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雇用契約書:トラブルを防ぎ、円滑な労使関係を築く

こんにちは!SalesBox株式会社です!様々な企業の採用のお手伝いをしてきた経験を生かし、皆さんの問題解決の一助になるような情報をお届けしています!

今回は「雇用契約書」に焦点を当てて解説します。

企業にとって、雇用契約書は従業員との信頼関係を築き、円滑な労使関係を維持するための重要なツールです。しかし、その重要性にもかかわらず、内容が不十分であったり、作成方法が誤っていたりするために、トラブルに発展してしまうケースも少なくありません。

本ブログ記事では、雇用契約書の基本構成について解説し、作成時に押さえておくべきポイントをわかりやすく紹介します。


雇用契約書とは?

雇用契約書とは

雇用契約書は、労働者と使用者間の雇用契約の内容を明確にする書面です。労働基準法で定められている労働条件の明示義務を満たすための重要なツールであり、労働者と使用者双方の権利と義務を明確にすることで、トラブルの防止と円滑な労使関係の維持に大きく貢献します。

労働条件明示義務と雇用契約書の重要性

労働基準法第10条では、使用者は労働者に対し、労働条件の内容を書面で明示する義務を負っています。この義務を怠ると、30万円以下の罰金が科される可能性があります。

雇用契約書は、労働条件明示義務を適切に履行するための最適な手段です。書面化することで、労働者と使用者双方にとって、以下のメリットをもたらします。

  • 労働者にとってのメリット

    • 自分の権利と義務を明確に把握できる

    • 不当な扱いを受けない

    • トラブル発生時に証拠として活用できる

  • 使用者にとってのメリット

    • 労働トラブルの発生リスクを軽減できる

    • 企業の社会的責任を果たせる

    • 従業員のエンゲージメント向上

雇用契約書の法的効力

雇用契約書は、民法上の契約書として法的効力を持っています。書面に記載された内容は、労働者と使用者双方の拘束力となります。

雇用契約書作成時の注意点

  • 法令遵守

    • 労働基準法をはじめとする関連法令を遵守した内容を記載する必要があります。

    • 法令に抵触する内容は無効となります。

  • 明確性

    • 項目名は分かりやすく、誤解が生じないように記載する必要があります。

    • 専門用語は避け、平易な言葉を使うようにしましょう。

  • 双方の合意

    • 労働者と使用者双方が内容を理解し、同意した上で締結する必要があります。

    • 必要に応じて、弁護士等の専門家に相談することをおすすめします。

雇用契約書は、企業にとって非常に重要な書類です。本記事で解説した内容を参考に、適切な内容を記載した雇用契約書を作成することで、トラブルを防止し、円滑な労使関係を築くことができます。

雇用契約書に含めるべき基本的な項目

必須項目

1. 契約期間

雇用契約の期間を明確に記載します。無期雇用契約か有期雇用契約かを明示し、有期雇用契約の場合は、その期間と更新の可能性についても記載する必要があります。

2. 職種

労働者が従事する職種を具体的に記載します。職務内容の概要も併記することで、労働者の役割と責任を明確にすることができます。

3. 勤務地

労働者が勤務する場所を具体的に記載します。複数拠点勤務の可能性がある場合は、その旨も明記する必要があります。

4. 労働時間

労働者の1日の労働時間、休憩時間、週の労働日数などを記載します。時間外労働や休日出勤についても、その扱いを明示する必要があります。

5. 休暇

労働者が取得できる休暇の種類、日数、取得方法などを記載します。法定休暇だけでなく、有給休暇や慶弔休暇などの付与状況も明示する必要があります。

6. 賃金

労働者の基本給、手当、賞与などの支給内容と支払い方法などを記載します。昇給制度についても、その基準や時期を明記する必要があります。

7. 退職金

退職金制度の有無、支給要件、支給額の計算方法などを記載します。退職金の種類(確定給付型・確定拠出型)も明示する必要があります。

8. 社会保険

労働者が加入する社会保険の種類と等級などを記載します。厚生年金、健康保険、雇用保険などの加入状況を明示する必要があります。

その他の項目

1. 試用期間

試用期間を設ける場合、その期間と内容を記載します。試用期間中の解雇条件についても明示する必要があります。

2. 服装

労働者の服装に関する規定を記載します。制服の着用義務や服装の制限などを明示する必要があります。

3. 守秘義務

労働者が業務上知り得た情報について守秘義務を負うことを明記します。守秘義務の範囲と違反時の措置についても記載する必要があります。

4. 競業避止義務

退職後一定期間、競合企業への就職を制限する競業避止義務について記載します。競業避止義務の期間と範囲、違反時の違約金などを明示する必要があります。

5. 懲戒規定

労働者が懲戒処分を受ける場合の基準と措置などを記載します。懲戒処分の種類、適用される行為、手続きなどを明示する必要があります。

6. 紛争解決手続

労働トラブルが発生した場合の解決手続を記載します。民事訴訟以外にも、労働委員会によるあっせんや調停などの選択肢を明示する必要があります。

雇用契約書作成時の注意点

法令遵守:絶対条件を満たす

雇用契約書は、労働基準法をはじめとする関連法令を遵守した内容でなければなりません。法令に抵触する内容は無効となるため、細心の注意が必要です。

必須項目の網羅:明確性と正確性を追求

雇用契約書には、契約期間、職種、勤務地、労働時間、休暇、賃金、退職金、社会保険など、労働条件に関する必須項目を漏れなく記載する必要があります。項目名は分かりやすく、誤解が生じないように記述し、誤字脱字も徹底的にチェックしましょう。

