【ポッドキャスト連動記事④】中国語大好き漢詩の旅:絶対に負けられないPodcast
また、前回の記事をまだ読んでいない方は、
先にこちらを読むと理解がより深まります。
「七歩詩」以外の曹植の詩
⑴南国に佳人有り
容華は桃李の若し
朝は江の北岸で遊び
夕は潇湘の沚で宿む
時の俗わしは朱顔をみること薄し
誰の為に白き歯を発するのか
俯仰すると歳は将に暮れ
荣耀を久しく恃み難し
【意味】
時が流れると、美しい人は
その美しさを維持できなくなります。
曹植が最も盛年だった頃に、
自分の能力を発揮できなかったことを悔やむ詩です。
⑵野田黄雀行
高樹に悲風多く
海水は其の波を揚ぐ
利剣 掌に在らざれば
結友 何ぞ多きを須めんや
見ずや篱间の雀
鷂を見て自ら羅に投ず
羅家は雀を得て喜び
少年は雀を見て悲しむ
剣を抜きて羅網を捎へば
黄雀は飛び飛ぶことを得たり
飛び飛びて蒼天を摩し
来たり下りて少年に謝す
大まかな内容としては、
鳥が網に引っかかっているのを
少年が剣を使って網を切って助けた、
というストーリーです。
跡継ぎ争いをしていたとき
自分に付いてくれた丁儀、
楊修はのちに処刑されてしまいます。
仲間を救うことができなかった無念の気持ちを
詩の中で雀を助けることで昇華しました。
曹植は頻繁に転勤させられます。
理由としては、
力を付けさせないようにするためです。
友達も味方もいない中、
自分の思いを吐き出す場所は詩文でした。
⒋漢詩を中国語で読むメリット
「詩」本来の美しさが味わえる
昔の人が何を考えて生きていたのかがわかる
中国語を勉強している方は発音の練習にもなる
中国の歴史ドラマが聞き取れる
中国歴史ドラマでよく使われる言葉
|皇上驾到《Huángshàng jiàdào》
※皇帝が来たときに使われ、
この言葉を聴くとみんなひざまずきます。
そのあと皇帝が|平身《Píngshēn》
と言うまでがセットです。
年代が古い作品であればあるほど、
セリフを漢詩のように
短的に表現しているのが目立ちます。
今回Podcastやこの記事を読んで、
三国志に興味を持った方は「司馬懿軍師連盟」
というドラマがおすすめです。
曹丕と曹植の対立が細かく描かれています。
個人的には曹丕の正妻・甄夫人役の
張芷溪 さんが好きです。
さらに、中国の河南市に
曹操高陵博物館がオープンしました。
曹操のお墓の博物館で、短歌行を暗唱できたら入館料無料になるそうです。
自信がある方はぜひ挑戦してみましょう。
今回で「絶対に負けられないPodcast」
【中国語大好き漢詩の旅】は以上になります。
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私の個人的なおすすめ回をまとめているので
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今回のポッドキャストでは
孟浩然・杜甫・曹操・曹植の詩を紹介しましたが、
やはり『漢詩』と聴いて思いつくのは李白でしょう。
こちらの記事で、李白の詩を4つ紹介しています。
興味のある方はぜひご覧ください。