があると考えます。

この血が不足というのは文字通り、貧血だったり顔色が悪い、手足が痺れやすいなど女性に多いタイプといえます。他にも、漢方では髪の毛は“血”で作られると考えるので、血虚だと髪の毛まで栄養がいかず抜け毛・白髪・乾燥すると言われています。また、肌の乾燥や爪が割れやすくなったり、目が疲れやすいタイプです。
めまい・立ちくらみ・不眠・不安感などの症状がある方もいらっしゃいますし、女性であれば月経が遅れやすい・月経の量が少ない方はこちらのタイプになります。

血虚は、、血が不足しているので、末端の手足の先まで栄養がいかず、手足だけ冷えるという仕組みになります。末端の手足まで栄養がいかないのでしもやけやアカギレができやすいというわけです。
私も血虚ではありますが、女性はかなり多いタイプでして、生理や出産や大きな怪我などで大量に血を消耗するような出来事で血虚になることもあります。
そのほかの原因は、過労や夜更かし、あと先ほど“血”は、飲食物から作られるとお伝えしましたが、偏った食事をしたり、無理なダイエットをすると血虚になりやすくなります。

血虚の改善策


では、血虚さんの改善策をお伝えします。
漢方の考え方では、血が不足して手足まで栄養が行き渡らず手足が冷たくなってしまうので、この血虚さんは血を増やしてあげることが大切です。
そして血を増やしていくために、血虚さんは「バランスよく」をテーマに生活してみてください。
まず、“血”は飲食物から作られるのでご飯を抜くことや偏った食事を改善し、バランスのよい食事を心がけてください!
そして、“血”は夜の間に補充されるので、
夜更かしをせず早めに寝ることが大事になります。これも「バランス」が大事になるので、夜10時くらいに寝るのがベストです。
そして、目を使いすぎないことも重要となります。なぜかというと、漢方では、肝・心・脾・肺・腎という五臓という考え方がありまして、この五臓は気血水を作り出し、貯蔵する働きがあるのです。先ほどもお伝えしましたが、漢方では、一つの事柄だけではなく全体が繋がっていて全体を見ることが大事だと考えます。中でも、五臓のなかの「肝」と「血」は密接な繋がりがあるので、さらに「肝」と関連のある「目」を使いすぎると間接的に血虚になってしまうんです。
ややこしくなってしまいましたが、現代人はスマホやパソコンを使うので昔に比べて目を酷使しています。それが間接的に血虚につながると漢方では考えますので、できるだけ目を使わないようにデジタルデトックスを心がけてみてください。
もちろんみなさんお仕事上なかなか難しいかと思いますが、気がついた時に少し目を閉じてみることから初めてみてください。

そして、血虚さんは栄養が末端まで行き届いていないというのが冷えの原因なので、身体の熱自体は持っているのにそれに気が付かず、温め続けてしまうと逆にのぼせてしまったり、頑張って温めてるのに手足の冷えだけが治らないという事態になってしまうので気をつけましょう。血虚が治らないまま続くと今度は陰虚という体質になってしまうこともあり、この陰虚は今までと逆に熱がこもりやすい体質となることで、便秘になってしまったりもするのでこの血虚を早めに改善できるよう今お伝えしたバランスのよい生活と“血”や栄養を補うことを意識していきましょう!

血虚さんにおすすめの食べ物は、赤い食材、黒い食
レバーやプルーン、ぶどう・にんじん・ライチ・落花生・ラム肉・いか・卵などがあります。先ほどの気虚の時にもご紹介したなつめもおすすめです。
たくさんご紹介してしまいましたが、私の一押しは、くこの実です!
実は私も血虚のタイプで、出産後は特に立ちくらみが特に気になっていて、そこで、くこの実を食べたり、お茶に入れることを習慣化したところ、今では立ちくらみが気にならなくなりました!
クコの実は杏仁豆腐に乗っている赤い実なのですが、最近はスーパーの中華コーナーかナッツコーナーによく置いてありますし、お店にもよりますが大体数百円で買うことができます。
そして、血虚さんは目の使いすぎにも注意とお話ししましたが、クコの実は目の疲れにもいいのです!
クコの実は、ポリフェノールなどの栄養素が豊富で、アンチエイジングにも良いと言われています。漢方的な視点以外にも良い効果がたくさんあるので気になる方は調べてみてください!クコの実は安く手に入りますし、クセがなく甘酸っぱいのでグミとかを食べたくなった時やお茶に入れれば簡単に毎日続けることができますし、血虚さんは絶対取り入れて欲しいです。

