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うつ病と私【父親編】

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うつ病と私(父親④)

うつ病と私(父親④)

席に座っている父親は、
ここ最近で一番大人しい様子だった。
でも、
親族席に近づくにつれ、
それが異常事態だということがわかり焦った。

父親は口から涎を垂らした状態でぐったりしている。

ホテルの職員が小声で母親に、
救急車を呼んだと伝えてきた。
母親は立ち尽くしてる。

そんな時に、
いきものがかりの「ありがとう」がBGMに流れ出す。
姉がお色直しから帰ってきたのだ。
慌ただしい親族席。
入場

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うつ病と私(父親③)

うつ病と私(父親③)

再度の休職。
同じ病状での複数回の休職では、
傷病手当はもう申請できなかった。

それまでの父親の蓄えを少しずつ切り崩す生活に、
母親はかなり頭を抱えていた。

母親もまたうつ病を患っているため、
はっきり言えば他者を気にかけて感情表現をできるレベルではなかったのか…
老後の貯金に手をつけ始めてるわよ!
…と父親に事あるごとに言うようになった。

何度か言われたのち、
母さん、パートに出てみる気は

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うつ病と私(父親②)

うつ病と私(父親②)

父親の長期欠勤が休職に変わったのは、
アップダウンの波のある生活を2度繰り返した時だった。

母親のカウンセリングに送迎がてら毎度付き添う父親が、
初めて自身のカウンセリングを決意したのだ。

診断結果:双極性障害(躁うつ)

医師の話では、
父親は遺伝的なものが大きいらしい。
私は詳しくは知らなかったが、
祖父が同じ診断を受けていたとのことだ。

今までの父親の行動に名称がついたことで、
私達姉

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うつ病と私(父親①)

うつ病と私(父親①)

母親のうつ病発病から、
数年後。
いつからだったかは定かではないが、
父親がインフラ整備の仕事から品質機構・監査関係の仕事へ転職し、
仕事の場が海外から国内に変わった。

単身赴任で家を離れることが多かった父親が、
自宅にいることがいつしか多くなった。
それと並行して、
些細なことでの母親との諍いが増えた。

母親はうつ病を経て、
乳がんを2度患った。
側から見ていた私でも、
家庭のことを考えた父

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