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最近の記事

マスメディア VS SNS

 今回の兵庫県知事選については、マスメディアの敗北又はSNSの勝利という見方がされている(「元知事がんばれ」応援が活発に 斎藤元彦氏が再選「SNSは大きなポイント」 兵庫県知事選挙 あす(19日)に再び県庁へ | TBS NEWS DIG (1ページ))。  2022年7月に暴露系ユーチューバーのガーシー氏が参院選で当選した(ガーシー容疑者 初当選から「除名」、そして逮捕…国民へのメッセージ「急すぎて何もない」SNSで“返信” |FNNプライムオンライン)ことからも選挙で当

    • 減税論の真の意味

       超高齢化社会になれば、内需は減り、社会保障給付費は増え、税収は減る。したがって、増税が必要だというのが一般的な理解であろう(日常生活は劣化し、貧困高齢者は激増。現役世代の負担は増え続ける――超高齢日本の未来年表|政治・経済|中央公論.jp)。  にもかかわらず、昨今、減税論が主張されている。  減税すれば税収が減る。税収は増やさなければならず減らしてはならないとすると、これまでは、いったん増税したものは減らすことができず、減らすなら、誰かの負担を増やさなければならなかっ

      • 謝罪の流儀

         謝罪とは、自分の非を認めて相手に許しを請うことである。我が国では、思想良心の自由(憲法19条)が保障されているので、他人が謝罪を強要すれば、強要罪(刑法223条)になる可能性がある。しかし、名誉毀損の場合に判決で謝罪広告を命じることはできる。この判決に対しても思想良心の自由の侵害ではないかという疑問もあるが、判例は、この程度は思想良心の侵害には当たらないとしている(裁判例結果詳細 | 裁判所 - Courts in Japan)。  謝罪が、個人の良心の問題であるとすると

        • グローバリズムVS反グローバリズム

           トランプ氏が圧倒的な勝利を収めたことに絶望している方もいる(パックン トランプ氏が勝利した米大統領戦に憤慨「米国民に怒っている。選挙の採点基準が狂ってきた」― スポニチ Sponichi Annex 芸能)。  しかし、この結果を単なるポピュリズムといって済ませることはできない。  今回の大統領選において有権者は第一次トランプ政権を知っている。つまり、トランプが大統領になればどうなるかを十分に理解したうえで、トランプ氏を選んだということだ。  その要因は、パンデミックによ

          党首の会見を題材として

           国民民主党の玉木代表が会見で「それはあなたの感想ですよね。」と発言したことがニュースになっていた(国民民主・玉木雄一郎代表、まさかの“ひろゆき構文”発動 会見中に「あなたの感想ですよね」|よろず〜ニュース 国民・玉木代表が「103万円の壁」巡り記者とバトル…立憲・野田代表とのトップ会談冒頭撮影は無言も政治とカネ問題の決着へ連携|FNNプライムオンライン)。  代表の「それはあなたの感想ですよね。」というのは、記者からの「(最終的には無効となってしまう玉木票を投じることにつ

          党首の会見を題材として

          人権を理解しているか

           トランプ氏は選挙戦で「移民がイヌやネコを食べている」と根拠のない主張をした(「移民がペット食べる」トランプ発言に揺れる街を取材 嫌がらせや爆破予告も フェイク拡大の背景に“移民への不満”が…多様性の国アメリカの行方は?【news23】 | TBS NEWS DIG (1ページ))。  この発言について、「専門家は事実かどうかはもはや重要ではなくなっていると指摘した」うえで「特定の人々に対する否定的なイメージを裏付けるような話は、ネット上で大きな話題になりやすい。これは移民

          人権を理解しているか

          選挙とマスコミ・芸能人

           第50回衆院選の投票率(小選挙区)は、53.85%であり、戦後3番目の低さとなった(衆院選投票率、53.85% 戦後3番目の低さ―総務省発表【24衆院選】:時事ドットコム)。  投票率が低いことの要因の一つにマスコミの報道の在り方が取り上げられている(「メディアが選挙期間中にもっと報道すれば、投票率も違う」放送時間は20年で半減…選挙報道とテレビの役割を検証【報道特集】 | TBS NEWS DIG (1ページ))。  そもそも放送時間が相当短くなっているそうだ。これは

          選挙とマスコミ・芸能人

          2024衆院選

           立憲民主党が「野党結集」を主導できないことが記事になっている(立憲民主が存在感発揮に苦慮、「野党結集」主導できず…「国民民主に埋没しかねない」と危機感 : 読売新聞)。  しかし、野党連合が難しいことは、既に述べた(なぜ日本は二大政党制にならないか?|precious time)とおりであるから、記事の内容は想定内のことであり、これ自体は特に問題ではない。  元々野党連合が難しい以上、いずれの政党も過半数に達していないということは、議席数を大幅に伸ばした立憲民主党や国民民

