タイガースに学ぶ「適材適所」のマネジメント
阪神いいですね。
岡田監督には、かつてJFK(ジェフ・ウイリアムス、藤川球児、久保田智之)を酷使したイメージが残っています。久保田投手なんて90試合投げたシーズンもありましたし。しかしここまではブルペン陣の連投に慎重です。
↑によると、昨年日本一になったオリックスはリリーフ投手の三連投を一度しかしませんでした。そして同記事は、この「負担の分散」を可能にしたのは先発陣の充実と目先の勝利に囚われないベンチの我慢だと分析しています。
その通り。ただもうひとつ重要な要素があるはず。
故・野村克也さんの著書によると、リリーフ投手には様々なタイプがいるようです。「今日は○回まで」と予め伝えておくといい仕事をする人や、ビハインドの展開だと神ピッチングなのに追いついた途端におかしくなる選手など。
かつての新日本プロレスでは、石井智宏選手のシングル戦の後で中邑真輔選手がメインに出てくるケースが多かった。これは同じユニットに属する両者が互いをライバル視し、あいつよりいい試合をしようと競い合っていたからです。
要は「適材適所」の見極め。誰をどの場面で働かせるのが最も効果的か。
今年のタイガースでいうなら、岩崎投手の起用法がポイント。昨年はクローザーで失敗を重ねて「向いていない」と叩かれました。しかし私は責任感の強さと年間50試合以上の登板を続けた経験から、抑えに相応しい力の持ち主と考えています。
ただおそらく彼は「もうお前しかいない」と委ねられるよりも「打たれても○○が控えているから心配するな」ぐらいの方が力を出すタイプ。岩瀬投手がいた頃の中日の浅尾投手みたいな準クローザー役がベストのはず。ゆえにいまは湯浅投手の代役を務め、彼が戻ってきたら中継ぎ主体で時々クローザーになりそう。
今シーズンの阪神は投手陣も打線もしっかり機能しています。細やかなマネジメントから色々盗みたいですね。