ゴリさんの本棚

読んだ本の感想をあれこれと・・ よろしく👍

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最近の記事

お探し物は図書室まで  青山美智子

「何をお探し?」 言われたいな、小町さゆりさんに・・どんな声なんだろう。 小学校に併設されたコミュニティハウス。 そこの図書室で司書をするさゆりさんは利用者にさり気ない声かけをする。 悩み、行き詰まりを感じた5人の老若男女がレファレンスされた本をきっかっけに前向きに歩みだす。 ①婦人服販売員の朋香21歳 「たいした仕事じゃない」なんてとんでもない間違いだった。 単に私が「たいした仕事をしていない」だけなのだ。 私はきっと森の中に入ったところだ。何ができるのか?何がやりたい

    • 野菜ビジネス 梅田みどり

      初っ端から掴まれ一気読みでした。 どんな野菜を食べればいいのか? できるだけ多種多様な野菜を様々な調理法で食べること。 効果的な調理法とは? それぞれ利点、欠点があるので平均化させるために必要な食べ方をする。 コールドプレスジュース 従来のミキサーよりも低速で回転する機会を使用し、低温でゆっくりと果物や野菜を圧搾しジュースを抽出。 熱が発生せず、栄養素や風味をより多く保持できる。 機会があれば是非飲みたい👍 面白かった1つは注目の栄養素(リコピン、Bカロチン)について。

      • 肉ビジネス 小池克臣

        面白かった。 和牛をメインにその定義、生産の工程、販売などについて詳らかに説明されており、畜産の知識がない人にも勉強になる牛さんについてのボリューム本。 和牛と国産牛の違いって? 国産牛は品種、生まれた地域に関係なく、生まれてから屠畜されるまでの期間の半分以上を日本国内で育てられた牛。 海外からアンガス種を日本に連れてきて、日本での飼育期間が長ければ国産牛と表記される。 和牛は黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種、及び4品種間の交雑種で構成されている。 又、こ

        • 魚ビジネス  ながさき一生

          寿司が好きなこと、又、食料問題、環境問題に関心があるので本書を手にした。 著者はながさき一生さん、おさかなコーディネーターとして活躍され現場、市場に携わる者の視点で網羅的、かつ分かり易く魚を巡るビジネスとその舞台裏を紹介されてます。 魚は同じ物でも、どういう扱い方をされてきたか? 特に漁法でその品質に差がでる。 魚は変化が激しく、食べ手の私たちへの提案は多種多様だ。 近年の養殖では餌の改良も進み、安全面でも味も改良されていると述べられてる。 獲れたてを超低温で急速冷凍すれ

          教養としてのブランド牛  石原義和

          牛トレーサビリティとは? ご存じの方もおられると思います。 ブランド偽装が起きにくい仕組み作りの一環として作られたもので、牛を10桁の個体識別番号により一元管理し、生産から流通、消費の各段階において番号を正確に伝達することで情報提供する仕組みだそうです。 国内だけで300種を超えるブランド牛全てにされていると考えると、いつ頂いても大変美味しく、クオリティーが高いはずだと納得できます。 この和牛の誕生の歴史には興味深く入り込めました。 100年弱という短い歴史で急速に発展を

          教養としてのブランド牛  石原義和

          無人の兵団  ポール・シャーレ

          映画のような世界観が現実味を帯びてきたかのようなニュースを目にすることが多くなってきた。 戦時国際法はどこにいった? 人工知能(AI)の開発が進んでおり、未来の戦争に自立型兵器が投入される可能性が高くなってきている。 本書では自立型兵器がもたらす影響を様々な視点から詳らかに述べられてる。 陸、海、空で使用される自律型システム、国家間による自律型兵器の開発競争、個人が庭で趣味で作る(DIY)殺人マシン。 機械の意思決定における人間の役割。 自律型兵器の故障や制御喪失の危険性。

          無人の兵団  ポール・シャーレ

          コロナと潜水服  奥田英朗

          5つの短編集。 伊良部シリーズを思い出すよう真面目なぶっ飛び方、全て人知を超えた不思議な物語。 途中、大笑い出来て着地もほっこりです。 ① 妻に浮気された中年の小説家。 距離を置きたくなり海辺に家を借りることに。 ② 退職勧告されたアラフィフの会社員。 追い出し部屋でボクシングを始めることになる。 ③ 人気プロ野球選手と付き合うフリー女性アナウンサー。 彼との結婚?打算で人生を生きる彼女は占いを頼るが。 ④ コロナ禍で自粛中のサラリーマン。 そんな中息子がコロナを感

          コロナと潜水服  奥田英朗

          雲を紡ぐ  伊吹有喜

          再読本。 付箋がたくさんのずっと手元に残しておきたい本。 美緒ちゃんの祖父絋次郎の言葉のひとつひとつが心に沁みます。 ミッドナイトバス、なでしこ物語でファンになった伊吹有喜さん。 この物語、感動間違いないです。 中高一貫の私立女子高に通う山崎美緒が主人公。 繊細で周りの目にいつも怯えてる。 周囲と上手くなじめず、部活の合唱部ではアビーとあだ名され辛くなり不登校に。 教員の母は生真面目過ぎるが故に狭く、持ち場のクラスも崩壊寸前。 美緒にもタッチが強く確執も泥沼に陥る。