ただ、注意点がありまして、クコの実は、下痢の時は食べないほうがいいこと、1日10粒くらいまでにしていただけるといいです。


血虚タイプの冷え改善策まとめ


血虚さんにおすすめの改善策をまとめると、
・食事はバランスよく
・睡眠もバランスよく
・目を使いすぎない。気がついた時に目を休めよう
・赤い食材・黒い食材を食べる。特にくこの実がおすすめ!   です


瘀血タイプ


そして、三つ目のタイプが、下半身が特に冷える「瘀血」タイプです。
手はあんまり冷えてないけれど、下腹部から腰、下半身が冷たいタイプです。
下半身は冷えているのに顔は熱かったりのぼせてしまう、「冷えのぼせ」と言われるタイプになります。
余分に脂肪や水分が溜まりやすい方も多い体質となります。
この「瘀血」とは、気血水の血が、今度は巡りが悪くなってしまっている状態です。
寒いところでは身体が動きにくいのと同じで冷たいところは血も巡らなくなりますし、漢方ではお互いに影響しあっていると考えるので、血流が悪いために冷えてしまうとも言えます。
現代は座りっぱなしでお仕事をしたり、テレワークもあって余計に瘀血さんは増えていると思います。女性に多いタイプではあるのですが、最近は男性にもこのタイプの方が多い印象があります。

この瘀血タイプの方は、クマができやすい・肌が荒れやすい・アザが治りにくい・肩こり・シミなどのリスクもあります。
また、女性であれば、月経前に吹き出物ができやすい・イライラや落ち込みなどの症状が出たり・生理痛が特に初日がひどい、血の塊が出てくるようなタイプは瘀血タイプとなります。
月経は、血が巡る期間になるので、普段から瘀血の症状がある方は生理前の滞りがさらにひどくなってしまい、吹き出物などの不快な症状が出てきてしまうのです。
私のお客様ではこのタイプの方はかなり多いです。

実は私も昔から瘀血タイプで、瘀血がひどくなると粉瘤という皮膚の良性腫瘍ですごく大きなおできのようなものができるのですが手術をしても繰り返すのでずっと悩まされていたんです。
漢方では瘀血などの血の巡りが悪いことなどが一つの要因と言われておりまして、この要因となる瘀血の対策を続けていることで、今のところ7年以上再発していません。
ですので、瘀血タイプの方で、冷えだけでなく肩こりやクマまでお悩みの方もいらっしゃると思いますので、
ひどくなる前に改善に向けて一緒にがんばりましょう!

では、このような瘀血タイプになる原因ですが、
気滞という気が滞っていることやむくみ・怪我などがあります。


瘀血改善策


まず、瘀血は血が滞っている状態なのですが、血の滞りと同時に気血水のエネルギーである「気」が滞る気滞タイプと「水」が滞るタイプによるむくみなどの症状を併発している方も多くいらっしゃいます。
この瘀血も気滞も身体の中の巡りが悪い状態ですが、これらはストレスが大きく関わっています。
ですので、ストレスを溜めないこと、発散する機会を作ること、軽い運動をすることがおすすめになります。ヨガとかもおすすめです。
お仕事など集中すると時間を忘れてしまいますがこまめに席をたったりして動かすことを意識してください
また、一つ目でお話した気虚というエネルギーが不足しているタイプでは、汗を流すほどの岩盤浴は汗と共に不足している気がさらに流れてしまうのでおすすめしないとお話ししましたが、
こちらの瘀血や気滞の身体の巡りが悪い状態の方々は、程よい汗をかくことで気が流れやすくなり巡りが良くなるので、岩盤浴や半身浴もおすすめです!
アロマなど良い香り・好きな香りも気の巡りをよくするので、ストレスを感じたら好きな香りを楽しんでみてください!
そして、瘀血さんは下半身の冷えがありますから、半身浴や15分以上の入浴をしてみてください。
月経に不調がある場合は特に腹巻や靴下は常に使うようにすると良いです。なぜかというと瘀血で足など末端が冷えると冷えた血が生殖器から心臓を通っていつも冷えてしまうためです。

