『虞美人草』 11 夏目漱石
1,787字
最後まで読んだ。
価値観が180度変わった。
もしかしたら、もっと前から
(数ヶ月前から)
180度変わっていたのかもしれない。
振り子のように、180度まで行くのだけど、
次の瞬間には元の位置に戻っていて、
かといって留まるでもなく、
振り子は動き続けている、
というのを何ヶ月も味わっている気がする。
モノの見方が変わると、景色が変わる。
どちらの景色が間違っているとかでは、
ないと信じたい。
その時はそう見えた、それは確かなのだから、、、。
こっちから見る人もいれば、あっちから見る人もいて。
どっちから見る人もいて。。。
筆が進まない。
書いてしまうのが怖い気持ちがある。
言語化してしまうのが怖い気持ちがある。
でも、進まなければいけない気もする。
進んでみようか、、、。
一八.
(浅井、井上孤堂邸)
(宗近父、井上孤堂邸)、
宗近と小野さん、
井上親子、甲野親子、宗近親子、
小野さんと藤尾)
小野さんは、いつもの藤尾の家ではなく、
大森に行く約束をしていた。まだ家にいる。
そこへ宗近が訪ねてきた。
小野さんは救世主のように感じてしまう。
コレで邪魔が入ったから行かなくて済むと考える。
宗近は小野さんに、昨日、甲野さんも糸も、自分も真面目になった。
小野さんも、今ここで真面目にならなければダメだよ、と説く。
小野さんは、真面目になる、といった。
もう、すでに浅井が先生に話をし、
小夜子は傷つき、先生は憤慨しているという。
小野さんは、先生と小夜子を捨てるのは悪いことだと感じている。
藤尾に会いに行けば、自分も藤尾も悪くなる、
と感じている、と宗近に告白する。
宗近は、自分が間に入るから、小夜子と先生に謝れという。
宗近父が、先生と小夜子の家に行って引き止めているから、と。
その代わり、藤尾に、妻として小夜子を紹介しろという。
小野さんは、宗近の言う通りに聞いていたが、
そこまでする必要があるのか?あまりにも面当てが過ぎるのでは、と心配する。
宗近は、藤尾は言葉で言って分かるような女じゃない。
藤尾の目の前で小夜子さんを連れて、妻として紹介しないとダメだという。
分かった、誰の前でもいい、
すべての人の前でそうする、と答える小野さん。
宗近と小野さんは、藤尾の家に行く。
宗近父と先生、小夜子さんも、藤尾の家に行く。
小野さんに会えなかった藤尾は自宅に帰ってきた。
書斎を見廻し、小野さんの姿を見つける。
私は、誰かに謝られた気がした。
そして、私も誰かに、周囲に、世間に謝りたい気がした。
元配偶者が、
母が認知症になりかけている、と言って
お迎えの時に長々と話す。
子どもが、長かった、と毎回訴えてくるぐらい。
でも、自分にはそれぐらいしかできないのだから聴く義務があるように感じている。
彼の母のことも、
何もせずに申し訳ないようにも感じている。
子どもが、パパんち早く行きたい、楽しみー、っていうのを聞くと申し訳ないように感じている。
でも、義務感なのか、人間愛なのか、
家族愛なのか、なぜなのか自信は全くない。
最後まで読んだけど、今日はここまで。
この章の終わりに、藤尾は(毒をあおって)倒れる。
次の章は、お線香をあげるところからです。
もうしばらく、お付き合いください。