          2024衆院選

          あなたの一票が日本を変える

           元国会議員がTVで「あなたの一票で日本が変わる。そんなわけないから」と発言したそうだ(杉村太蔵「あなたの一票じゃ日本は変わらない」総選挙前日に謎強弁「若い人は自力で何とかできる」共演者から一斉反論/芸能/デイリースポーツ online)。  しばしば、このような物言いが建前の嘘を暴いているように受け取られ評価されることがあるが、本音主義というのはポピュリズムの特徴で十分注意が必要である(氷結|precious time)。  また、この方は、「『これじゃ不満だ、もっとほ

          あなたの一票が日本を変える

          日本のエンタメの課題

           韓国のエンタメと比較して日本が遅れているという記事があった(なぜ韓国エンタメは日本の遥か先を行くのか?〈前Amazon製作責任者が明かす「大きな違い」〉 | 文春オンライン)。  よりよい作品(製品)を作るには、より多くの資金が必要である。この点、日本では、障害となる考え方が二つある。  一つは、少ない予算で高い品質の製品を作ることはできるという考え方である。確かに、軽量級でも高度な技術を持つ者はいるであろう。しかし、重量級と軽量級では、軽量級の技がどれ程優れていても勝負

          日本のエンタメの課題

          日本は民主主義国家か

           岸田政権が退陣に追い込まれた最大の原因は裏金であろう。裏金の何が問題なのか。形式的には不記載であるが、根本的な問題はなぜ記載しなかったのかということだ。その点については、結局明らかにはならなかった。それは、裏金が選挙に使われていたのではないかという疑惑が晴れないままになっているということだ(自民党裏金の使い道とは「カネを配らないと票が集まらない」元国会議員秘書が語る | AERA dot. (アエラドット))。つまり、直接的ではないにしても買収が行われたのではないかというこ

          日本は民主主義国家か

          なぜ日本は二大政党制にならないか?

           2024年の衆院選において日本で二大政党制が根付いていないことが改めてニュースになっている(衆議院選挙:[データで見る24衆院選]「2大政党」いまだ根付かず…野党分裂や第3極台頭 : 読売新聞)。  二大政党制を実現するために野党連合という案が出されることがある。しかし、これは無理だ。なぜなら、日本の政治状況は、与党対野党という構図にはなっていないからだ。  例えば、維新の代表は共産党に対し「日本からなくなったらいい政党」と発言している(維新・馬場代表「共産党は危険な政

          なぜ日本は二大政党制にならないか?

          日本再浮上

           ドイツ人の日本研究家が「シリコンバレーの仕組みを単に模倣するだけでは、成功の可能性は低いだろう。」と述べている(〈ドイツ人の日本研究者が語る〉悲観論をやめ、日本らしい「独自の道」を歩め  Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン) (ismedia.jp))。これはその通りだ。  ほんの一握りの富裕層とその他大勢に分かれてしまうような極端な格差社会に日本をしたいとは思わない(米国の後追いをすることの危険性|precious time (note.com) 米国の危機

          学者は世間知らずか

           「学者は世間知らず」ということの意味を学者が解説している(「学者は世間知らず」とはどういう意味なのか 宮廷道化師たる学者が果たすべき3つの役割 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net))。  学者が特に「世間知らず」といわれるのは、世間の常識に反するような発言をしたときであろう。  真摯に研究した結果としての学者の発言は高度な論理に裏付けられているが、一般の人の常識は、主に経験によって裏付けられている。  経験によっ

          学者は世間知らずか

          これは酷い

           10月12日、日本記者クラブで行われた討論会での国民民主党党首の発言が問題となっている(「恐ろしい」「党員が再点火」国民民主・玉木代表「尊厳死」発言 公認候補が“ピンボケ”援護射撃で火に油 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌] (smart-flash.jp))。  若い人の社会保険料給付を抑えるために尊厳死を法制化するという趣旨の発言をしている。  ただ、その後、党首はXにおいて「雑な説明になったことはお詫びします。短い時間で説明することの難しさを痛感し

          日本人が社会運動に参加しない理由

           社会運動に参加する人が少ない理由について、①60年・70年安保闘争の影響で「怖い」というイメージがある、②選挙以外で政治に介入すべきでないと考えている、という解説がある(【「コミュニティ・オーガナイジング」とは】日本人が社会運動に参加しない理由をひもとく!〈前編〉 | yoi(ヨイ) - 心・体・性のウェルネスメディア (shueisha.co.jp))。  しかし、投票率も高くはないから、そもそも一切政治に介入しないという人も少なくない(柴田淳「どれほど恥知らずなんだろ

          日本人が社会運動に参加しない理由