きっと「3000点!」のミステリィ
興味深い本を見つけました。
著者は小川哲(おがわ さとし)さん。クイズ番組にまつわるミステリィです。
「生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか?」
ありそうでなかったジャンルの小説。メチャメチャ面白そうじゃないですか?
子どもの頃、TBSの番組に西村さんという黒縁眼鏡をかけたクイズ王が出演していました。「問題です。学名ファスコ……」と読み上げられたところでポーンと押して「コアラ」と即答。あれには言葉を失いました(ちなみに”ファスコラルクトス・シネレウス”らしいです)。でもさすがに問題が一文字も読まれないうちに回答して正解するのは不可能のはず。
私の世代のクイズ番組で有名なのは、やはり「クイズ$ミリオネア」でしょう。謎のタメと顔面のアップが苦手であまり見ていませんが。
「クイズダービー」の人気も高かった。「はらたいらさんに3000点!」がクラスで流行りました。あと日曜の昼に放送していた「パネルクイズ アタック25」も好きでした。BSJapanextで続いているようです。
私が見ていた時代の司会は児玉清さん。出題者が「○○といえば」と読んだところで回答者が押し、自信満々に「××!」と答えて不正解というパターンをよく目にしました。「○○といえば××が有名ですが、では△△といえば」という問題だったのです。
定番の引っかけ。でもこういうトラップは、案外シンプルな方が有効なのかもしれません。森博嗣さんの小説で何度やられたことか。。。
「君のクイズ」に潜むトラップはどういう類のものか? 想像しただけでニヤニヤが止まりません。「小川哲に3000点!」という読後感に期待します。