会社活動の失敗〜FBI会社〜
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
昨日に引き続き会社活動について。子どもたちのアイディアはすごいもので、会社活動をしているといろんな会社が誕生します。
◯誕生日会社
◯飾り会社
◯工作会社
◯テスト会社
◯塗り絵会社
◯イラスト会社
◯なぞなぞ会社
◯動画会社
◯ニュース会社
◯SDGs会社
◯悩みごと何でも聞きます会社
◯お手伝い会社
◯難問会社
◯何でもNo.1決定会社
◯遊び会社
◯お化け屋敷会社
◯お楽しみ会社
◯怖い話会社
◯お笑い会社
…
FBI会社で大失敗…
「FBI会社」ってなんだと思いますか?
「FBI会社」は、クラスの安全を守るために、廊下を走っている人に歩いてもらったり、喧嘩していたら仲裁したり…という活動をする会社として発足しました。会社活動自体は、「クラスがよりよくなる活動」ということで、趣旨に合っていますよね。
始めは、みんなに廊下を歩いてもらうようにポスター作ってみたり、帰りの会で呼びかけたりする活動をしていました。「なかなかいい会社だなぁ。」と思って見守っていました。
徐々に変わり始める活動内容…
そんな活動が、いつしか「違反者を取り締まる」方向にいってしまったんです。会社の子たちも、みんなの安全を守ろうと一生懸命考えた結果、廊下を走った人をチェックして、それを掲示する…という活動になってしまいました。
子ども同士で取り締まることで起こる歪…
子ども同士で取り締まると、当然そこには歪が生まれます。
「あ!今走ったね。はい、チェック!」
「今、走ってないよ。」
「今絶対に走ったよ。チェックして、後で書き込むからね。」
「いや、ちょっと待ってよ。絶対に走ってないから、消してよ!そういえば、お前だって走ったことあるだろ!」
帰りの会で走った人を報告して、注意を促す…。もちろん楽しい雰囲気はなくなりますよね。
活動内容を話し合い、もう一度活動内容の見直し!
FBI会社の子たちを呼び、話をしました。
「クラスの安全を守るために一生懸命なのはわかるけど、活動の結果クラスがよりよい方向に進んでいるかな?」
「でも、走っていると危ないし…。」
「そうだね。わかるよ。じゃあ、取り締まるという方法じゃなくて、みんながもっと頑張ってみようという思いになる活動はないかな?」
「できていない人ばかり見ていたけど、ちゃんと守ってくれている人もいたよ。
「そういう人を、帰りの会でお知らせしたり、表彰したりしたらどうかな?」
「それだったら、嫌な思いをしなくて済むかもしれないね。」
そんなやりとりで、軌道修正しました。
子ども同士で取り締まると、クラスは崩れる!
「ちゃんとできていない人を見かけたら注意しようよ!そういうことを許しているとクラスや学年が崩れるよ!」
こんなこと、言ったことはないですか?この言葉自体は、その通りだと思っています。ただ、これをあまりにも押し出しすぎると、取り締まりが始まり、取り締まる側が正義を振りかざして強く出る…悪くなる雰囲気…というのが起こりがちになります。
私もこういうことを言いますが、
「気付いた近くの人が『ほら、やるよ。』『やめな。』とそっと止めてあげたらそれでいいよ。大声で注意したりする必要はないからね。」
と付け加えるようにしています。
子ども同士で取り締まって、ギスギスしたクラスにならないようにしたいですね。
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