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短歌・和歌

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短歌+ショートエッセイをつづったものなどを投稿します。
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2024年12月の記事一覧

2024年 掲載いただいた短歌まとめ

2024年 掲載いただいた短歌まとめ

こんにちは。奥山いずみです。
社会人をしながら、短歌を趣味でつくっていて、今年10月まで新聞歌壇などに投稿していました。

今年の締めくくりに、自分用の記録もかねて掲載いただいた短歌をまとめておきたいと思います。
*リンクのあるものは、選者による評が掲載されています。

毎日歌壇 水原紫苑 欄

1月22日
みじめさを塗り絵であらわすわたくしの目の充血に咲きしヒナゲシ

4月1日
電話越し わたし

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短歌+ショートエッセイ:ほろ酔いの会話

短歌+ショートエッセイ:ほろ酔いの会話

三本のビールが会話を淡くしてひとなつっこい笑顔がのこる
/奥山いずみ

 9月から11月にかけて、住んでいる地域で開講されている起業セミナーに通っていた。大きな事業を立ち上げよう……などというつもりではなく、自分のなかで個人事業主として働き始めそうな予感があり、ビジネスをするうえでの作法というか、いろはを学んでおこうと思ったのだ。

 行ってみて、予想とだいぶ異なる収穫があった。

 セミナー受講

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短歌+ショートエッセイ:夜の陰翳

短歌+ショートエッセイ:夜の陰翳

ふっつりと途絶えたものを思い出す指から熱が逃げる夜ほど
/奥山いずみ

11月最後の週、仕事場を出て帰るときに街灯の白い光に照らされて木の葉が影を成していた。

何か訴えてくるような、意思を持っているかのような陰翳だと思った。

通り過ぎかけてから、やはり、と思い、振り向いて写真に撮る。ふっくらとしたすがたの葉、一枚一枚がきちんと影となり、美しく画面に収まっている。

その写真に満足したあとで歩き

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