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通常級の特別支援化、そして特別支援級の通常級化…

小学校の先生で、2児の父、雄剛です。

先日、特別支援学級の授業を見に行く機会がありました。いや〜、素晴らしい授業だったんです。何が素晴らしいって、とても落ち着いてしっかり話を聞く姿、そしてだからこそ基礎技能がしっかり行き渡り、それを使って試行錯誤する姿、わからない時には自然と子どもたち同士で交流する姿が見られたんです。だって、特別支援の子たちって、そこに苦手があるから特別な支援を受けているのに、通常のクラスでもできない様な立派な学ぶ姿を見せてくれるなんて…。

教科書ではない持ち込みの教材だから…という教材の良さによる部分もありましたが、それ以上に日常の積み重ねが光る授業でした。

授業後の話し合いで…

「いや〜、通常のクラスの先生も真似できる技がたくさんありましたね。ぜひみんなに見てほしい授業だった!」
そんなことを話した先生の後に、特別支援の先生が語った言葉…。

「最近、通常級が特別支援化し、特別支援級が通常級化している!本来の特別支援の指導ではない指導をしている。」

これ、皆さんはどう感じますか?私は、本当にその通りだなと思ったんです。最近、これまでだったら特別支援クラスいるだろうな…という感じの子が、通常学級に当たり前のように2〜3人いるようになってきたことを感じます。これからは、通常学級の担任あっても、特別支援の知識やスキルは必要不可欠だと痛感する毎日です。

通常級で不適応を起こす子、特別支援では物足りない子…

このグレーゾーンで苦しむ子が最近増えていますよね。だから、通常級と支援級を行ったり来たりするような子も出てきています。

通常級の担任としてできることはただ1つ…

特別支援の先生は、「もっと通常級の先生はしっかりしろよ!不適応起こすからとすぐ支援級に転籍させるから、支援級はパンク寸前なんだ!」という思いをもっているようです。でも通常級担任の立場からすると、「みんなで学習する」という大前提がある中で、特性としてそれが辛い子もいますよね。そういう子は特別な支援を受けることで、できることが増え、幸せを感じることができるのではないか…?そんなふうに思ってしまうんです。

いろいろな思いがありつつも、通常級の担任としてできることはただ1つ!特別支援の知識やスキルを学び、配慮や手立てを取ることで、通常級で苦しむ子たちが少しでも落ち着いて生活できる環境を整えられるようにすること。これから、そんなことが不可欠だな痛感させられる授業見学でした。

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