そして漢方では一つの事柄でなく全体を見ることが大事であるであったり、相互に影響しあっているとお伝えしましたが、
ここでは瘀血によって、気血水の水の回りにも影響したりまたは影響されたりするので注意が必要です。
水の回りが悪くなる事を水毒といい主にむくみがひどいタイプです。
つまり、瘀血が影響して水毒になる可能性があったり、逆に水毒から瘀血になることもあるので、むくみがあるという方は水毒の対処も並行するとさらに良いでしょう。
水毒でむくみがあるタイプは胃腸が弱いタイプと同じように水の取り方に気をつけてください。
水を飲みすぎないこと、飲み物はホットを選択し、できるだけ甘いものや脂っこいものを食べすぎないようにしてみてください。
水毒についてはまたいつか別の機会にお話しできればと思います。

瘀血さんにおすすめの食べ物は、
ニンニク・にら・ウコン・キャベツ・さといも・桃・ブルーベリー・カツオ・たら などです。

よく玉ねぎは血液がサラサラになると言いますよね。
薬膳でも玉ねぎは瘀血におすすめです。
料理に入れたりして積極的に食べてみてください。
みかんも気の巡りをよくしてくれて体を温める性質もあるのでおすすめです。
また、サンザシという漢方食材は血の巡りをよくしてくれて消化にも良くさらにポリフェノールが多く含まれているのでぜひ試していただきたいです。こちらもネットやアジアの食料品店で購入でき、お茶に入れていただくと甘酸っぱくて美味しいです。
このサンザシは、サンザシスティックというお菓子もあって、これなら手軽に食べられるので、お肉などの脂っこい食事の後にもおすすめです。


瘀血タイプの冷え改善策まとめ


瘀血タイプの改善策をまとめると、
・とにかく身体の巡りをよくすることを意識  
その上で、
・ストレスを溜めないこと
・アロマなど好きな香りを楽しむ
・軽い運動ヨガなどがおすすめ
・岩盤浴や半身浴でゆるく汗を流す
・月経にトラブルがある方は腹巻靴下絶対
・むくみがある人は水は適度に飲み物はホットで
・玉ねぎやニンニク、桃やサンザシなど



陽虚タイプ


最後に、4つ目は、とにかく寒いと感じる方、陽虚についてです。
漢方には陰陽という考え方もありまして、物事や自然、この世のもの全てには常に陰陽のふたつの側面があり、陰と陽の二つの側面からなりたっていると考えられてきたんです。


陰陽太極図 陽だから良いではなく中庸が大事


どちらが良い悪いではなく、どちらもバランスよくあることが大事なんです。
そして、この陽虚は、そもそも体を温める原動力である「陽」が足りない状態なので内側から冷えてしまっている状態です。

一つ目にご紹介した気虚にも少し似ているのですが、気虚が進んでいくと陽虚になることもあり、このタイプは全体的に冷えていたり、特に内側から冷えているような感覚の人が多いのが陽虚タイプです。夏でも手足が冷たく、とにかく寒がりな人もこのタイプの人が多いかもしれません。
鏡があれば見てみて欲しいんですけど、舌を見ていただいてうっすら白っぽいのは正常なんですけど、例えばふちに歯形がついていたり、白い苔がべたっとついていたりすると陽虚の可能性が高いので気になる方はチェックしてみてください。
舌診ってご存知な方も多いかもしれませんが、胃腸の調子が悪い時や疲れが溜まっている時、口内炎ができたりしますよね。このような感じで舌にも体調が現れると言われています。

この陽虚さんの特徴としては、月経が遅れる、おりものが多く透明、トイレの回数が多い、尿が多かったり、お腹がゆるい、逆に便秘になる
がありまして、臓腑を温める力が陽虚さんは弱いのでお腹が緩くなるのですが、陽虚がひどくなると臓腑を温める力がない状態が慢性的に続くことで動きも鈍くなるので逆に便秘になることもあります。

