#本
まとめてレビュー 2020年8月〜9月
レビューを書く余裕がなかったのでまとめて。
・原田マハはやっぱり最高
・バッタの人はフォローしたい
・安定の米原万里
・フェイクニュースって言葉が無かった時代に書かれたんだよなあ『〈インターネット〉の次に来るもの』
・借金玉先生の本は生きる際の杖やで〜
まとめてレビュー 2020年9月〜10月
ここ一か月で読んだ本。まとめてレビュー。
『アーのようなカー』
歌集。日常に傾ける目線がとにかく優しい。
『予言』
第二回笹井宏之賞受賞とのことだし知人にも勧められたしで読む。自分にはちょっとくどいかなあ。単価の良し悪しは自分にはまだ分からない。
『何度でもオールライトと歌え』
アジカン好きだったけどもっと好きになったかも。東日本大震災や原発事故に関してのところも良いが冒頭に日記がとにかく面
【読書メモ】『種まきノート ちくちく、畑、ごはんの暮らし』(早川ユミ、アノニマ・スタジオ)
原稿関係で読む。不勉強ながら取材で初めて知った作家さんである。高知の山の上の本屋うずまき舎さんに教えてもらったのだった。
山の上で自給自足で暮らす、というと都会で生まれ都会で育ち、山というと小さいころ父親の実家にお盆・年末年始に帰った記憶があるくらいで正直縁遠いものだったりする。
でも、『ウルトラライトハイキング』で書いた通り山とか自然とかに漠然とした憧れがある。まあ体も弱いしめんどく
【読書メモ】『ウルトラライトハイキング』(土屋智哉、山と渓谷社)
ジュンク堂で山と渓谷社〜周年フェアをやっていたので買う。前々から興味があったし。
何に興味があったかというと「ウルトラライト」って部分で普段の鞄の中身をできるだけ軽くしたいこともあり参考のために買ったのだった。まあ読んでみたらあんまり役には立たなかったけど。
でも楽しかったのは、ハイキングとかサバイバルとかそういう生きる力に繋がることに興味があるからで、だから本書の「自然と繋がるために
【読書メモ】まちへのラブレター 参加のデザインをめぐる往復書簡
次の本の資料として読む。まちづくりの話、難しいけど楽しい。
往復書簡スタイルというのがまず面白くて、なんで面白いのかということが、本書の「あとがきにかえて」にも書かれているのだけれども、つまり返信に時間がかかるので「じっくりの話題を選び、考え」ることができるからで、ああこれっていまの時代にこそ必要なスタイルかもしれないなあなんてことを思った。
で、内容についてである。
コミュニテ
【読書メモ】『めんどくさい本屋 100年先まで続ける本屋』(竹田信弥、本の種出版)
友人の竹田信弥さんが4/20に自著を出すというので読まなければと思っていたのだがコロナコロナで忘れていたところ、ちょうど原稿の関係上、読まなくてはいけなくなったので読んだ。
竹田さんと知り合ったのは本書にも出てくる「いつか自分だけの本屋を持つのもいい」という東京藝術学舎の講座だったろうか。近くの席に座っていてどちらから声をかけたのかは忘れたが第一印象は怪しいだった。何をしているか分からないひ
【読書メモ】タープの張り方 火の熾し方 私の道具と野外生活術』(高桑信一、山と渓谷社)
別に山に登るわけじゃない。道具に凄いコダワリがあるわけじゃない。でも、コダワリを持って自分の好きを追求している人の文章は割と好き。いや、かなり好き。
渓流ガイドをしながらフリーランスのカメラマン、ライターである著者が自身の山登り、というかよりは沢(本書では渓)登りの道具を紹介する内容だが、冒頭にも書いたとおり偏りを自覚しながら、むしろ偏りを誇りながら道具論を語るその語り口が面白いのでついつい
【読書メモ】『しずけさとユーモアを 下町のちいさな出版社センジュ出版』(吉満明子、エイ出版社)
