「最高の職場」について心の中のイタリア人に相談する
「レオナルド、君にとって最高の職場ってどんな職場だい?
これって意外と難しくて、
給料が良い、とか、やりがいがある、とか、人間関係が良好、とか転勤がない、とか最高の職場の条件って、人それぞれあると思うんだけど、現実的に全部叶えることはできないと思うんだよ。
そうすると、自分の中で優先順位が高い二つか、三つくらいの条件が満たされることなのかなと思うんだけど、どうだろう?」
「また難しいことを考えているね、エバ。」
(そう言いながら、自分の分とエバの分のエスプレッソのカップを持って来て、エバの前に座り、片方をエバに差し出すレオナルド)
「まぁ、とりあえずエスプレッソ飲みなよ。」
(自分の分のエスプレッソを一口飲む、穏やかな表情のレオナルド)
「エバ、とりあえず最高の職場についてはわからないけど、最高の自宅についてならわかることがあるよ。
(ゆったり話し始めるレオナルド)
なぜかって、先日ご近所さんが引っ越すときに、要らなくなった木のダイニングテーブルを譲ってもらったんだよ。
そのダイニングテーブルを僕の家に置いた途端、まるで別の家になったかと思うくらい雰囲気が変わったんだ!
まるで引っ越したような気分だよ!
(わかるだろ?と言うように、大きなジェスチャーで話す嬉しそうなレオナルド)
しかもこのテーブル、肌触りがとてもいいんだ。何も用がなくてもフラッと近寄って行って、思わず触っちゃうんだよ。
hahahahahaha!
正直、このテーブルで飲むワイン🍷は格別だよ。
ここまで言えばわかるだろ?
お気に入りの家具がある、そして美味しいワインが飲める家。これより良い家があるかい?
ないだろ?
つまり、これが最高な自宅さ!
(これぞ結論、と言わんばかりに両手を広げて力説するレオナルド)
ん、ちょっと待てよ。
(ふとなにかを思い出すレオナルド)
よく考えると、綺麗に掃除されていたらなおいいね!
そういう意味で言うと、最高の自宅には僕のマンマが必要だ。
なぜかって、僕のマンマは掃除の天才だからさ!hahahahahaha!
(朗らかに笑うレオナルド)
掃き掃除に拭き掃除、マンマは塵ひとつ残さないんだ。それから、窓だって曇りひとつ無いよ。
お気に入りの家具、美味しいワイン、マンマ。
これだけそろえば最高の自宅だよ!
ん、ちょっと待てよ。
(また何かを思い出すレオナルド)
花が一輪欲しいね。
(相変わらずお洒落なレオナルド)
綺麗な花瓶に美しい花が一輪飾ってあると、絵になると思わないか?
何色がいいかな?黄色かな?赤かな?紫かな?悩みどころだね。
(迷うレオナルド)
君は何色がいいと思う?エバ。」
(真剣な眼差しで問いかけるレオナルド)
「あー、そうだね。紫かな?」
(家に飾る一輪の花の色なんて考えたこともなかったので、戸惑う江場)
「いや、赤にしよう。」
(赤がよかったレオナルド)
お気に入りの家具に、美味しいワインに、マンマに赤い花か。
うん、完璧だな。(納得のレオナルド)
まぁそういうことだから、とにかくエバ、一度うちにテーブルを見にきてくれよ。
君もきっと気に入ると思うよ!
あのテーブルで一緒にワイン🍷を楽しもうよ。
もちろん、僕の最近おすすめのワイン🍷を用意しておくよ。」
(当たり前じゃ無いか、という様に江場の肩を叩くニッコニコのレオナルド)
ありがとう、レオナルド。
最高の職場なんて、難しいことを言ってしまったけど、結果的に最高の自宅の条件がわかって良かったよ。
君の話を聞いていたら、僕も家の模様替えがしたくなってきた。
いや、まずは最近結露で窓がカビ臭い気がするから、拭き掃除から始めよう。
そう思いながら、スマホで開いてた転職アプリを閉じて、検索アプリを立ち上げ、「窓 結露 カビ臭い」と早速検索する、僕、江場。
※ちなみに僕はイタリアに行ったことないし、イタリア人の友人もいないけど、「小さな村の物語 イタリア🇮🇹」というテレビ番組が大好きで、イタリア人をとてもリスペクトしています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
江場