ちなみに先ほど陰陽のお話をしましたが、女性は陰に属されるので女性は陽虚になりやすかったり、赤ちゃんは陽に属されるのですが、歳を重ねるにつれ陰に近づいていくと考えるので、ご高齢になるほど陽虚になりやすいです。

陽虚改善策


では陽虚の改善策ですが、もう陽虚の方は実践されているかと思いますが、とにかく温めることです。

腰の少し下の方の尾てい骨らへん、と下腹部をカイロで挟んで温めたりすることもやって行ってください。おうちにいるときはあずきカイロもおすすめです。
冷えないための対策を今まで通り続けていただきつつ、内側から温めるように食べ物もさらに意識して続けてみてください。
また、夏はサンダルはなるべく我慢していただき、夏の時期から冷やさないように腹巻と靴下は欠かさないようにしてください。
そしてお風呂も毎日15分以上浸かってしっかり温まってください。

また、冷たいものはもちろん、消化のあまり良くないものや脂っこいもの高カロリーの食べ物は避けてください。普段、せっかく温まる生姜などを食べていても冷やしてしまう食事をとる習慣があったりするとよくないので、気をつけましょう。よくみなさんが食べそうな代表的な体を冷やしてしまう性質の食べ物は、バナナ、バター、ヨーグルト、チーズなどがあります。
どれも健康には良さそうですし、陽虚さんとは逆で体に熱がこもっているような方はおすすめなのですが、陽虚さんは体を余計に冷やしてしまう可能性があるのでこれらの食べ物の食べすぎに注意してください。
サラダも温野菜にするなど加熱してください。
また日光をしっかり浴びてお散歩するのも陽の気を取り込めておすすめです。なるべく日光に当たってみましょう

そして、おすすめの食べ物は、生姜、シナモン、八角、唐辛子、よもぎ、にら、ねぎ、らっきょう、さくらんぼ、えび、うなぎ、牛肉、鶏肉 、紅茶です。
シナモンスティックを紅茶と煮出したり、生姜紅茶もおすすめです。
よもぎもおすすめなので、手に入りそうな方は、漢方薬局さんやネットやお菓子の材料が売っているようなお店にあるようなので、試してみてください。
おすすめなのは、お茶と一緒にティーポットで蒸らして飲むのが簡単ですし、よもぎもちなどお料理にしてみるのも良いかもしれません。


陥りがちな生姜の注意点


生姜も、陽虚さんにおすすめなのですが、一つ注意していただきたいのが、
生ではなく乾燥させた生姜を使ってください。
実は、同じ生姜でも生の生姜と乾燥させた生姜では効能が少し異なります。
生の生姜は、一気に体温を上げて汗をかくことで熱を下げてしまうので風邪で熱がある時にはおすすめですが、
今回のような慢性的な冷えがお悩みの陽虚さんは一気に体温を上げて熱を下げてしまうとよくなくて、じわじわと芯から体を温める方が適しています。

そこで、乾燥させた生姜を「乾姜」と言いますが、この乾燥させた生姜は体をじわじわと温めると言われていますので、陽虚さんは乾燥させた生姜を使ってください。
生姜を積極的にとっているのになかなか冷えがよくならないとおっしゃる方が多いのですが、よくよく聞いてみると生の生姜を食べていたという方はとても多いです。
生の生姜で一気に体を温めるので効果を感じやすいですが、その反面熱が逃げることで後々余計に寒い気がするという方も多いかもしれません。
生の生姜と乾燥させた生姜の違いに注意して、ぜひ覚えておいてください!
そして、なかなか、普段スーパーでは乾燥させた生姜って売っていないのですが、楽天などのネットショップで購入することができますし、おうちで簡単に作ることもできます。
オーブンで乾燥焼きしたり蒸したりする方法などもありますし、特に簡単なのは、生姜を皮のまま薄くスライスして、風通しの良い場所で1〜3日ほど乾燥させて出来上がりです。
スープ煮物やお茶などに入れてみると簡単です。
気になる方はネットに乾燥させた生姜の作り方を検索すると載っているので、試してみてください。
陽虚さんは、生ではなく乾燥させた生姜を食べてくださいね。


陽虚タイプの冷え改善策まとめ


陽虚さんの改善策をまとめると、
・夏でも靴下腹巻は絶対
・腰の下と下腹部のカイロ
・お風呂は15分以上つかる
・なまもの・バナナ・ヨーグルトはほどほどに
・乾燥させた生姜、シナモン、よもぎ、紅茶など

陽虚さんは、温める力が不足してしまっているので、改善は少し根気がいるかもしれません。
ですが、内側から、温める力を取り戻すことをイメージして続けて行ってみてください!