北千住にある、いわゆるひとり出版社「センジュ出版」の代表・吉満明子さんの仕事人生である。
『モモ』との出会い、ボランティアに励んだ学生時代、スーパー仕事タイムな20代ー30代、出産、起業……時に苦しく大変な思いをしなぎらも心のままに生きている人の文章は読んでいてどうしたって心打たれるものがある。
情緒をうまく表現できない僕からするととても羨ましい文章で泣かされてしまう箇所が何個もあった
【読書メモ】『続・ゆっくり、いそげ』(影山知明、クルミド出版)
クルミドコーヒー、というかフェスティナレンテには生き残って欲しいのでECで珈琲豆を購入し、そういえばまだ読んでいなかったのでこちらも買った。
クルミド出版の新レーベルcallsの一作目。内容は前作『ゆっくり、いそげ』の考えを進めたもの、ではあるのだが実はまだ途中で、読者からの反響を元にして調整・変更していくというあたらしい出版の形を目指している。音楽の世界で言うコール&レスポンスのように本を
【読書メモ】『太陽のパスタ、豆のスープ』(宮下奈都、集英社)
2020.4.17 #読了
誰かに勧められて買ったようそうでないような。コ本やのショップカードが入ってきたからそこで買ったんだろう。
結婚直前に破談を言い渡された主人公のあすわご途方に暮れながらも人生を立て直していく物語。あすわの幼さにイライラさせられるところも多いけれど成長譚なのでそこはそれ最後のためのスパイスのようなものである。
読みながら考えたことを。キッカケはこの部分。
【読書メモ】『情報環世界 身体とAIの間であそぶガイドブック』(渡邊淳司・伊藤亜紗・ドミニクチェンほか、NTT出版)
2020.4.15 #読了
BOOKSHOP TRAVELLER 間借り店主・ぼくはきみできみはぼくさんからご紹介いただき読む。
この前、アップした『世界はなぜ存在しないのか』にもチラッとだけ出てきたし、まだメモを書いていない『人工知能のための哲学塾 東洋思想編』にも出てきた概念「環世界」。
元はユクスキュルの『生物から見た世界』(岩波文庫)で提唱された概念みたいだけど、つまりは
【読書メモ】『なぜ世界は存在しないのか』(マルクス・ガブリエル、清水一浩(訳)、講談社)
2020.4.13読了
タイトルが最高なので買う。久しぶりの思想書なので肩肘張って読み始めたが話し言葉なので読みやすいのが嬉しい。
が、やはり思想書は思想書であり、字面を追ってはいるものの理解できているかと言えばかなり怪しい……。「新しい実在論」を紹介しているのだけれど、自分の理解できた範囲でものすごく簡単に要約(できないから本になっているのだけれど)すると……
全てのものを包摂する
【読書メモ】『日本発酵紀行』(小倉ヒラク、D&DEPARTMENT PROJECT)
小倉ヒラクさんのことは注目していてだから買う。どこで買ったかは忘れた。
発酵デザイナーの小倉ヒラクさんが全国の発酵食品を求めて旅をしたその記録である。さすがに47都道府県全てを取り上げるのはページ数的に難しいのか一部載っていない地域もあり、また本番中でも急に違う地域に行くので他の場所にワープしているような不思議な気持ちになる。
前著の『発行文化人類学』のときよりも読みやすく、時折挿入さ
【読書メモ】『ねじとねじ回し』(ヴィトルト・リプチンスキ・春日井晶子(訳)、早川書房)
サイエンス関係の本は読みたいなーと思っていてどこかで買った。フェア科学道100冊にも入っている本。
話は、著者がニューヨークタイムズ紙の編集者から「21世紀を控えてミレニアム特集をするからここ一千年で最高の道具について書いて欲しい」と依頼されたことから始まる。
自分で家をイチから建てるくらいなDIY好きな著者が、頭の休憩にちょうど良いと安請け合いしたのだが、実はこれがなかなかの難題で…