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脱エゴイズムのきっかけに

書評行きます!

「ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論」 扶桑社 2020年出版 
小林よしのり著 239P 

(以下、読書メーターに書いたレビュー)

コロナの危険性はインフルエンザに遠く及ばない。この事実を感情論ではなく科学的データに基づくロジックで完璧に看破した名著。そして真の敵はウイルスではない。グローバリズムを信奉し過ぎて日本独自のやり方に自信を持てなくなった我々の甘えだ。だから何万人も亡くなっている欧米を見習ってPCR検査を増やせなんて言い出す。図らずもコロナは戦後日本人の醜い利己主義を暴き出した。観光業界や飲食店が潰れても自分が安全ならいいGOTOやめろ緊急事態宣言また出せ云々。反吐が出る。でも諦めない。堕落し切ったらあとは這い上がるだけだ。

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この本が出るのを待っていました。
前にも書きましたが、重症化するリスクのある人及びそういう人と同居している家族は一定の注意が必要だと思います。でもそれ以外の人はインフルエンザ対策と同じで十分です。手洗いうがい。マスクも本当は不要ですが(だって常識的に考えてください。ウイルスがあんな布きれで防げるわけないじゃないですか。竹やりでB29に立ち向かうレベルですよ。本気で遮断するならサージカルマスクでもしないと。でもコロナにそこまでする必要はありません)気遣いのアピールと安心を与えるという意味合いで、まあネクタイみたいなものかと割り切っています。最近はカッコいいマスクも多いですし。プロレスラー鈴木みのるの経営するアパレルショップ「パイルドライバー」のマスクとかカッコ良かったけど、すぐ売り切れちゃいましたね。

あとこの本が素晴らしいのは、緊急事態宣言が出ようが自粛要請をされようがお店に出て人と触れて働かねばならない人々への感謝をしっかり訴えているところです。テレワークで給料安泰みたいな人が己の醜いエゴから目を逸らし、道徳的に正当化するために「また緊急事態宣言を出せ!」とか「GO TOなんてやめろ」「人命は経済より尊い」などと言っているのを目の当たりにしてげんなりしていました。彼らにとって尊いのは実は自分と自分の周りの人の命だけ。そりゃあんたたちはそれでいいよ。でも飲食店や観光業界、あるいは夜の街で働く人はどうなるの? 想像したことないの? 風俗にこっそり何度もお世話になったくせに見下すの? 大体こういう連中ほど買い物に来ても態度がでかいんです。ファッションとか話し方ですぐにわかります。休日に家族連れで来て居丈高な態度で「これ、ある?」「ないの?」「何でないの?」とか言うんです。ないものはない。ああいう中途半端なエリート層はマスクやトイレットペーパーを買いに来て騒ぐ年寄りを馬鹿にしているんだろうけど、販売する側からしたら同レベルです。そういう風に見られているって気づいてないんでしょうね。

あえて書くなら、コロナがこの程度のウイルスで良かったと思います。これをきっかけにしてグローバリズムの問題点や戦後日本人の醜いエゴイズムを見つめ直そう、そして日本独自の文化、考え方、基準に自信を持った上で外国のいい文化を謙虚に学んで取り入れて行こうと言えますから。エボラ出血熱だったらそんな悠長な状況ではないですから。ともあれマスコミのまき散らす誤情報のせいでコロナを怖がっている多くの人にぜひとも読んで欲しい一冊です。ストップ・インフォデミック。





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