【140字/空想】私たちの白昼夢
入り組んだ路地奥には寡黙な中庭。
壁に並んだ精巧な仮面は何のため。
滴り落ちる緑は闇の気配に満ちて
気だるげな花たちは未だ微睡みの中。
長く生きているとね、
昼の光もスパイスなんだよ。
手に持つ杯に酔った振りして
私はしばし彼に見惚れる。
赤い唇が三日月のように弧を描いた。
優雅なる昼下がりの夢。
大好きなニューオーリンズ・フレンチクォーターに捧げた詩。目を射る鮮やかなサルスベリのピンクや振り返ってもう一度見たくなるような孔雀色のドアや路地奥の陰に溶け込む暗褐色のシダの葉先や……この街は本当にファンタジー。エッセイも書いていますのでよろしければ。
そしてそんな街の住人と言えばが今日の詩のテーマですが、この街に限らず興味尽きない存在、ヴァンパイア。ちょうど『終わりのセラフ』を観終わったタイミング、一人盛り上がる午後を過ごしましたꉂꉂ(๑˃▽˂๑)