          雲を紡ぐ  伊吹有喜

          人生オークション 原田ひ香

          家庭での断捨離を前に読みたいと思っていた一冊。 「人生オークション」「あめよび」の2つの物語。 人生オークション 不倫の果てに傷害事件を起こし、離婚した叔母のりり子と就職出来ずに鬱積が溜まってる姪っ子の瑞希のそれぞれの変化をオークションを通じて描かれてる。 叔母のりり子は格別の美人でもなく、艶やかさもないどちらかというと40を前にした普通の容姿だが大胆な肝を持ってる。 離婚後、少しでも生活の糧にと浪費癖から集めた膨大な荷物を引っ越し先に持ってきた。 それを見た姪っ子の瑞希

          人生オークション 原田ひ香

          南海トラフ地震  山岡耕春

          阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震、次の大きな地震としてずっと言われてる南海トラフ地震が注目されてる。 この本は8年前の出版ですが現在でも十分に参考になり、分かりやすく詳らかに書かれてます。 著者は山岡耕春さん、経歴も素晴らしく信頼して読ませて頂きました。 およそ100年~150年サイクルで繰り返される南海トラフ地震、次は21世紀前半にも発生すると予想されており確率は70%と高い。 日本は歴史的に大地震や大津波に何度も襲われきた歴史がある。 地震や津波の被害

          南海トラフ地震  山岡耕春

          きみのお金は誰のため  田内学

          お金の価値を改めて考えさせらます。 大富豪がお金の本質を若い2人の男女を相手に、真摯に丁寧に語り合いながら教えてくれる愛に溢れた物語。 会社に勤めてる人、商売されてる人も利益の追求という現代の通貨制度では普遍的なことに埋没してるのが大半ではなかろうか。 そこで儲かった利益を皆で分け合って、己が食べてく為に、愛する人達を養ってくためってのが通常モード、なのにあまり深く考えずにいたりして、一歩踏み込んで考える良いきっかけになる一冊だと思う。 経済教養小説。 中学2年生の佐

          きみのお金は誰のため  田内学

          介護退職 楡周平

          10年以上前の作品ですが今もこの問題に直面している同年代の同志は多いのでは。 自分の年齢、状況から必ずくるテーマとしてとても他人事とは思えない作品でした。 こうなった時に己の家族、仕事、大切な絆を守れるのか? 夢中で読み進むも途中は息苦しくなるほど、介護と仕事の両立の過酷さが主人公に追い討ちをかける。 大手電機メーカーで部長を務める唐木は50歳、油の乗り切ったやり手のサラリーマンで都内で妻子3人で暮らす。 マンションのローンもまだ残り、子供の進学によって生活コストがあがる

          介護退職 楡周平

          国士  楡周平

          カレー専門店「イカリ屋」はフランチャイズ店と一致団結した経営で日本一のカレーチェーンに。 日本の問題点の1つ、人口減少による需要減を見越しアメリカ進出を決断。 一代で成功を収めた創業者の篠原と糟糠の妻というよき設定だが子供がいない。 己の残り時間から取り組むのが難しいと判断、海外進出を目指し新社長を外部招聘する。 新社長の相葉、株主優先、利益優先に舵を切る。 彼の真の目的は己のプロ経営者としてのキャリアアップ。 フランチャイジーや共に働く人の気持ちを無視した考え方、中長

          国士  楡周平

          ランチ酒 原田ひ香

          登場してくる食事、酒の描写が素晴らしい。 グルメを楽しみたくなる物語。 大都会、東京の喧騒や臨場感も溢れ、今やまっ昼間から飲めるお店も増えて、タイトルから休日のお洒落なランチを楽しむストーリーかと思いきや、切なさや哀しさが漂い、読後はガッツが湧き、生きてくことに貪欲になれる、とても読みやすくて面白かったです。 深夜の見守りを生業とする主人公の祥子。 見守りと聞いて看護や介護を想像したが全く予想を外れた。 何か怪しいカウンセラーのような仕事でもなく、一定の距離感を保ちつつも

          ランチ酒 原田ひ香

          獣眼  大沢在昌

          久々にハードボイルドが読みたくなり手にしたのは大沢在昌さんの獣眼。 腕利きで孤高のボデイガード、キリが主人公。 古武術、合気道、拳法を習得し、達人として1対1の闘いなら無敵で超一流のプロフェッショナル。 河田早苗と名乗る女性から17歳の女子高生さやかを1週間警護してほしいと依頼が舞い込む。 さやかは未来を予測できる超能力を持つ至高会会長、河田俊也の愛人の子であり早苗がその母であった。 さやかには人の心象を見抜ける特殊能力「神眼」が備わってる要素があり、1週間以内に開眼する

          獣眼  大沢在昌

          稲荷山誠造 明日は晴れか 香住泰

          面白いです、本当に楽しませて頂けました、感謝します。 この稲荷山誠造 明日は晴れか 全国の書店員さんが世に出したい、読書好きなファンに読んで貰いたいと投票する「サナギ賞」受賞作品だそうです。 第一回優秀作、流石に本のプロの方々が選ぶだけありますね、香住さん最高です。 一代で金融会社を築き上げた昭和のゴリゴリ経営者稲荷山誠造が主人公。 ある日、五反田翔という若い男が渡したいものがあるとやってくる。 その青年は20数年前に結婚に反対し、疎遠になった実の娘桃代の息子だった。

          稲荷山誠造 明日は晴れか 香住泰