以上大まかな四つのタイプのお話をしましたが、改善策をまとめていきます。

一つ目、気虚さんは汗をかきすぎない
気を補うことが大事なので汗と共に気を流してしまわないように注意してください。汗をかくまで温まりすぎないこと

二つ目、血虚さんはバランスを意識して
バランスの良い食事とバランスの良い睡眠が大事です。目も休めてあげましょう

三つ目、瘀血さんは岩盤浴で程よく汗を流して
瘀血さんは身体の巡りを良くするために岩盤浴やアロマの香りを嗅いだり軽い運動もおすすめです。

四つ目は、陽虚さんは夏でも靴下と腹巻は絶対
また、乾燥させた生姜、シナモン、よもぎなどがおすすめ。冷やす食べ物にも注意してください

以上のような体質別の対策をした上で、さらに冷えの改善に試して欲しいことがあります。

五つ目は、朝ごはんは、和食にする!です
先ほどもお伝えしましたが、朝ごはんの定番でもあるバナナやバター、ヨーグルト、チーズは体を冷やす性質です。
納豆は体を温め、ご飯は気を補うので、朝ごはんは和食にするのがおすすめです!

六つ目は、お水の飲み過ぎに注意です。
先ほどもお話したように、お水をたくさん飲むことは美容に良いですが、胃腸が弱い方や水毒さんという水が滞り、むくみがひどいタイプの方は逆に身体に合わず、不調を引き起こすことがあるので気をつけましょう。常温の水でも体温より低ければ体を冷やすと考えるので温かくしたものを飲みましょう。

七つ目は、ビールはNG、飲むなら日本酒かワイン
みなさんはお酒を飲みますか?お酒は血流をよくしてくれる良い部分もあるのですが、ビールは体を冷やしてしまうので冷え性の方は注意です。日本酒かワインがおすすめです。
私もビールが大好きなので、ビールを我慢するのって結構辛いですし、ストレスを発散することが身体の巡りにも繋がりますのでストレスにならない程度に、ビールは最初の1杯目だけと決めたりしてうまく調整してみてください。

八つ目は、足元を温める
足元が冷えてしまうと冷たい血液が体を巡ってしまいます。夏は冷房で意外と体が冷えてしまいますので夏でも靴下と腹巻は欠かさないでください。
特に注意なのが、夏のように暑いとサンダルを履きがちなのですが、冷えが辛い人はなるべく靴下を履いたり足首を覆うようなファッションを心がけてください。冬は足首もブーツなどで対策してください。
この間、台湾足ツボの先生とイベントでご一緒したのですが、
冷えに良い方法はありますか?と聞いたところ、
三陰交というツボが内側のくるぶしの指四つ分上にあるそうで、それを押したり、お灸をするのがおすすめと教えてもらいました。
お灸は火を使わないお灸がドラックストアにも売っているとのことで簡単にできるのでおすすめです。
また、足湯も時間がある時ぜひやってみて欲しいんですけど、忙しくて難しいという方は、靴下がおすすめです。
こちらは、いろんな方がご紹介されているのでお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、まるでこたつソックスというこちらの商品が先ほどの三陰交の部分に特殊素材が入っているらしく、簡単に足首を温められるのでおすすめです。

