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「普遍的名作」≒「人は変わらない」
「ウルトラセブン」が今年で55周年。おめでとうございます。
↑によると、タブロイド新聞「ウルトラセブン55周年特別号」が7月29日から全国のコンビニエンスストア(一部地域店舗を除く)ほかで販売されます。グッズ付きの「特別限定版」もあり、こちらは7月22日に先行発売されるとのこと。都内だと池袋のサンシャインシティや秋葉原&神保町の書泉、東京駅やソラマチの「ウルトラマンワールドM78」などで買えるようです。
いまさらなんて言いません。「ウルトラセブン」はぜひ多くの人に見てほしい。子どもが楽しめるのはもちろん、大人も唸らされる問いに満ちたストーリーの数々。永遠に終わらぬ軍拡競争を批判した「超兵器R1号」や不動の正義サイドであるはずの人類もまた侵略者ではないかと投げ掛ける「ノンマルトの使者」が印象に残っています。
特に「ノンマルト~」は「我々の勝利だ!」と叫ぶキリヤマ隊長の笑顔が怖かった。意図的にそういう演出をしたのでしょう。
主人公の属している側(=視聴者も含む)が常に正しいとは限らない。たとえ戦いに勝ったとしても。メッセージが直接的過ぎると説教臭くなるのですが、あらゆる創作においてこの留保は大事だと考えています。「セブン」が教えてくれました。
ちなみに好きな回をひとつだけ選べといわれたら、迷わず↓です。
「地球を壊滅させるのに暴力を振るう必要はない」
「人間同士の信頼感を無くすればいい」
「互いに敵視し、傷つけあい、やがて自滅していく」
いずれもメトロン星人のセリフです。55年前の作品とは思えぬほど歯痒い。ラストのナレーションにも同じ感想を抱いてしまう。
普遍的。だからこその名作。一方でいつまでも人は変わらない、同じ過ちを繰り返すと突きつけられるのも事実です。あるいはこのジレンマを消化し、抗うために本を読み、小説を書くのかもしれない。
考えていきます。
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