アトピーは精神疾患
本校の校医が、はっきりそう言っていて、私も同感です。
もちろん、体質とか生活習慣はあります。でも、内科的・皮膚科的なアプローチでは限界があるというケースも多いでしょう。
私は養護教諭(保健室の先生)で、養護教諭向けの専門書で「神経性皮膚炎」という項目があり、読めば読むほど
これってアトピーじゃん
と思ったことがあります。この本、過呼吸なんかはけっこう厳しく書いてる(疾病利得とか)のですが、神経性皮膚炎に関しては
食事制限はあまりしなくてよい
受容・スキンシップ
と、けっこう優しいのです。
過呼吸も、本人が苦しいには違いないですし、場合にもよるとは思います。
高校に勤めていた頃、体育館でバレー部1年生の女子生徒が過呼吸になっているとのことで、呼ばれたことがあります。
私が駆けつけると、その生徒はパイプ椅子に座り、涙目で、周囲から励まされながら呼吸を整えているところでした。
ま、そういうこともあるよね、と思います。
保健室に頻繁に来るようなチャラい子ではないし、部活頑張っててプレッシャーか何かでこうなってるんだから、私もあたたかく励ましました。
問題は、保健室で平気で鏡を広げて化粧とかするチャラい子です。過呼吸を頻繁に起こし、周りの迷惑なんかどこ吹く風です。
ただ、ある時その子が、真剣にこう言いました。
センセーらって、ケンカせえへんの?
保健室は、ベテランの先輩と、若かった私。この子は、女性が2人いるとケンカするものだと思ってるんだなと。
どう答えたか忘れましたが、この子は、ケンカして、過呼吸になって、そんな激しい世界で生きてるんだな、陰キャの私にはちょっと理解しにくいな、みたいに思った記憶があります。
いえ、チャラい陽キャとか、そんなふうに切り捨てる気はありません。この子たちなりに真剣に生きている。
そんな真摯な姿に、ハッとすることもあるのです。チャラい子だって「何のために生きるのか」という問いを真剣にぶつけてくることも。
教員として、どんな姿勢を示すのか。どんな関わりをするのか。考えさせられるのでした。