認知症を知るための4冊
認知症は、多くの家族や個人が直面する課題であり、時には絶望や孤独感を感じさせることがあります。
しかし、理解、対応策、そして何よりも希望を提供することで、これらの感情を乗り越えることが可能です。
実は私の父親も認知症です。
原因はいろいろ考えられます。
・耳が遠いのを分かっていて放置していた
・1日12時間以上寝ている
・インプットばかりでアウトプットをしない
etc…
認知症は一度なってしまえば、治ることはありません。
とはいえ、進行を遅らせることは可能ですし、自分がならないようにするために何をすればいいかも明らかになっています。
この記事では、認知症についての知識を深めるための4冊の本を紹介します。
それぞれ
・家族が認知症になった時にどうすればいいか
・93歳の現役社長が説く認知症にならない生き方
・認知症の家族との生活を追体験できる小説
・若年性認知症の妻との約束を果たそうとする夫の話
といったことを知ることができます。
認知症の世界ってどうなっているの?
認知症の人の世界を知る。
訳分からないことを言われても、怒らず、冷静に対応したい、そのきっかけを与えてくれた1冊です。
なぜお風呂に入りたがらないのか?
なぜ同じことを何度も聞くのか?
なぜ家族や親せきを違う人だと思ってしまうのか?
認知症の人は、すべてが分からなくなっている訳ではない。
「認知症」とはいうものの、ある程度の認知はずっと備えている。
そして、なんといっても「プライド」をずっと持ち続けている。
周りの人は、当人を傷つけずに笑って過ごせるように、穏やかにやり過ごせるようにすることが肝要なのかな、と自分に言い聞かせる。
まずは知ることが大切だと教えてくれる1冊です。
もうすぐ93歳の現役社長が教える認知症にならない生き方
2024年3月で93歳を迎える現役社長であり、またYoutuber、オンラインサロン講師の顔を持ち、年に数冊出版し続ける。
そんな櫻井秀勲先生が『元気』で『長生き』するための秘訣を伝授してくれます。
櫻井先生の若さの秘訣の中でも『習慣25』に書かれた『若い世代から学ぶ』は、まさにその通りだな、と思うわけです。
先生の周りにはいつも若い人たちがたくさんいます。
そのおかげか、90歳にしてスマホやスマートスピーカーを使いこなすだけでなく、Youtuberとして活躍されていたり、2021年初頭にブレイクしたClubHouseなんかもいち早くやっていたり、やることがとにかく若い!
この前は、ChatGPTも使ってみた、なんてSNS投稿を見かけました。
若さの秘訣はこういうところにあるのでしょう。
長生きしても、ボケたり寝たきりになったりしたら何の面白みもありません。
先生のように『元気』で『楽しく』現役生活を続けられるように、先生を見習っていきたいと思います。
家族が認知症と診断された。さあ、どうする?
口癖のように
「早う死にたか」
とぼやく祖父を介護する、主人公の20代ニートで孫の健斗と母。
寂しさからか甘えたがる老人と、いつもプリプリしている母。
間で冷静に、祖父に望み通りの最期を遂げてほしいと願う孫。
孫の健斗の目を通して、『介護』の実情を知ることができる、いわば『介護の教科書』的な作品と言えるかもしれません。
もちろん、これが正解、という答えは無いとは思うのですが、そんな感じをこの作品から受けました。
祖父の行動、どこまでが本気で、どこからが演技なのか。
気になりました。
高齢化社会の現在、みんなが読んでおいた方が良い作品です。
若年性認知症の妻が望んだこと
認知症、というテーマで真っ先に頭に浮かんだのがこの作品。
とある街の『ふにくりふにくら』という名の喫茶店。
そのお店のある席に座ると、
望んだとおりの時間に戻れるという
ただし、そこには非常に
めんどくさいルールがあった
1.過去に戻っても、
この喫茶店を訪れた事の
ない者には会う事はできない
2.過去に戻って、
どんな努力をしても、
現実は変わらない
3.過去に戻れる席には先客がいる
その席に座れるのは、
その先客が席を立った時だけ
4.過去に戻っても、
席を立って移動する事はできない
5.過去に戻れるのは、
コーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ
それでも望んで過去に戻った
人たちの切ないストーリー。
『過去は変えられない』
このルールがあるからこその物語。
この中に、若年性認知症の妻とその妻を支える夫の話が登場します。
過去に戻り、妻の願いを叶えたい。
その思いで過去に戻った夫は、妻の思いを知る。
その他のエピソードも感動できるので、ぜひ読んでみてください。