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長編小説「10 -第三部-」 完結

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「10」という小説の3作目です あらすじ 第二部から4年。 地上の少年レインは、ある日見知らぬ建物で目を覚ます。誘拐され地下に連れてこられた彼は、ソラやルリによって助け出された…
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「10 -第三部-」 各話おまけ

最後まで読んでいただきありがとうございました。 これで「10」シリーズは完結になります。 さ…

ヒツジ
3か月前
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「10 -第三部-」 18話【完結】

【大好き】 「レイン、ご苦労さま。サカドを連れてきてくれてありがとう」 ヒスイがレインの…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 17話

【だから幸せ】 目が覚めてからのナズの状態は、一言で言えば『わからない』だった。 機械に…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 16話

【あなたのおかげだから】 その日。隠れ家にはクキとレインの2人だけがいた。 レインはいつも…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 15話

【世界】 「生贄の身代わり?なんか怖くない?」 「でも大したことじゃないなら、人が死ぬよ…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 14話

【噂】 目が覚めるとヒスイはどこか知らない部屋にいた。寝かされていたソファから起きあがろ…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 13話

【罰を望む】 ノゼ家にて、ルリは姉のシルビアとヤドの公表について話をしていた。 「それはまた。大胆なことを思いついたな」 「ですが、やる価値はあると思います。期間は1年。今のヤドが任期を終える前に決着をつけます」 ルリは真剣だ。その気持ちをむげにできるようなシルビアではない。 「わかった。すぐ議会に向かおう」 「ありがとうございます!」 数日前まで疲れ切っていた弟の力に満ちた声に、シルビアも力が湧く。 「しかし、よくこんな方法を思いついたな」 「教えてもらったんで

「10 -第三部-」 12話

【泥にまみれても】 アサギがラボに到着し、ヤドの解放について話をするために全員が所長室に…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 11話

【夢】 ヒスイは夢を見ていた。 真っ暗な空間に1人で立っている。 向こうに人影が見えたので…

ヒツジ
3か月前
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「10 -第三部-」 10話

【混線】 帰りの車でずっと黙って震えていたヒスイに、レインはどうすることもできなかった。…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 9話

【驕り】 外出解禁になってから数日後。 ルリが約束を守ってレインを議事堂に連れてきた。 …

ヒツジ
3か月前
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「10 -第三部-」 8話

【光と影】 「ヒスイ、でかけるの?」 久しぶりに仕事が入り、出かける支度をしているところ…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 7話

【2度の死】 「ねえ。コトラさんってどんな人?」 家庭教師をお願いすることが決まって1週間…

ヒツジ
3か月前

「10 -第三部-」 6話

【まずは】 食事が終わり、クキとトーカが食器を洗う音がリビングに響く。 ヒスイとレインは話の続きをするためにソファで向かい合って座っていた。 「この灯りは、どうやって光ってると思う?」 ヒスイは手のひらにちょうどおさまる大きさの玉を見せてレインに質問する。玉は緑色に淡く発光している。 「え?どうやってって……エネルギーで?」 「そうだ。灯りだけじゃなく生活のあらゆるところで使われているのは、自然から取りだされたエネルギーなんだ。………ここから先は地上の災害に関わる話だ