双方の理解と合意:信頼関係の構築

作成後は、労働者と使用者双方が内容を十分に理解し、同意した上で締結する必要があります。必要に応じて、弁護士等の専門家に内容を確認してもらい、不明点や疑問点を解消しましょう。

定期的な見直し:最新情報の反映

法令改正や企業の状況に合わせて、雇用契約書の内容を定期的に見直すことも重要です。最新の情報に更新しておくことで、トラブル発生時のリスクを軽減できます。

専門家の活用:安心と確実性を手に入れる

雇用契約書作成には、専門的な知識や経験が必要となります。不安がある場合は、弁護士等の専門家に相談することをおすすめします。専門家のサポートを受けることで、法令遵守や適切な内容の記載を確実にすることができます。

作成時の落とし穴

  • 法令への無知

  • 項目の不足や誤り

  • 双方の理解不足

  • 定期的な見直しの怠り

  • 専門家のアドバイスの軽視

これらの落とし穴は、トラブル発生リスクを高め、企業にとって大きな損失となる可能性があります。

雇用契約書は、企業と従業員双方の権利と義務を明確にする重要な書類です。上記の注意点を踏まえ、適切な内容を記載した雇用契約書を作成することで、トラブルを防止し、円滑な労使関係を築くことができます。

雇用契約書は定期的に見直す

時代と共に変化する雇用環境

雇用契約書は作成したら終わりではありません。法令改正や企業の状況に合わせて、定期的に内容を見直すことが重要です。時代と共に変化する雇用環境に対応し、最新の情報に更新しておくことで、トラブル発生リスクを軽減し、安心の労使関係を築くことができます。

見直しの必要性

以下のような状況は、雇用契約書の見直しを検討するタイミングです。

  • 法令改正:労働基準法等の法令改正により、雇用契約書の内容が変更される場合があります。

  • 企業の状況変化:事業内容の変更、組織改編、人員配置変更など、企業の状況変化に伴い、雇用契約書の内容も変更が必要になる可能性があります。

  • 労使関係の変化:労働組合の結成や労使交渉の状況変化によって、雇用契約書の内容を見直す必要が生じる場合があります。

  • 社会情勢の変化:働き方改革やダイバーシティ推進など、社会情勢の変化に対応するため、雇用契約書の内容を見直す必要がある場合があります。

見直しのポイント

雇用契約書を見直す際には、以下のポイントに注意する必要があります。

  • 最新の情報に基づいて内容を更新する:法令改正や社会情勢の変化を踏まえ、最新の情報に基づいて内容を更新する必要があります。

  • 労働者と使用者双方が内容を理解し、同意する:見直し後の内容についても、労働者と使用者双方が内容を十分に理解し、同意した上で締結する必要があります。

  • 専門家に相談する:必要に応じて、弁護士等の専門家に内容を確認してもらい、適切なアドバイスを受けることが重要です。

定期的な見直し

雇用契約書は、定期的に見直すことで、常に最新の情報に更新された状態を維持することができます。これは、企業にとって以下のメリットをもたらします。

  • トラブル発生リスクの軽減:法令違反や労働トラブルのリスクを軽減することができます。

  • 従業員の満足度向上:従業員が自身の権利と義務を理解することで、安心して働くことができます。

  • 円滑な労使関係の構築:企業と従業員間の信頼関係を築き、円滑な労使関係を維持することができます。

雇用契約書は、定期的に見直すことで、企業と従業員双方にとってメリットをもたらします。上記のポイントを参考に、定期的な見直しを習慣化し、安心の労使関係を築きましょう。

まとめ

雇用契約書は、企業にとって単なる書類ではなく、円滑な労使関係を築くための羅針盤です。本ブログ記事で解説した基本構成を理解し、適切な内容を記載することで、以下のメリットを得られます。

1. トラブルを未然に防止

法令遵守に基づいた明確な内容を記載することで、労働トラブルの発生リスクを大幅に軽減できます。

2. 円滑な労使関係を築く

労働者と使用者双方の権利と義務を明確にすることで、相互理解を促進し、信頼関係を構築できます。

3. 企業の社会的責任を果たす

法令遵守と適切な労働条件の明示は、企業の社会的責任を果たすための重要な要素です。

4. 従業員のエンゲージメント向上

安心して働ける環境を提供することで、従業員のモチベーションと帰属意識を高めることができます。

雇用契約書は、定期的に見直すことで、常に最新の情報に更新された状態を維持できます。これは、企業にとって長期的な視点で大きなメリットをもたらします。

皆さんの企業活動が成功する一助になれば幸いです。次回は「正社員と契約社員の契約書の違い」についてお話しします。お楽しみに!

今後も企業活動について発信していきますので、ぜひフォロー、スキをお願いいたします!

こんなことについても触れてほしいというようなリクエストもお待ちしておりますのでコメントよろしくお願いいたします!


最後に

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