【図解読書】メモの魔力のレビュー
この図解レビューでは、筆者が価値高く感じたビジネス書を中心に、図解による概念化と引用を用いながら重要なエッセンスをレビューしております。
「日常からクリテイティブなアイデアを思考できていますか?」
「機械でもできるような仕事に時間を割いていませんか?」
「あなたの『人生の軸』は定まっていますか?」
これらの質問に、自信を持って答えることができる方は少ないのではないでしょうか。
今回図解レビューする「メモの魔力」は、若手実業家の前田裕二氏が、アイデアを生み出し、夢を実現させるメモの書き方を自身の経験や実例を踏まえながら述べている本です。
・アイデア不足に悩んでいるビジネスパーソン
・将来やりたいことが決まっていない学生
・今ある夢を実現したい方
にオススメしたい一冊です。
そもそもなぜメモを取る必要があるのか。
それは、AI(人工知能)が人の仕事を奪っていく現代において、人間にはAIができない「クリエイティビティ」が求められているからです。
脳は容量が限られているので、自分の脳はAIができない創造力を要することにフルに使うべき。
メモを活用すれば、記憶を思い出すという機械でもできる作業を短縮できるうえ、見落としがちな日常の小さな出来事をアイデアに転換することができるのです。
また後述しますが、メモを使って自分を見つめ直すことで、人生の軸を定めて夢の実現に近づくことさえできるとのこと。
みなさんが想像している以上にメモには素晴らしいパワーがあり、わくわくしてきますね。
前田式メモで最も重要な手法が「ファクト→抽象化→転用」のプロセス。
まずは様々な出来事をメモします(ファクト)。
普通の人はここで終わってしまうところですが、前田式メモの真髄はこの先にあります。
ファクトから他の分野に応用できる本質を見抜き(抽象化)、他の事象へ応用する(転用)。
このプロセスを踏むことにより、1つの小さな出来事を多くの物事に応用できてしまうのが素晴らしいところ。
実際の書き方としては、このプロセスを守るためにノートは見開きで使います。
左側に「ファクト」、右側にクリエイティビティである「抽象化」、「転用」を書いていきましょう。
また、抽象化のコツについても言及されています。
抽象化とは具体的な物事の本質を考えることであり、①what型②how型③why型の3つが挙げられています。
物事を思考するために不可欠な言語化を行う「what型」、現象の特徴を深堀る「how型」、現象の理由を探る「what型」の3つの手法を活用することで、抽象化を促してくれるとのこと。
抽象化の重要性はたくさん唱えられていますが、このような具体的手法が解説されている本はあまり無いのではないでしょうか?
とても具体的に整理されていて素晴らしいですね。
夢の実現まで提示してくれるのが前田式メモ。まずは人生の軸を見つけるために徹底的な自己分析をしましょう。
「あなたの小学生の時の夢は?好きな色は?長所は?」
まずはそれらの質問に答えることから始めてみましょう。
しかし、ただ答えるだけではあまり意味がありません。
ここでも重要なのが「ファクト→抽象化→転用」のプロセス。
きっとあなたの人生の軸が見えてくるはずです。
また、メモによって夢の実現をサポートすることもできます。
一つ目のマインドシェアとは潜在意識の中に深く刷り込まれること。
たしかに、夢や目標を紙に書いて持ち歩いたり部屋に貼ったりすると、いつも目に付くので気が引き締まる思いがしますよね。
夢について考える時間が長いほど夢は叶いやすくなります。
次に言霊の力。
これは、別にスピリチュアルなことではありません。
夢を叶えるのに重要なのが協力者。
周囲に自分の夢を話しておくことで、自分に有益な話を持ってきてくれるかもしれません。
そして、より多くの協力者を募るためには自分の話に食いついてもらうことが必要。
そのためにメモ(言語化)が必須になってくるのです。
いかがでしたでしょうか?
本書は、メモをとる意味や効果についてわかりやすく説明されており、実践しなければと思わせる内容になっています。
今回ご紹介できていない、前田氏が実際に取ってきたメモや、自己分析のための1000の質問などが用意されているので、ぜひお手に取ってみてくださいね。
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