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21年目の「でも」
昨年公開された動画です。
あの大惨事が起きる数日前、私は韓国から帰国しました。大学の国際交流サークルで大規模なフォーラムを開催したのです。
最終日はカラオケでオールして空港へ直行という謎スケジュールでした。ディスカッションテーブルのコーディネーターを務め、裁判所見学やホームステイも体験。しばらくは完全に電池切れでした。
朝まで眠れず、ふとテレビをつけました。高層ビルが燃え上がり、音を立てて崩れ落ちている。
何これ? どこ?
当時ホームページを運営していました。掲示板に「何ということでしょうね」と書き込んだのを覚えています。
あと印象に残っているのは、普段リベラルな思想を唱えていた某先輩。彼もホームページを持っていたのですが、アメリカの報復姿勢に対して「僕はあえて反対しません」と。
日本の保守論壇がまさにその考え方でした。「アメリカに問題がないわけではないが、いまそれを言ってはいけない」みたいな。小泉首相も例の口調で「我々日本人はテロリズムと戦う」「あらゆるテロを許さない」というコメントを出していました。
それまで彼に好印象を持っていたのですが、初めて「え?」となりました。簡単に断定しちゃっていいの? なぜテロが起きたのかを検証するのが先では。。。
私は正直「アメリカやり返せ」とは一度も考えませんでした。いい子ぶるわけではなく、そんな単純な話じゃないだろうと。クリントン政権の頃、スキャンダルから国民の目を逸らすのが目的と見られても仕方ないタイミングでイラクを空爆していたし。
アメリカの一般市民がテレビで「奴らが先に仕掛けてきたんだ。やり返すのは当然」と話しているのを見ました。わからなくもない。もし大事な人が犠牲になっていたら。許せない。二度と起きて欲しくない。
でも。
この「でも」が、21年経ったいまも自分の中に息づいています。何があってもなくしたくない。
世界が平和でありますように。
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