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結婚したい?したくない?

何歳までに結婚したいか

「今まで付き合った人数は?」
「好きなタイプは?」
「何歳までに結婚したい?」
「子ども欲しい?」

大学生の飲み会での話題は恋愛ものばかりです。

「うちの娘が母親とばかり遊んでいて男を作らない!早く孫が見たいのに!」と、ゼミの先生もそれに乗っかってくるほどです。

『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(光文社新書)は、時代とともに変わっていく結婚観を示しながら、「結婚」の正体について迫ります。

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「してあげる」という意識は危険

「自分がやられて嫌なことはしない」といいますが、反対に「嬉しかったことは相手にする」のか。

した方がいいに決まってるでしょ!
嬉しいし、それが思いやりじゃん!

と思って呑気にページをめくっていたら、びっくりしてしまいました。

自分がやりたくて、相手の世話を焼いているケースはよい。問題は、相手のためにと、してあげているケースだ。そういう意識でいると、人は知らずしらずのうちに見返りを求めるようになる。(中略)
 人間、根は人に甘えたいものだし、人に尽くしてもらうと嬉しいものである。だからこそ、これを習慣にしてはいけないと気づいた。

下重暁子『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(2023)光文社新書

家族へ向かって「行ってきまーす」といっても「いってらっしゃーい」がない、モヤモヤ。友達に誕生日プレゼントをあげたのに返してもらえない、モヤモヤ。作った料理に「おいしい」を言ってくれない、モヤモヤ。

全部知らずしらずのうちに「見返り」を求めていました。
著者は、それが嬉しいことだと知っているのにも関わらず、"慣れるな"と言ってのけます。それは依存だとも言います。

共に暮らして「個」でいるということは、自分の主張を相手にぶつけ続けることではない。(中略)
 わかり合えなくとも、思いやることはできる。結婚は心の寛容さを養うよき修行の場と心得たい。

下重暁子『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(2023)光文社新書

「思いやり」と言えば聞こえはいいけれど、「思いやり」にも質があって、本当に相手を思っているのか、はたまた外面の社交辞令なのか。

そんなこと気にしたくないと思っていても、その「思いやり」の質を敏感に感じ取れてしまう人には少し辛い話だなと感じました。

結婚は「条件」になった

マッチングアプリから入ると、「条件」によって選んだり選ばれたりする感覚が普通になってしまうようです。

 結婚はそもそも「条件」でするものではない。
 気が合うから一緒にいたいとか、価値観が合うから共に暮らしたい。そうした延長に、結婚が現れるのではないか。

下重暁子『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(2023)光文社新書

「顔か性格かどっち重視?」

マッチングアプリをしていなくても、こんな会話が当然のように発生してます。

"価値観が合う人とお付き合いしたい"

というのはきっとみんな同じなんだと思いました。違うのは「条件」をつけて探すか、つけずに待つか。
即効で相手が見つかるのはやはり前者で、上手くいっているときは、
「条件つけて探したおかげで理想の人と結婚できた!」
となるけれど、人は変わるし自分も変わっていく。そうやって変わった後に、
「条件と違うじゃん!結婚なんてしなければよかった!」
となることがある、と気づかせてくれました。

結婚していても「ときめき」は大切

「どこからが浮気?」
「手をつないだら浮気」
「本人が浮気だと思ったらその時点で浮気」

こんな会話を聞いたら悲しい気持ちになります。

浮気をしたら相手が悲しむことがわかってるけど、他の異性と関わるのはやっぱり楽しい。だから、ギリギリ相手が悲しまず自分が楽しいラインにいたいんだ、となんかガッカリ。

著者もがっかり、、

なんてしておらず、むしろ逆でした。

生きている限り、人間が恋心を抱くのは自然なことであり、素晴らしいことである。

下重暁子『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(2023)光文社新書

「不倫こそ本当の恋愛」と述べられていました。

恋愛結婚をしたいと思っている時にこの言葉見たら、私は発狂したと思います。

しかし、著書の中で、「同居で試される自立」「昔の結婚と今の結婚」「離婚するかしないか」「子どもを持つこと」「死に方」など、結婚すれば必ず直面する課題と向き合わせてくれたおかげで、発狂することなく、妙な納得感をもって読み終えました。

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「結婚」を目的ではなく手段に


「いつ結婚するの?」と聞かれたらなんて答えようかな。

「死ぬまでに結婚したくなったらする!」と堂々と答えられるかな。

自信をもってそう答えたいな。

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