認知症の母が激ヤセ その原因は…
2020 年頃から母がどんどん痩せてきました。夏に医師に相談したところ、血液検査の栄養状態に大きな問題は無く、「もう高齢なので神経質にならなくても」とスルーされました。けれどもさらにヤセは進行し、2021年1月に身長155センチで体重は37キロに。服はすべてゆるゆる、明らかに痩せすぎです。
ちゃんと食事をしているか訊くと「私はきちんと3食とっている。栄養バランスも考えた食事をしている。」と言います。認知症の人は昔の、いろんなことがちゃんとできていた頃の記憶を現在のものとして語ります。
母は一人暮らしなので、何も食べなくても誰も注意もしませんし、何をいつ食べるかも自由です。こりゃ実際は違うな…。
2019年春に認知症とわかった時点で、炊飯器は使用しておらず、ご飯は電子レンジで温める「サトウのご飯」を食べ、お惣菜は近所のスーパーで買ってきたものを食べるという、ほとんど炊事はしない生活をしていました。
実家の食べ物の状態を総点検です。
食卓にはお菓子の“おかき”が入った大きな缶があり、物置部屋には様々な菓子の袋が開封、未開封で沢山ありました。賞味期限が切れて1年以上のものもあり、捨てようとすると捨てるなと言います。
ぱっと手軽に食べられるお菓子類を、お腹が空いた時に食べる…みたいなことをずっと続けているようでした。
冷蔵庫の中は衝撃の連続でした。冷蔵室には5日前のサンドイッチ、野菜室の底は野菜が腐敗した液で真っ黒に!なんじゃ、こりゃ!3日前の寿司も捨てるなと言い、「食べたらお腹を壊して死ぬよ」と言うと渋々応じる始末。こまめに食品のチェックをし、廃棄しないと危ないと思いました。
母はまともな食事は自力でできない、食品の管理もできず、腐敗したものを食べて食中毒を起こすかもしれない状況であることを突き付けられました。
私は仕事をしているので、頻繁に実家を訪れることができません。既に要介護1の認定はもらってましたが、母は知らない誰かが家に入るのを拒否するので、サービスは利用していませんでした。母が誰かに助けてもらわないと生活できない段階にきていることを痛感しました。
地元の地域ケアプラザに相談したところ、介護サービスが必要なのに拒否する認知症患者を支援する、認知症初期支援チームに助けてもらってどうかと提案がありました。介護のプロに助けてもらえば、母も支援を受け入れるかもしれない、お世話になることにしました。支援チームにどのように助けてもらったかは、別の記事で記載します。
家の中に介護サービスが入るのを母が拒否する中、とりあえず食事を、私がなんとかしないとなりません。まずはお菓子で空腹を紛らわせることのないように撤去。日持ちするパン、入れ歯の母でも食べれる栄養補助食品などを置き、応急措置。
ここから一人暮らしの母に何をどう食べさせるか、試行錯誤を重ねることになりました。
(「自力で食事ができず激ヤセ 認知症の母に、こうして食べさせました!」に続く)
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