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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_30
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4章_遁逃-true intention-
4-4 回帰
わたしはいつの間にか自宅門扉の前で立ち尽くしていた。
どことも知れない水路から■■を■■して■■■■■■ ■■■■■良かった。
水浸しになった靴下、風が当たるだけでやけに冷たいと思ったら、どうやらすっかり真夜中になっていたらしい。
初夏の夜空らしく雲が多く蔓延りつ
【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_29
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4章_遁逃-true intention-
4-3 誰かの夢act.2
◆◆◆◆
ひどく不快な夢を見た。
あまりに現実離れした光景で、スプラッター映画でも見ているような。
そのくせ、まるで昨日のできごとのように精緻で、生々しい。
悪夢と正夢を混ぜて煮凝りにしたような、そんな夢。
その日の雨は本降りだった。
傘を差していても端