9個目は、普段の食事で温性の食べ物を取り入れる
体質別のおすすめの食べ物をお伝えしましたが、無理ない程度に実践していただきつつ、
普段から体を冷やす食材はなるべく避けて、体を温める性質のものを食べるように意識してみましょう
といっても、普段から、温める食材を覚えるのは大変ですし、なかなか続かないですよね。
そこで、これだけ覚えておくと便利な、体を冷やす食べ物と温める食べ物の簡単な見分け方をご紹介します。
もちろん、全てが当てはまるわけではないのですが、これだけ覚えておくとスーパーでの買い物の際に役立ちますのでぜひ覚えてみてください!
覚えていただきたいことは、「産地と旬で選ぶ」ということです。
どういうことかと言いますと、産地と旬を見ればおおよその判断がつくということです。
例えば、暑い地域で取れる野菜やフルーツは体を冷やす性質のものなんです
暑い地域で取れるものといえば、パイナップルやパッションフルーツを思い浮かべますが、これらは身体の熱をとってくれ体を冷やす性質なのです。
昔から暑い地域では体を冷やす食べ物でバランスをとっていたわけです。
その逆で、寒い地域で取れるものは体を温めるものが多いです。例えば、さくらんぼ・かぼちゃなどは温性の体を温める食べ物です。
また、旬の食材というのはその季節に不足しがちな要素を補ってくれるので、積極的に取りましょう。例えば、冬であれば、温める性質のものが旬の食材なのです。長ネギ、えび、(みかんの皮である陳皮)などは冬の旬ですよね、これらは体を温めてくれます。

今はどこに住んでいてもスーパーでなんでも買えてしまいますが、ずっと昔はこのように自然と身体のバランスが整うような仕組みだったと思うとおもしろいですよね。
この法則をぜひ利用してお買い物してみてください

10個目は、漢方食材と楽な続け方
先ほど温性の食材の簡単な見つけ方についてお話ししました。もちろんできるだけ毎日意識してお食事に取り入れていただくのがベストですが、毎日気をつけてメニューを考えるのは大変ですよね。体質を変えていくには継続することが大事ですので無理なくできることから続けていくことが重要です。
私が実践して楽に継続できた方法をお伝えします。
先ほどおすすめの漢方食材を幾つか紹介いたしましたが、お茶にして飲んでしまうことが簡単です。
気虚さんであればなつめ、血虚さんはくこの実、瘀血さんはサンザシ、陽虚さんはよもぎや乾燥させた生姜などがおすすめの漢方食材です。
アジア食料品店や漢方薬局さんのネットショップでも手に入ったりしますので、好きなお茶と一緒にお湯を注いで5分ほど蒸らすだけで簡単にお茶として飲むことができます。
私は普段家で飲んだり、水筒に入れてもっていっています。
私のお客様も水筒に入れて続けてくださる方が多いです!
漢方食材だけより普段飲むお茶と組み合わせれば違和感なく美味しく飲むことができます。
お茶にも温める性質と冷やす性質があり、今回のように冷えが気になる人には紅茶とほうじ茶は温める性質なのでおすすめです。

体質を改善することは継続が重要になってきますので、このような感じで毎日無理なくできることからやっていきましょう

まとめ


なかなか良くならなかった冷えを改善するためには、ただ温めればいいわけじゃない。では、何をすれば良いのかというと「なぜ冷えてるのか」原因がわからないといけないのです。

自分が冷えている原因を知って、その原因となる体質を改善していくことが大事です!



今までの話を読まれて、冷え改善までの道のりが長そうだな〜
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、多くの人は、自分の冷え改善策が間違っていることにすら気がついていない人がほとんどです。
今この記事を読んでくださった皆さんは、どうして冷えがよくならないのか原因もわかって、改善策もわかっていますよね。
あとはできることから継続していくだけです。
もちろん体質はすぐに変わるものではありません。
ですが、今からコツコツ意識して継続するだけで、来年には変化を感じられると思います。

体温が上がるだけで免疫力が上がりますから、体調にもきっと良い変化が出てくる方もいるかと思います。
来年の自分が今までなかなか良くならなかった辛い冷えに、悩まされていなかったら嬉しいですよね。
多くの人は自分にとって間違った対策法をあれこれ試しても改善されず彷徨っていますが、今、皆さんは、目的を持って正しい方向で対策していけるようになっているので大丈夫です。



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なかなか良くならなかった冷えを改善するためには、ただ温めればいいわけじゃない。 なぜなら、体質は人それぞれでその方法があなたに合ってないかもしれないから。まずは自分の体質を知ることが大事で、その体質の改善をしていくことから初めてみてください。

体質を知った上で体質の改善を意識しつつ、並行して冷えの改善策をできることからやってみてください。


ということで最後まで読んでくださってありがとうございました。
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