マガジンのカバー画像

隠居生活

381
運営しているクリエイター

2024年11月の記事一覧

床屋

床屋

 床屋が小さい時嫌だった。髪を洗われるのが嫌なのだ。当時まだ顔を水につける事すらできず、家で髪を洗い際は、新製品のシャンプーハットを使ってじゃないと洗えなかった。
 ラジオだけが流れている静かな床屋だった。「ケメ子の歌」が流れていた。面白かったので、一発で歌を憶えた。
 閑話休題。ケメ子って名前、不思議に思いませんか。何処から来た名前なんだろう、ってずーっと思ってました。Wikipediaに載って

もっとみる
パンジー・ビオラ

パンジー・ビオラ

 昔勤めていたホームセンターから、チラシのラインが来た。パンジー、ビオラの季節である。10ポット買って1ポット税別88円が75円になる。買って来ようか。
 今年の春までは、黄色いパンジーでベランダは華やかだったので、今度は思いっきり買って、ベランダを埋め尽くそうか。
 黄色は金運があるので、西に向けて置けばいいらしい。西に置こうと考えている。
 早速次の日、歩いて、近くの店へ行った。近くといっても

もっとみる
アテローム

アテローム

 背中にアテローム(粉瘤)ができたので、近くの皮膚科へ行った。そしたら「うちではできません」といわれた。ネットで調べたら、アテロームは皮膚科って書いてあったのになあ。
 応急処置として抗生物質を患部に塗って消毒の濡れガーゼを当てて、またその上に乾いたガーゼを当ててくれた。
 そして城野にある総合病院の形成外科へ紹介状を書いて貰い、そこへ行ってくれ、といわれた。何で城野?もっと近くに総合病院ならある

もっとみる
喪中はがき

喪中はがき

 喪中のハガキが届くシーズンになった。僕は年賀状を出すことやめたにもかかわらず、こうして送ってきてくださるのは、畏れ多い事である。
 亡くなったのは親御さんの場合が多い。自分たちの年齢を考えれば、かなりのご高齢だ。昔でいえば、天寿を全うされて、などと思うのだろうが、今は人生100年時代。必ずしもそうではない。
 なかには介護で大変だったご家庭もあろう。90代でもピンピンコロリで亡くなった方もおろう

もっとみる
一番嬉しいのは

一番嬉しいのは

 趣味で集めたSWATCHがだんだん壊れてきた。メルカリ他で安く中古品を買ったので、仕方ないのであるが、そのうえ息子が時計を壊したので、新しい時計をくれといったから、コレクションの1つを譲った。使わずに飾っておくよりはいいだろう。デザインがいいので、いい話のキッカケになるかもしれない。
 それにしても病気だったのだろう、SWATCHに帽子(CAP)をやたらとメルカリ他で買い集めて蒐集していた。今で

もっとみる
自家用車はいらない

自家用車はいらない

 自家用車があった頃は、結構頻繁に温泉に妻と行っていたのだが、車を手放してからは、正月に家族で鉄道とバスを使って行ったきりである。
 厳密にいうと、今年トルコで温泉に浸かったのが最後であるが、海パンをつけての入浴だったので、何だか気持ち悪かった。
 特別温泉にこだわりがある訳ではないのだが、そういえばいってないよね~と思っただけだ。
 自動車を処分すると当然ながら日頃の行動範囲が狭くなる。近くのス

もっとみる
no+e

no+e

 若かりし頃、ワープロを買って、歴史小説なるものを書こうと意気込んで
書いていたことがある。フロッピーディスクに保存するやり方だ。それだろと原稿用紙25枚分くらいでいっぱいになり、歴史小説なものだから、25枚なんてあっという間に書いてしまうので、面倒くさかった。おまけに電源コードに足を引っ掛け、コードを抜いてしまい、さっきまで書いたものが全て消えるなんてこともあった。
 結局、歴史小説は完結せずに

もっとみる
禁酒1日目

禁酒1日目

 ビールをやめたので、氷水ばかりを飲んでいる。喉が異様に乾く。体全体がきつい。こういう時にビールを飲めば元気になるんだろうけどなあ。
 カンボジアへ行った疲れが今頃出てきた。尻が痛い。筋肉痛である。ピラミッドの160段の階段を昇り降りしたのが、今頃になって、出てきたのだ。
 歳を取ったものである。歳をとるほど、そういう痛みは後で来るというではないか。
 加えて季節の変わり目で、雨まで降って、うつ症

もっとみる
鬱病と就職

鬱病と就職

 毎日暇を持て余しているので、酒ばかり飲むようになったのだろう。それならハローワークに行って就労支援A型の就労先でも見つけようと、ふと考えた。それで酔っぱらいながら、インターネットでいろいろ求人を見ているうちに首が苦しくなり、きつくなってきた。鬱である。
 そのことを医者に話すと、就労移行支援の会社を紹介された。それは以前同じく鬱病の息子が利用したことがあり、中身は大体知っている。いくら鬱で仕事が

もっとみる
吉夢

吉夢

 坊主頭なのだが、いつの間にか髪が伸びている夢を見た。白髪もない、黒々とした、乱れもない、髪型だ。
 先日、赤ん坊の夢を見た。どちらも吉夢である。何が起こるか楽しみだ。ベランダのユリオプスデージーも黄色い花を咲かせ始めた。まだ蕾だが、これから一斉に咲くであろう。
 もっともこうして待っているだけでは、幸運は訪れないだろう。自分が前に進まねばならない。チーターこと水前寺清子も歌ってるじゃないか。「幸

もっとみる