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中学受験1ヶ月後に見た世界

「ほら,うーちゃん,こんなところで寝ないでお布団で寝るよ」

わたしは,遊び疲れてソファで寝てしまった長子を起こして,お布団へ連れていく。

「1ヶ月後に見えてる世界は違っていますよ」

わたしのクライエントさんで,先輩ママのひろみさん(仮名)がわたしにメッセージを下さった。

ひろみさんは,1年前に末子さんの中学受験を終えていらっしゃり,このエリアの中学受験のアレコレを伝授していただいた。

「あの頃は,本当に大変でした。狂ったようにやっていて,もう同じことはできません」「6年生の1年間は受験対応で終わりました」と,非常に実感こもったメッセージをいただいていたけど,受験を終えた今,ほんとそうだったなぁと,しみじみ思う。

3年前,わたしは,この言葉の意味をまだ真から理解していなかった。

子どもは親に似るとはよく言ったもので,ぼんやりしている親は子どももぼんやりしている。

中学受験をするにあたり,一番最初にするのは,塾選びだ。

「家から近くて通いやすくて,面倒見のいい塾」

それだけで,A塾にしたのだけど,入ってみたら,「最難関を目指すスーパーエリート塾」だった。

非常にざっくりとした塾選びで,通っているくもんの先生に言ったところ,
「ええ?A塾?お金もかかるわね。でも,今更,塾は変えられないしね。相談してくれたらよかったのに」

転塾は5年生の春先までに済ませておかないと,それ以降は本格的な受験体制に入るので,塾を移るのは危険だ。

中学受験は,年々過熱していて,首都圏の狂気の中学受験カオスを吉祥寺の塾を舞台にしたマンガ『2月の勝者』はドラマ化もされた。

超少子高齢化がすごいスピードで進んでいるニッポンなのに,なんでこんなに中学受験熱に浮かされてんだか,わからないかもしれない。

中学までは義務教育期間なのだから,公立だっていいのだ。

確かにそうだ。

でも,わたしたち親が中学生だった時代と今は違う。

ココでは詳しくは書かないけど(有料でコソっと書きたい),まぁいろんな事情で,中学受験を選ぶ親が増えていることは確かだ。

中学受験準備も3年生の2月から新4年生として塾がスタートするけれど,エリアによってはすでに満杯だったりするので,小3から,小2から,いや小1から塾に通う子もいる。

中学受験世界の住人でなければ,アタオカ(頭おかしい)な世界だ。

小1から塾は,中受の世界では珍しくない。

そういえば,長子の保育園の同級生だって,小1から長子と同じ塾に行っていて,最難関クラスにいったっけ。

子どもたちが通っていた保育園の同級生6人中6人は,みんな中学受験の塾に通っていた,見る人が見れば,アタオカな異常な地域だと思う。

でも,このあたりではアタオカではなく,むしろスタンダードだ。

そんな狂気の3年間(長い人は6年間)の受験サポートのクライマックスが受験1か月前だ。

クリスマスも正月もなく,朝の9時から夜の9時まで12時間,毎日,塾に居た。お弁当を2つもって,子どもは大晦日も,元日も塾に居た。

朝9時から夜9時体制前は,平日は学校が終わって塾で自習して,そのまま授業で,授業の後も22時30分まで自習していた。

家は寝るだけだった。

そして,ちょうど1か月前,「前受験」から受験はスタートした。

前受験とは,受験エリア外の地域の受験で,本番前のお試し,力試し受験だから「前受験」。

その1週間後から,本番が始まった。
午前と午後×3日間ぐらい,だいたい6校くらい毎日受験していく本番を終えて,1週間前に入学手続きを終えた。

これは親の目から見た受験スケジュールで,子どもの目から見たら,全く違う風景だったと思う。

12歳で初めて味わう「成績で評価される」という現実。

結果はどうであれ,その受験プロセスは貴重な体験である。

だから『2月の勝者』なのだ。

中学受験ができることは,かなり経済的な事情に左右される。

学歴,学校歴,ズバリ言えば学力は,親がどれだけ教育費を子どもにかけられるかで,決まってしまう。

東大生の親の年収が高いことは,以前から言われているように,教育心理学,教育社会学では,当たり前の事実だ。

『2月の勝者』で,ヒロインが勤める塾の塾長が言ったセリフ,「母親の狂気と父親の財力」は,言い得て妙過ぎて,膝が笑ってしまった。

膝かっくんを100回くらいしたくなるほど,ドツボ。

親と子が一体になって,突き進んだ3年間は,いろいろあったけれど,わたしには,気が狂ったようにやったし,とても面白くて,楽しい時間だった。

なんだかんだいって,大変なのは6年生の1年間だから,あんなに集中して子どもの受験をサポートし,お世話できるなんて,ほんと恵まれていると思う。

だって,このお世話がしたくて,子育てしているんだもん。

親と子の負担は,かなりなものだけど,無事にやり終えて,ほっとしている。

「第一志望校に受かったのもA塾で勉強したおかげだと思う。A塾に行っていなければ行けなかった」

子どもが言った。

それを聞いて,わたしの塾選びは,子どもにとって間違っていなかったと,安堵した。

うーちゃん,3年間,ママも楽しかったよ。うーちゃんが頑張ってくれたから,ママもたくさん応援できた。受験サポート体験をさせてくれてありがとう。一緒に走ってくれてありがとう。

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カシ丸夫人/隠れADHDな発達科学者
論文や所見書き、心理面接にまみれているカシ丸の言葉の力で、読んだ人をほっとエンパワメントできたら嬉しく思います。